スーパーフォーミュラ 2016年 第4戦 もてぎ

プレビュー

2015年ツインリンクもてぎで行われたスーパーフォーミュラのスタートシーン

シリーズ折り返しは真夏の第4戦
新スペックエンジンと2スペックタイヤで注目の1戦

もてぎ戦で2スペックのタイヤが導入される

 8月20日(土)と21日(日)の両日、栃木県芳賀郡茂木町のツインリンクもてぎでスーパーフォーミュラの第4戦「ツインリンクもてぎ2&4レース」が開催される。
 全7戦で戦われる2016年シーズンのスーパーフォーミュラも、折り返しの4戦目を迎える。この第4戦は、後半戦へ向けた新スペックエンジンが投入されるタイミングとなっており、後半戦を占う意味でも非常に重要な一戦となる。
 加えて、今大会は新たな試みとして通常1スペックのタイヤで争われてきたスーパーフォーミュラで、1段階柔らかいソフトタイヤが追加導入される。このソフトタイヤは、前戦富士のあとにテストが行われ、その結果を踏まえるとタイムアップが図られることは間違いない。
 決勝レースではこの新しいソフトタイヤと、従来のミディアムタイヤの両方を使用しなくてはならず、タイヤ戦略も非常に興味深いレースとなるだろう。追い抜きの難しいコースということで、予選から激しい争いが繰り広げられるはずだ。
 また、8月後半ということで、シリーズで最も暑いコンディションのレースとなることが予想される。タイヤやエンジン、ブレーキ、そしてドライバー自身にも大きな負担を強いる酷暑のレースで、後半戦へ向けて誰が抜け出すか、注目の一戦だ。

珍しいオーバル併設のテクニカルコース

 1997年オープンと比較的新しい施設であるツインリンクもてぎは、1.5マイル(約2.4km)のオーバルコースと4.801kmのロードコースが併設された、世界でも珍しいサーキット。メインストレートはオーバルのストレートと並行し、コース途中2回にわたってトンネルでオーバルコースの下をくぐる。
 ロードコースではSUPER GTの他、二輪の世界選手権日本グランプリも開催されている。比較的タイトなコーナーやヘアピンをストレートで結んだストップ&ゴーが繰り返されるサーキットのため、ブレーキやタイヤ、ドライバーへの負担も大きい。
 観戦ポイントは数多く、後半セクションはコースの比較的近くで観戦できる他、オーバルコース脇は高さがあり、コースの広い範囲を見渡すことも出来るなど、バリエーションに富んでいる。
 現在レースには使用されていないオーバルコースにはストレート付近に観戦スタンドが設けられる他、第3-4ターンには特設駐車場も用意され、自分の車でオーバルに乗り入れることが出来るのもユニークな点だ。

ツインリンクもてぎ コース図

施設、周辺観光や宿泊も充実

 栃木県と茨城県の県境に近い山中に位置するため、基本的には自動車でのアクセスとなる。公共交通機関は、週末のみJR東北新幹線の宇都宮駅、JR常磐線の水戸駅の両方からサーキット行きの路線バスが出ている。但し本数が限られているので注意。また、最寄り駅である真岡鐵道の茂木駅からタクシーなら15分ほど。
 自動車では、常磐道の水戸インターから30km、東北道の宇都宮から40km程の国道が、定番のアクセスルートだが、近年開通した北関東道の水戸北スマートICからのアクセス(ETCが必要)など、更に便利になっている。但しサーキット周辺は渋滞することを、考慮しておきたい。
 ツインリンクもてぎ内には、子供向けの様々なアトラクションも用意されており、家族連れでも楽しめる。森からサーキットへとダイナミックな空中散歩が体験できるアトラクション、メガジップラインつばさは、大人も楽しめること請け合い。モータースポーツファンには、ホンダコレクションホールも見逃せない。また、今大会は二輪の全日本ロードレースとの併催なので、四輪レースファンも普段見ない二輪レースを楽しむチャンスとなっている。
 宿泊は、サーキット内にホテルがある他、キャンプも可能。近隣茂木町内の宿泊施設や、水戸、宇都宮まで入れれば、宿泊に困ることはないだろう。
 近隣駅である茂木駅は第3セクターの真岡鐵道の駅。この路線はSL(蒸気機関車)の運行でも有名で、そちらを観光に組み込むのも良いだろう。

好調オリベイラ&もてぎが得意なインパルチームの組合せが優勝候補筆頭
石浦、中嶋一貴、ロッテラーらとの好バトルに期待

前戦富士で1位と3位に輝いたITOCHU ENEX TEAM IMPULのジョアオ・パオロ・デ・オリベイラと関口雄飛、星野一義監督

 もてぎと言えば、SF14以前はアンドレ・ロッテラー(VANTELIN TEAM TOM'S)が通算6勝と圧倒的な強さを見せてきたが、SF14初年度となった2014年は欠場。この年はジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)がポール・トゥ・ウィンでもてぎでの自身5勝目を挙げた。
 オリベイラは今季、前戦富士も制するなど勢いに乗っており、また、チーム・インパル自身がもてぎを得意としていることもあって、今大会の優勝候補最有力と言える。
 対抗馬の本命は、昨年ポール・トゥ・ウィンでもてぎを制したディフェンディングチャンピオンの石浦 宏明(P.MU/CERUMO・INGING)。そして昨年この石浦を最後まで追い、2位に入った中嶋 一貴(VANTELIN TEAM TOM'S)も外せない。今季新しいタイヤとなったことで、シーズン序盤苦しんだトムス勢だが、前戦富士で中嶋一貴が2位に入るなど調子を取り戻してきており、ロッテラー共々優勝争いに絡んでくるはずだ。
 そして、もてぎが得意なインパルチームのもう一台、ルーキーながらファイティングスピリット溢れる走りで今季台風の目となりつつある関口 雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)も注目だ。前戦富士で3位表彰台を獲得した勢いで今大会も魅せてくれるだろう。
 また、今季は未だノーポイントと苦戦を強いられている小林 可夢偉(SUNOCO TEAM LEMANS)も、昨年のもてぎ戦では初走行のコースながら予選3番手を獲得。決勝は不運なピットトラブルなどで順位を落としたが、ここから、速さを取り戻す一戦となることを期待したい。

お台場MEGA WEBでパブリックビューイングを実施

 決勝日の21日(日)は東京・お台場のMEGA WEBでパブリックビューイングを実施します。
ご来場の方には特典もあり、レース後には大抽選会も行います。サーキットへ来られない方は、ぜひお越しください!
詳細はMEGA WEB公式サイトをご覧下さい。

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