Round7
TOYOTA GAZOO Racing 86/BRZ Race Rd.7 スポーツランドSUGO
プロフェッショナルシリーズ レポート

ADVANのニュースペックを投入した
♯82谷口信輝選手が2年ぶりの優勝を遂げる

 年間9大会10戦で競われている2017年のTOYOTA GAZOO Racing 86/BRZ Raceは、残り3戦を迎えることとなった。
 プレビューでも触れたように、ヨコハマタイヤがプロフェッショナルシリーズで装着できる「ADVAN A08B」のモデルチェンジを実施し、スポーツランドSUGOラウンドから投入してきた。新作となるこのタイヤを履いたドライバーは、ポイントランキング2位につけている♯97近藤翼選手や、ヨコハマタイヤを履き続けてきた♯82谷口信輝選手、♯17織戸学選手の二人に加え、♯31青木孝行選手、♯287山下健太選手など8名。岡山国際サーキットラウンドからニューモデルを投入し、シーズン中盤から好調を維持してきたグッドイヤーやダンロップ勢に割って入ることとなった。
 第7大会第8戦のスポーツランドSUGOラウンドは、9月30日(土)に予選、10月1日(日)に決勝と通常の2DAY開催。エントリーしたドライバーは33台だったが、第6戦でクラッシュに巻き込まれてしまった♯76小河諒選手はマシンの修復が間に合なかったため出走をキャンセルしたため、32台のマシンで競われることになった。

♯82谷口信輝選手が圧巻のスピードで
コースレコードを樹立しポールポジション

 9月30日(土)に開催されたプロフェッショナルシリーズの予選は、クラブマンシリーズの予選が終了して15分後の11時45分にスタート。秋晴れの空のもとで競われ、天気予報ほどの涼しさもなく気温は20度を超えていた。
 15分間の予選がスタートすると、まずは20台ほどのマシンがコースイン。計測1周目でトップタイムをマークしたのが♯90阪口良平選手で、タイムは1分39秒688。2番手には前戦で優勝している♯60服部尚貴選手、3番手には♯47蒲生尚弥選手がつけた。
 予選が残り5分となったところで、ピットに待機していたヨコハマタイヤを履くドライバー達を筆頭に残りの10台ほどがコースイン。予選の後半にタイムアタックを行なったドライバーの中で驚異的なラップタイムをマークしたのが♯82谷口信輝選手で、計測1周目に1分38秒983を記録する。♯97近藤翼選手も1分39秒249の好タイムをマークするが谷口選手には及ばず。
 結果として谷口選手がコースレコードを約0.5秒短縮する1分38秒983でポールポジションを獲得。2位には近藤選手、3位には青木選手とヨコハマタイヤ勢がトップ3を占めることになった。4位には阪口選手、5位には今シーズン初参戦となる山下選手が入った。

♯82谷口信輝選手がポールトゥウィンで
2015年シーズン以来の優勝を飾る

 予選から一夜明けて実施されたプロフェッショナルシリーズの決勝レースは、前日と同様に快晴のもとで競われることになった。予定されていた12時のコースインから15分ほど遅れて32台のマシンがスターティンググリッドに着き、13周に渡る決勝レースがスタート。
 ポールポジションの谷口選手は、好スタートで1コーナーをトップで通過する。一方で2番手スタートの近藤選手が出遅れて、3番手スタートの青木選手が1コーナーでアウト側から並び掛ける。そして2台はサイドバイサイドのまま、3コーナーを通過してヘアピンに向いイン側の青木選手が2番手に浮上。この2番手争いの間に谷口選手は後続にギャップを築くことができ、1周目のコントロールラインを通過するときには2番手となった青木選手に1.1秒の差をつける。しかし、青木選手は2周目にファステストラップを記録して谷口選手を追う。2台の差は3周目に0.5秒。4周目に0.2秒まで詰まりテールトゥノーズの戦いとなる。そこに3番手の近藤選手も加わり、トップは3台による接戦となった。
 レースも中盤となる7周目にはトップの谷口選手と青木選手の差が0.2秒で、その後方の近藤選手も0.6秒差で、少しのミスで順位が逆転する展開。2番手の青木選手は谷口選手のスリップストリームを使って、バックストレート先の馬の背コーナーや1コーナーで谷口選手を捉えようとするが、谷口選手はまったくミスを犯さずポジションをキープする。3台のバトルは10周を経過しても継続し、それぞれのギャップも変わらない、まさに拮抗した戦い。無理に仕掛けることもなく、プロドライバーのフェアで白熱したバトルはファイナルラップまで続いた。3人のドライバーとも大きなミスをすることなく、谷口選手がポールトゥウィンとなるトップチェッカーを受け、2015年の第6戦十勝スピードウェイラウンド以来の勝利を飾った。
 2位には0.176秒差で青木選手、3位には0.378秒差で近藤選手が入り、今戦からニューモデルを導入したヨコハマタイヤを履く3選手がポディウムを独占。4位には、今シーズン初参戦となった山下選手、5位には阪口選手が入る結果となった。

リザルト

Rank Driver Car name Total time Gap
1位 谷口信輝 KTMS 86 21'57.160 -
2位 青木孝行 ケーエムエスフェニックス86 21'57.336 0.176
3位 近藤翼 神奈川トヨタ☆DTEC86R 21'57.538 0.378
4位 山下健太 CTP86マルカツレーシング 21'58.681 1.521
5位 阪口良平 大阪トヨタ86レーシング BS 22'03.100 5.940

優勝者コメント
ヨコハマタイヤがやっと新作を出してくれたので
絶対にポールトゥウィンで勝ちたいレースでした

♯82谷口信輝選手

「ヨコハマタイヤにはずっと戦えるタイヤを作って欲しいと要望を出していて、ようやく今回からニューモデルを投入してくれました。もちろん、ヨコハマタイヤが勝つことが最優先ですが、その優勝を是が非でも勝ち取りたかったので、ポールトゥウィンという結果が出て嬉さにとともにホッとした気持ちです。菅生は、特に予選順位が大事なサーキットで、昨日は絶対にポールポジションを取りたかったから予選結果は良かったです。トップからスタートすれば、ミスがない限り7~8割は勝てると思っていました。レ-ス中は青木選手にプレッシャーを掛けられましたが、同じタイヤということもあり押さえるところは分かっています。なので、コンマ数秒差でしたが、こちらがレースをコントロールしている感覚はありました。ここ2年間は苦しいレースが続いていて、新しく入ったスタッフにやっと勝利を味わってもらえて良かったです」

[MOTOR GAMES TV]
TOYOTA GAZOO Racing 86/BRZ Race Rd.7 スポーツランドSUGO

[インカームービー]
Rd.7 スポーツランドSUGO プロフェッショナルシリーズ

  • 【決勝】 オーバーテイク
  • 【予選】谷口選手ポールポジションラップ

次戦予告

2017 TOYOTA GAZOO Racing 86/BRZ Race 第8大会 第9戦
開催予定:2017.10.21 ~ 22
場所:鈴鹿サーキット