2017年プレスリリース

　全日本F3選手権の第8大会(第17戦、第18戦)が9月9日(土)と10日(日)の両日、大分県のオートポリスで開催された。トヨタは、TDPドライバーとして同シリーズにフル参戦している22歳の坪井 翔（カローラ中京 Kuo TEAM TOM'S）と18歳の宮田 莉朋（カローラ中京 Kuo TEAM TOM'S）を支援している。
　全9大会、20戦という長丁場で争われている今季の全日本F3も、4戦を残すのみとなった。注目のタイトル争いは、前戦を終えた時点で6勝を挙げた坪井が首位と31ポイント差の2位につけている。昨年、F3デビューイヤーでランキング3位となり、2年目の今季はタイトル獲得を目指しての参戦となった坪井は、前半戦の不振でポイント差を付けられたものの、後半に入って盛り返し、目下4連勝中。この勢いでの逆転タイトルを目指し臨んだ。

　9日（土）、秋晴れの陽気の下で午前10時20分から30分間の予選セッション開始。このセッションのベストタイムで第17戦、セカンドベストタイムで第18戦のグリッドが決定された。
　セッション開始と同時に各車アタックに入り、3周目にタイムをマークした直後、6分半ほどで車両がコース上に止まってしまったため赤旗中断。この時点で、宮田莉朋がコースレコード更新のタイムでトップにつけた一方、坪井はアタックラップでミスし、6番手。
　セッション再開後、坪井がトップタイムをマーク。11分過ぎに再度赤旗が出される荒れた展開となる中、坪井は更にタイムアップ。これまでのコースレコードを1.5秒以上更新し、3位を0.7秒引き離す圧倒的なタイムで、第17戦、第18戦共にポールポジション。8戦連続（第16戦は予選は無し）のポールポジション獲得となった。宮田はベスト、セカンドベスト共に僅かに坪井に届かず2番手となり、第17戦、第18戦はTDPドライバーが最前列を占めてスタートすることとなった。

　予選の後、やや雲が多くなり、暑さも和らいで過ごしやすい気候の下、予定よりも10分遅れの午後4時30分に第17戦の決勝レース（15周）がスタート。
　ポールポジションの坪井が好スタートを切る一方、最前列2番手グリッドの宮田は出遅れ、4位に後退。その後、坪井は毎周約1秒近く2位以下を引き離して独走。最後は約13秒もの大差をつけてトップチェッカー。5連勝で今季7勝目を挙げることとなった。
　4番手に落ちた宮田は、中盤こそ若干引き離されたものの、その後は前を行く2台の2位争いに加わり、レース終盤は三つ巴での2位争いに。テール・トゥ・ノーズでのバトルをファイナルラップまで繰り広げたが、惜しくも及ばず4位でチェッカーを受けた。

　10日（日）スーパーフォーミュラの決勝が終わった後の午後3時45分に第18戦決勝（21周）がスタート。ポールポジションの坪井、2番手の宮田共に順当なスタートを切り、1-2体勢に。その後は坪井、宮田共にじりじりと後続との差を広げていく展開となった。
　上位の順位はある程度差が開いたが、坪井が6周目にファステストラップをマークすると、翌周宮田がこれを更新。それを9周目に坪井が上回るという、ファステストラップでの1ポイントをかけての争いが終盤にかけて展開されることとなった。
　16周目、ランキング首位の高星 明誠（B-MAX Racing Team with NDDP）がファステストラップを更新。逆転タイトルのために1点でも多く獲得したい坪井は、ファイナルラップまでアタックを続けたが、僅かに0.012秒届かず。それでも2位の宮田に3秒差をつけてトップチェッカー。6連勝で今季8勝目を挙げた。宮田は今季4度目となる2位で、8度目の表彰台獲得、TDPドライバーによる1-2フィニッシュとなった。
　この結果、坪井は首位の高星に19ポイント差の2位で、逆転タイトル獲得を目指し、2週間後にスポーツランドSUGOで行われる最終大会の2レースへと臨む。