- Round2
- ラリーチャレンジ 2017年 第2戦 唐津
レポート
春本番、桜満開の唐津ラウンドは
ラリチャレ史上最長コース、濡れた路面に攻めの走り!!
4月9日。桜咲き誇る佐賀県唐津市を舞台としてTOYOTA GAZOO Racingラリーチャレンジカップ in 唐津が開催された。全日本ラリー選手権第2戦「ツール・ド・九州」の中で開催された本戦は、先週の富士山すそのラウンドに続いての西シリーズ戦にもかかわらず19台のエントリーを集めた。
本戦は、一般観戦できる観戦コース2本と林道コース2本の計4本のスペシャルステージ(SS・タイムアタック区間でありタイムが計測されるコース))のタイムで競われた。中でも注目された最終コースの陣の山スペシャルステージは、通常3kmほどのコースが多いラリーチャレンジに対し、走行距離9.44kmに渡るラリチャレ史上最長コースとなった。このため、陣の山スペシャルステージは普段の倍以上のページ数に及ぶペースノートを仕上げることが必要となる。参加者はまだ日が昇らない早朝からレキ(コースの下見)を行い、さらに、前日の雨で滑りやすい路面となった最長コースに挑むという、精神的にも体力的にも過酷なラリーとなった。
2台のみのエントリーで一騎打ちとなったC-3クラス(Challenge/TOYOTA 86)は、終始、山地 浩生/加藤 隆弘組が、輿座 健/大矢 啓太組を引き離し、20秒の差をつけてクラス優勝。
同じく一騎打ちのC-2クラス(Challenge/Vitz 1500cc)は、SS1で10秒近い差をつけて、深津 勇人/栗山 尚広組がリードするものの、SS2からSS3では神谷 慶佑/中野 宏規組が僅差でリード。最終的に今回のラリーの特徴である9kmを超えるSS4・陣の山スペシャルステージで、神谷 慶佑/中野 宏規組が10秒以上を取り戻して逆転し、優勝をもぎ取った。
3台のアクアが出走するC-1クラス(AQUA)は、SS1からSS3で僅差ながら高篠 孝介/廣嶋 真組が、伊藤 綱基/水谷 宣仁組をリード。しかしながらSS4・陣の山スペシャルステージで、伊藤/水谷組が大きくタイムを取り戻し、7秒の差をつけて優勝する逆転劇となった。
PICK UP地元チームも奮闘!
鶴田 健二/大城 明人組は嬉しい初優勝を飾る!
地元・隣県からの参戦チームも目立った唐津ラウンド。E-2クラス(Expert/TOYOTA 86)に参戦する地元福岡の鶴田 健二/大城 明人組はラリーチャレンジに4回目の参戦となる。過去参戦時は常に後塵を拝したが、地元開催となる本戦では長﨑 雅志/秋田 典昭組(NAVUL/NTP 名古屋トヨペット86)に20秒近くの差をつけてのクラス優勝。総合タイムでもトップタイムを記録しての堂々の優勝を果たした。
今年から新設されたトヨタ車限定(1501cc以上)のE-4クラスに挑戦したのは、MR-Sを駆る今村 俊之/岩尾 竜太郎組。2016年シリーズクラスチャンピオンの中村 英一選手が乗るハイパワー四駆のカルディナが相手となったが、軽量マシンの利点を活かし軽やかに走行を重ね、嬉しい見事クラス2位を獲得した。
また、山口県からE-3クラス(Expert/トヨタ車限定(1501cc以下))に参戦した大谷 美紀夫/ 岡崎 辰雄組も難しいコースを果敢に攻め、見事完走した。
Entrant interview「生きたクルマの現場を体験させたい!」
高校生と教員で一丸となって作り上げる学校チーム。
チーム名:豊国学園高等学校レビン
ドライバー:中原 利明
コ・ドライバー:玉井 恭平
学校の部活動として2014年から参戦する豊国学園高等学校チーム。教員の中原 利明さん/玉井 恭平さんがドライバー/コ・ドライバー、生徒がサービス員を務めるという珍しいチームとなる。本戦は4月ということで準備期間として生徒のサービスは行われなかったが、今後も学校チームとしての参加を楽しみたいと語る。
Q:今回、ラリーチャレンジに参戦するにあたっての目標は?
A(玉井さん):昨年はRd.8 吉野ヶ里に参戦したのですが残念ながら最終スペシャルステージでリタイヤ。今回は完走してパドックに戻ってくることです。無理せず、リベンジです。
Q:AE86をラリー車として選んだ理由は?
A(中原さん):以前は1000ccのヴィッツで参戦していましたが、もっと印象に残るクルマをと思いAE86 トヨタ カローラレビンに変更。昭和59年式のレビンですが、僕も57年生まれで親近感が湧いてます。とはいえヴィッツとは駆動方式もパワーも違うので、まだその違いに戸惑うことも。
Q:学校として参加しようと思ったきっかけ。
A(中原さん):自動車科がある学校なのでクルマ好きな教員がたくさんいます。自然と「生徒とラリーに出てみたいね」という話になりました。その中で、一番参加しやすそうだったのがラリーチャレンジ。学校の実習車だけではなく、実際に競技に出て、壊れたらその場で直して…という生の現場の体験をさせてあげたかったのがきっかけです。高校生は時間に迫られた中で決められた作業をするというプレッシャーに慣れてないので、こういった経験は大変有意義な時間になります。
Q:今回の準備で大変だったことは?
A(中原さん):昨年Rd.8 吉野ヶ里のクラッシュがかなり大きかったので、まず車を直すのが大変でした。生徒達にもできる範囲で作業をやってもらったんですが、その範疇を超えたところは外部から助言を頂いたりしてなんとか間に合わせました。
Q:今後のラリーへの参戦予定
A(中原さん):生徒たちが整備コンクールを控えており、今はそこに向けて全力で頑張っているんですが、そこで培った経験や知識はラリーにも必ず活きると思うので、ぜひ次回は生徒達がサービスとして参加、共にチャレンジしたいと思います。
クラス:OPEN(全自動車メーカー車両)
車種:カローラレビン
型式:AE86
Rally DataTOYOTA GAZOO Racing ラリーチャレンジ in 唐津
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主催
グラベルモータースポーツクラブ(GRAVEL)
佐賀県唐津市二夕子3-215(HQ) -
開催日
2017年4月9日(日)
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セレモニアルスタート会場
佐賀県唐津市二夕子3-215
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サービスパーク
佐賀県唐津市二夕子3-215
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ゴール会場
佐賀県唐津市二夕子3-215
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セクション数/SS本数
2/4本
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SSトータル距離/総走行距離
19.05km/141.85km
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参加台数
19台
C-1 3台/C-2 2台/C-3 2台
E-1 1台/E-2 6台/E-3 1台/E-4 3台/オープン 1台 -
出走台数/完走台数
19台/19台
クラス別順位
E-2
順位 | ドライバー / コ・ドライバー / 車名 |
---|---|
1 | 鶴田 健二/大城 明人/トヨタ 86 |
2 | 長﨑 雅志/秋田 典昭/トヨタ 86 |
3 | 佐々木 康行/深尾 一泰/トヨタ 86 |
E-4
順位 | ドライバー / コ・ドライバー / 車名 |
---|---|
1 | 中村 英一/山口 達雄/トヨタ カルディナ |
2 | 今村 俊之/岩尾 竜太郎/トヨタ MR-S |
3 | 池田 みきてぃ/松ノ木 孝之/トヨタ セリカ |
E-3
順位 | ドライバー / コ・ドライバー / 車名 |
---|---|
1 | 大谷 美紀夫/岡崎 辰雄/トヨタ ヴィッツ |
E-1
順位 | ドライバー / コ・ドライバー / 車名 |
---|---|
1 | 白洲 剛/河合 勇喜/トヨタ ヴィッツ |
C-3
順位 | ドライバー / コ・ドライバー / 車名 |
---|---|
1 | 山地 浩生/加藤 隆弘/トヨタ 86 |
2 | 與座 健/大矢 啓太/トヨタ 86 |
C-2
順位 | ドライバー / コ・ドライバー / 車名 |
---|---|
1 | 神谷 慶佑/中野 宏規/トヨタ ヴィッツ |
2 | 深津 勇人/栗山 尚広/トヨタ ヴィッツ |
C-1
順位 | ドライバー / コ・ドライバー / 車名 |
---|---|
1 | 伊藤 綱基/水谷 宣仁/トヨタ アクア |
2 | 高篠 孝介/廣嶋 真/トヨタ アクア |
3 | 稲垣 和也/ジュンコ/トヨタ アクア |
OPEN
順位 | ドライバー / コ・ドライバー / 車名 |
---|---|
1 | 中原 利明/玉井 恭平/トヨタ カローラレビン |