- Round3
- TOYOTA GAZOO Racing 86/BRZ Race Rd.3 富士スピードウェイ
プロフェッショナルシリーズ レポート
決勝レースで5台をパスした
♯31青木孝行選手が2連勝を飾る
全車が新車の後期モデルで競われることになった2017年のプロフェッショナルシリーズ。
新車のデリバリー待ちをしていたチームなどもあり、初戦は27台で第2戦は26台のエントリーだったが、富士スピードウェイラウンドは10台ほどの新たなマシンが参戦した。そのため第3戦は、35台によって競われることになった。
トップから26位までが1秒以内に肉迫した予選は
♯1佐々木雅弘選手が0.028差でポールポジション
3日(土)に行なわれた予選は、過去に例を見ない白熱したタイムアタック合戦となった。装着するラジアルタイヤが最大のグリップ力を発揮するのはわずか1周のみで、決勝レースも同じタイヤで走ることを考えると、どのドライバーも1回のみのタイムアタックに集中することになる。
15分間の予選で、まずトップタイムをマークしたのが♯47蒲生尚弥選手。2分5秒876のタイムを上回るドライバーは予選終了5分前まで現れなかった。だが、コースコンディションが予選後半になるにつれ好転すると考えていたドライバーが、終盤になってコースイン。2戦連続で表彰台を獲得している♯97近藤翼選手も終盤にタイムアタックを行ない2分5秒926をマークするが蒲生選手には届かない。そんな中で、トップタイムを更新したのが♯1佐々木雅弘選手。蒲生選手を0.028秒上回る2分5秒848を記録しポールポジションを獲得した。2位には蒲生選手、3位には近藤選手が続いた。
僅差の戦いとなった予選は、トップから26位までが1秒以内に入るという稀に見る混戦となった。
青木選手が見事なレース展開で
前戦オートポリスから2連勝を達成
白熱したタイムアタックとなった予選から一夜明けて4日(日)に実施されたプロフェッショナルシリーズの決勝。混戦だった予選と同様に、好レースが展開されることになった。
ポールポジションスタートの佐々木選手は、他車よりも出足が鈍ったが1コーナーをトップで通過。2番手の蒲生選手、3番手の近藤選手も順位を守ったなかで、6番手から好スタートを見せたのが♯31青木孝行選手。2台をパスして1コーナーを抜けていった。
2周目からは、トップの佐々木選手から4番手の青木選手までがトップ集団を形勢して5番手以降に差を付ける展開となった。動きがあったのが3周目の最終コーナーで、青木選手は3番手の近藤選手に迫りストレートでパス。一方でポールポジションからトップを守っていた佐々木選手は車両にトラブルが発生し、4周目の1コーナーで蒲生選手にアウト側からパスされてしまう。そして翌周には、4周目の再現かのように青木選手が佐々木選手を1コーナーでパスする。5周目に入った時点でトップは蒲生選手、2番手は青木選手、3番手は佐々木選手、4番手は近藤選手という順番でレースは後半に入る。4台は2秒以内のテールトゥノーズで走行していたが佐々木選手のペースが上がらず2番手の青木選手との差が開く。そこで青木選手は、先行する蒲生選手の攻略に移り、周を重ねるごとに差を詰めてファイナルラップの時点で0.1秒差まで迫った。そして、コカ・コーラコーナーのアウト側から蒲生選手をパスしてトップを奪取。そのままトップでチェッカーを受け、前戦のオートポリスラウンドから2連勝を果たした。
2位には蒲生選手、3位には佐々木選手、4位には近藤選手、5位には♯770山田英二選手が入った。
リザルト
Rank | Driver | Car name | Total time | Gap |
---|---|---|---|---|
1位 | 青木孝行 | ケーエムエスフェニックス86 | 21'11.446 | - |
2位 | 蒲生尚弥 | トミカネッツ兵庫BS86B | 21'11.876 | 0.430 |
3位 | 佐々木雅弘 | 小倉クラッチ REVO86BS | 21'13.331 | 1.885 |
4位 | 近藤翼 | 神奈川トヨタ☆DTEC86R | 21'13.801 | 2.355 |
5位 | 山田英二 | CUSCO BS 86 | 21'14.627 | 3.181 |
優勝者コメント
「これほど上手くいくレースはそうそうなく
すべてが理想的な展開となりました」
♯31青木孝行選手
「予選はアタックした周に、少し突っ込みすぎていてコンマ数秒をロスしてしまいました。上位勢がコンマ1秒で戦っていたので6番手になりましたが、マシンの調子は良かったです。決勝はスタートが上手くいって1コーナーまでに2台を抜きました。その後は、後続が離れるまで4番手から前の3台を見ながらのレースを運びました。1コーナーで佐々木選手をパスしたときは、マシンにトラブルがあると思ったので簡単に抜くことができました。そして蒲生選手を抜いたときですが、8周目の最終コーナーを立ち上がり重視でコーナリングできたのでストレートで差を詰められました。そしてコカ・コーラコーナーのアプローチの時点で真横に並んでいましたが、若干前に出ていたのでアウトから仕掛けました。蒲生選手もブロックすれば順位を守れたと思いますが、クリーンなレースをしてくれてトップに立てました。6番手スタートから優勝できるとは思っていませんでしたが、レース展開に恵まれたと思います」
次戦予告
- 2017 TOYOTA GAZOO Racing 86/BRZ Race 第4大会 第4戦
- 開催予定:2017.7.1 ~ 2
場所:岡山国際サーキット