Round6
TOYOTA GAZOO Racing 86/BRZ Race Rd.6 富士スピードウェイ
クラブマンシリーズ レポート

♯38神谷裕幸選手がポールトゥウィンで
今シーズン3勝目を飾る

 9大会10戦で競われている2017年のTOYOTA GAZOO Racing 86/BRZ Race。7月末にダブルヘッダーで開催された十勝スピードウェイラウンドから1ヶ月のインターバルを経て第7戦の富士スピードウェイラウンドが実施された。
 シリーズ開催当初から毎回多くのドライバーが参戦してきた富士スピードウェイでの大会。今回も多くのドライバーが参戦していて、クラブマンシリーズは過去最高の96台がエントリーした。富士スピードウェイの決勝レースでの最大出走台数は45台のため、今戦はシリーズ初の予選落ちが発生してしまうほどの盛況となった。
 96台のマシンによって戦われることになった第7戦は、2DAY開催ながら、併催するスーパー耐久の決勝レースが10時間と長丁場なため、1日(金)に予選、2日(土)に決勝と変則的なスケジュールで開催された。

神谷選手がコースレコードに迫る
2分6秒576でポールポジションを獲得

 予選日となった9月1日(金)には、午前中に25分の専有走行が設けられ、実質的にレースウィークのスタートとなった。1組目で速さをみせたのは、ポイントリーダーの♯38神谷裕幸選手で、2分7秒287をマーク。2組目でトップに立ったのは、ポイントランキングで3番手につけている♯600小野田貴俊選手で、タイムは2分8秒121となった。
 専有走行から4時間半の間隔を空けて行なわれた予選は、専有走行と同じくドライコンディションで実施。専有走行から好調をキープする神谷選手は、計測1周目からコースレコードに迫る2分6秒台を記録し、計時モニターのトップに躍り出る。しかし、専有走行で2番手だった♯124庄司雄磨選手が2分6秒695をマークして神谷選手を逆転。タイムアタックを続けた神谷選手は、計測2周目にさらにタイムを縮めて2分6秒576で庄司選手を上回り1組目のトップタイムをマークした。
 続けて行なわれた2組目でも、専有走行の調子を維持した小野田選手が2分6秒782を記録するが、神谷選手にコンマ2秒届かなかった。2組の結果によって神谷選手がポールポジションを獲得。2位には小野田選手、3位には庄司選手、4位には♯310長島大輝選手、5位には♯886河村直樹選手という結果となった。

1コーナーでトップを譲った神谷選手だが
逆転でトップチェッカーを受ける

 予選が終了した夜半から明け方まで降った雨によって早朝はウエットコンディションとなっていた富士スピードウェイだが、午前中から陽が差し始めクラブマンシリーズの決勝レースAがスタートする11時にはコースはドライとなった。
 ポールポジションからスタートした神谷選手は、発進のタイミングが若干遅れてしまったということで2番手からスタートした小野田選手に1コーナーでイン側から抜かれてしまう。2番手以降では6番手スタートの♯771菱井將文選手と3番手スタートの庄司選手が接触。菱井選手は1周目のダンロップコーナーでマシンを止めてしまい、庄司選手も10番手まで順位を落としてしまう。この混乱によって、トップの小野田選手、2番手の神谷選手、7番手スタートから順位を上げた♯130松井宏太選手の3台が4番手以降を引き離して1周目のコントロールラインを通過する。
 トップに躍り出た小野田選手は、2番手以降を引き離そうとするが神谷選手がピッタリと背後に付けてチャンスをうかがう。3周目には3番手の松井選手が2分7秒829のベストタイムを出してトップ争いをする2台を追う。一方でトップの2台はテールトゥノーズの熾烈な争いを続け、少しでもミスを犯せば順位が逆転する状況でレースは中盤に入る。5周目を終了した時点でも小野田選手と神谷選手の差はコンマ3秒で、神谷選手が小野田選手の隙を狙う。2台のトップ争いに終止符が打たれたのは8周目の1コーナーだった。小野田選手は、最終コーナーからの加速がわずかに鈍り、神谷選手がストレートで並び掛ける。速度リミッターが掛かるために神谷選手は小野田選手を抜き去ることはできなかったが、ストレートでイン側に並び8周目の1コーナーでパスすることに成功した。トップに返り咲いた神谷選手だが、小野田選手もまだ諦めずコンマ6秒差でファイナルラップに突入する。小野田選手にプレッシャーを掛けられる神谷選手だが、最終周でベストタイムを更新し、逆転でトップチェッカーを受けた。この勝利により神谷選手は、シーズン3勝目を飾りポイントランキングのトップを維持するとともにアドバンテージを築くことにもなった。
 2位には小野田選手、3位には後半は単独走行となってしまった松井選手、4位には12番手から追い上げた♯703花里祐弥選手、5位にはこちらも10番手から追い上げた♯305水野大選手が入った。
 また、44台が出走した決勝Bレースは、3番手からスタートした♯75冥賀直文選手が、逆転してトップチェッカーを受けた。

リザルト(決勝A)

Rank Driver Car name Total time Gap
1位 神谷裕幸 N中部ミッドレススノコ86 21'23.171 -
2位 小野田貴俊 ネッツ東埼玉ワコーズED86 21'23.759 0.588
3位 松井宏太 ネッツ青森アップルRC86YH 21'26.127 2.956
4位 花里祐弥 埼玉トヨタ・エンドレスYH86 21'36.219 13.048
5位 水野大 リキモリ剛式制動屋カークリ86 21'37.234 14.063

リザルト(決勝B)

Rank Driver Car name Total time Gap
1位 冥賀直文 towa☆DTEC86R 22'23.259 -
2位 仲谷明夫 pmuワコーズNAVUL86Ⅱ 22'24.965 1.706
3位 高橋正恭 Kpowers BRZ 22'31.802 8.543
4位 笠原一将 YMS☆イングス86カサカズ号 22'47.896 24.637
5位 瀧原翼 カローラ新茨城レオンキッズ86 22'48.558 25.299

優勝者コメント
スタートで出遅れて抜かれてしまいましたが
冷静に仕掛ける場所を探していました

♯38神谷裕幸選手

「今回の富士スピードウェイラウンドは水曜日からサーキットに入っていたのですが、マシントラブルが出てしまい、周回を重ねられなかったので不安はありました。ですが、予選ではレコードに近いタイムを記録することができ、決勝レースも普通に走れば結果は出ると思っていました。スタートは失敗したのですが、小野田選手の後ろから冷静にパッシングポイントを探っていました。7周目の最終コーナーで小野田選手がシフトミスをしたのか失速したので、チャンスを逃さずに1コーナーで抜きました。抜ける機会は数少ないと思っていて、チャンスが来たら確実にパスすると決めていたので、思った通りの展開になって嬉しいです。ファステストラップが取れなかったのが悔しいですが、勝利を重ねられて良かったです」

TOYOTA GAZOO Racing 86/BRZ Raceをテレビで観戦!

MOTOR GAMES TV

全戦の模様が、CSのスポーツチャンネルJ SPORTS 3の番組「MOTOR GAMES TV」にて放映決定!レースの模様から裏側まで、観戦がもっと楽しくなる情報をお伝えします。

第6大会 第7戦富士スピードウェイ 放送スケジュール
9月25日(月)21:00~21:30(*放送後にはTOYOTA GAZOO Racing WEBサイトにて番組動画を公開する予定です。)

次戦予告

2017 TOYOTA GAZOO Racing 86/BRZ Race 第7大会 第8戦
開催予定:2017.9.30 ~ 10.1
場所:スポーツランドSUGO