- Round4
- TOYOTA GAZOO Racing 86/BRZ Race Rd.4 富士スピードウェイ
クラブマンシリーズ レポート
手塚祐弥選手が嬉しい初優勝を飾るとともにスバルBRZに初栄冠をもたらす
クラブマンシリーズとプロフェッショナルシリーズを合わせて過去最高となる124台が参加することになった第4戦の86/BRZレース。
クラブマンシリーズには79台がエントリーし、富士スピードウェイのフルグリッドは45台のため、予選で上位45台のドライバーが決勝Aレースへ、それ以外のドライバーは決勝Bレースへ駒を進めることになった。
6月4日(土)に行なわれた予選は、79台のマシンが2組に分かれてスタート。前戦の結果をもとに振り分けられてはいるものの、偶然にも1組目にはポイントランキング上位のマシンが多く割り振られ、白熱のタイムアタック合戦が繰り広げられた。15分の予選で開始後すぐにトップタイムをマークしたのは、前戦もポールポジションを獲得している♯62松原亮二選手。2分7秒230のタイムを上回るドライバーは、その後も現れず1組目のトップタイムを記録した。2番手は、予選終盤にタイムをアップした♯84橋本洋平選手だった。続く2組目でトップタイムをマークしたのは、前戦で表彰台に登った♯75手塚祐弥選手。2分7秒409を記録したが、1組目の松原選手には及ばず、決勝はフロントローの2番手からスタートすることになった。この結果を受け、ポールポジションを獲得したのは松原選手、2位は手塚選手、3位は橋本選手となった。
6月5日(日)の決勝レースは前日のドライコンディションから一転してウエットの中で実施されることになった。決勝Aレースでポールポジションスタートの松原選手は、好スタートを切りトップを守ったまま1周目のコントロールラインを通過。松原選手の後方は、5番手からジャンプアップを果たした♯600小野田貴俊選手、3番手には手塚選手が続くことになった。2周目になるとすぐに展開が変化し、1コーナーで松原選手がオーバーランをした隙に小野田選手がトップを奪取。続く3周目の100Rでは手塚選手が松原選手を攻略して2位にアップした。中盤に入るにつれて雨量が多くなり、コースには水たまりが出来るほどのウエットコンディションとなった。この状況で速さをみせたのが手塚選手で、5周目にトップに立つと後続を引き離しにかかる。7周目には2番手の小野田選手との差を2秒以上にすると、そのまま逃げ切りトップチェッカーを受けた。
2013年の初年度から栃木スバルとのタッグで参戦してきた手塚選手にとっては嬉しい初優勝。また、スバルBRZにも初の栄冠をもたらすことになった。2位には小野田選手、3位には松原選手が入っている。
一方の決勝Bレースはヘビーウエットの中で実施され、レース途中にセーフティカーが導入される荒れた展開を4番手スタートの♯881米田利唯選手が制した。
リザルト(決勝A)
Rank | Driver | Car name | Total time | Gap |
---|---|---|---|---|
1位 | 手塚祐弥 | 栃木スバルOTモチュールBRZ | 23'24.558 | - |
2位 | 小野田貴俊 | ネッツ東埼玉ワコーズED86 | 23'30.276 | 5.718 |
3位 | 松原亮二 | N群馬FKジースパイスBS86 | 23'32.766 | 8.208 |
4位 | 松原怜史 | asset・テクノ・BS86 | 23'34.057 | 9.499 |
5位 | 吉田綜一郎 | snap - on KotaBRZ | 23'34.288 | 9.730 |
リザルト(決勝B)
Rank | Driver | Car name | Total time | Gap |
---|---|---|---|---|
1位 | 米田利唯 | 富山トヨペット DL 86 | 26'04.725 | - |
2位 | 須藤勇司 | DEES-86Racing | 26'07.672 | 2.947 |
3位 | 長谷川順一 | HSR長谷川運輸86 | 26'10.026 | 5.301 |
4位 | 福村憲一郎 | 片山鋲螺工業SPMアクレBRZ | 26'13.738 | 9.013 |
5位 | 佐久間進 | DEES-86Racing | 26'14.481 | 9.756 |
Pickup Clubman
多彩な経緯を持つフレッシュなドライバーが出走する
♯121今橋彩佳選手
「学生のときからレースへの参戦を目標にして、ドリフトでマシンコントロールを覚えました。昨年からFIA F4に乗るチャンスを得て、本格的にレース参戦しています。市販車ベースのレースにももちろん興味があって、ネッツトヨタ兵庫さんとタカラトミーさんのサポートにより出場が決まりました。参加台数の多いレースには慣れていますが、86/BRZの特有なタイムの出し方を勉強する必要がありそうです。決勝は難しいコンディションでしたが、無事にチェッカーを受けられよかったです。次戦以降は、さらに上位を目指したいです」と、弱冠21歳の注目ドライバーは今後の目標を語ってくれた。
♯139白石健選手
「昔からTRDが好きで、TRDダイレクトショップ多摩に通っていたのがモータースポーツとの接点です。以前はMR2でサーキット走行を楽しんでいましたが、本格的なレースに参戦したいと思って86/BRZレースにエントリーしました。86 Racingを購入した理由は、ナンバー付き車両だったことと、そのままの仕様でレースにエントリーできるからです。レースと走行会を一台でこなせるところがプライベーターとしては嬉しいです」と、趣味の走行会にも参加でき、そのままレースに参加できるため86/BRZレースを選んだという
♯301北見洸太選手
「以前は、モータースポーツに興味がなかったのですが、父がチーム代表をしているケーエムエスが初年度から86/BRZレースに参戦していて、間近で見ているうちに参加してみたいと思うようになりました。チームが今年から2台体勢にするということで、父に直訴して参戦が決まりました。サーキット走行を始めたのが2月からなので、まだまだ覚えることだらけです。走る度にマシンをコントロールする技術がアップしているのが分かります」と、応援しているうちにレースの魅力に惹かれてエントリーしたそうだ。
♯539泉竜太選手
「発売した当初から街乗り用として86のGTグレードに乗っていました。購入したディーラーが86/BRZレースに参戦していたこともあり、初年度から観戦に訪れています。そして、いつかは自分もエントリーしてみたいと思っていました。昨シーズンの終わりに程度の良い中古車の86 Racingが見つかり、今年からエントリーする運びになりました。チームメイトに比べるとマシンコントロールの技術が足りないので、さらに経験を積んでいきたいです」というように、中古ながら86 Racingが手に入り、念願のレース参戦を叶えたそうだ。
次戦予告
- TOYOTA GAZOO Racing 86/BRZ Race 第6戦
- 開催予定:2016.9.2 ~ 3
場所:富士スピードウェイ
※プレビューページは2016年8月初旬公開予定です。