LEXUS GAZOO Racing

SUPER GT 2016年 第4戦 SUGO

決勝

終盤の猛追もコバライネン/平手組が2位、立川/石浦組が3位表彰台となった

終盤のLEXUS RC F勢の猛追叶わず。赤旗中断で短縮終了。
コバライネン/平手組が2位、立川/石浦組が3位表彰台

SUPER GT第4戦がスポーツランドSUGOで開催。霧雨で濡れた部分も残る状態でのスタートから、最後は日差しが出るコンディションの中、終盤4台のLEXUS RC F勢によるトップ猛追が展開されたが、7周を残しての赤旗中断で惜しくも逆転は叶わず。ヘイキ・コバライネン/平手晃平組 DENSO KOBELCO SARD RC F 39号車が2戦連続となる2位。ZENT CERUMO RC F 38号車が3位表彰台を獲得した。

 24日(日)は朝から弱い霧雨が断続的に降るものの、グリッドウォーク中には路面のレーシングライン上は乾いている状況。全車スリックタイヤを装着し、午後2時、宮城県警の白バイとパトカーの先導によるパレードラップ、フォーメーションラップを経て、81周の決勝レースがスタートした。

 ポールポジションのWAKO'S 4CR RC F 6号車アンドレア・カルダレッリがそのまま首位をキープし走行を続けたが、6周目の1コーナーで周回遅れのGT300車両をかわそうとして接触、スピンを喫し、最後尾近くまで順位を落としてしまった。
 序盤からコース脇にストップする車両や接触など荒れた展開となる中、3番手スタートから2位に上がった38号車石浦は首位を激しく攻める走りを見せた。

 3位に上がったau TOM'S RC F 36号車は、モノコックを交換していたため10秒のピットストップペナルティを科され後退。  後方では、予選でアタック出来ず、14番手スタートとなったWedsSport ADVAN RC F 19号車の関口雄飛が猛烈な追い上げを見せ、10周目には8位へとポジションアップ。
 首位争いは、2位の38号車石浦が首位を激しく攻め、15周目の馬の背コーナーに2台は並んで進入し、軽く接触。首位のNSX 17号車がスピンを喫し、これを間一髪かわした38号車が首位に立った。これにジェームス・ロシターのKeePer TOM'S RC F 37号車、そして8番手グリッドから順位を上げてきたコバライネンの39号車が続き、LEXUS RC Fが1-2-3体制に。39号車コバライネンの勢いは止まらず、20周目に37号車、23周目に38号車をパスし、首位に立った。

 その後方では、先週のスーパーフォーミュラで初の3位表彰台を獲得し、勢いに乗る19号車の関口がライバルをパスし4位へ浮上すると、24周目に37号車、25周目には38号車をかわし2位へと浮上した。
 その直後、コースオフ車両排除のためにセーフティカーが導入。31周目にセーフティカーが待避しレースが再開されると、ライバル勢がピットへ向かうのに対し、LEXUS勢は首位争いを続行。39号車コバライネンと19号車関口の首位争いが繰り広げられた。

スタートシーン

ZENT CERUMO RC F 38号車

ストレートでの激しいポジション争い

 レースが中盤近くなり、LEXUS勢も続々ピットへ。早めにタイヤ無交換作戦でピットインしていたGT-R 24号車が首位に立ち、これをLEXUS RC F勢が追う形となった。
 コバライネンから39号車のステアリングを引き継いだ平手は、ハイペースで首位を追い、51周目にはテール・トゥ・ノーズに。しかし、逆転には至らない状況で周回が重ねられていく中、天候が回復し、後続のLEXUS RC F勢がペースアップ。残り10周で3位の38号車立川、翌周には6号車の大嶋和也が追いつき、トップ4台は1秒以内の団子状態に。
 74周目の最終コーナーでは首位のGT-Rが周回遅れに阻まれ、この間に5位の19号車国本までが1秒以内という猛烈な争いに。ストレートでの激しいポジション争いの末に、1コーナー進入でアウトから38号車立川がアタックし、2位へと浮上したが、首位奪還はならず。残り5周、GT-R対4台のLEXUS RC Fの手に汗握るバトルの予感に観客は沸き立ったが、ここで最終コーナーでクラッシュが発生。レースは赤旗中断に。
 その後のレース続行について協議が重ねられたが、74周終了時点の順位で、レースは終了することが決定された。LEXUS RC F勢は逆転勝利まであと一歩まで迫ったが惜しくも届かず、2-3-4-5位フィニッシュ。
 74周目終了時点での順位でレースが成立となったため、コバライネン/平手組の39号車は第2戦富士に続く連続2位表彰台獲得。立川/石浦組 38号車が今季初の3位表彰台に上った。
 ポールポジションスタートから一時は最後尾近くまで後退するも追い上げた大嶋/カルダレッリ組 6号車が4位、14番手スタートからファイト溢れる走りで観客を魅了した関口/国本雄資組 19号車が5位フィニッシュとなった。

 ご声援、ありがとうございました。次戦も応援の程よろしくお願いいたします。

DENSO KOBELCO SARD RC F 39号車 ヘイキ・コバライネン

表彰台フィニッシュが出来て嬉しい。昨日の予選も満足行く走りが出来た。我々は他とは違うタイヤを選択し、スタートの後、10周か15周すれば性能が発揮出来るので、そのつもりで戦い、上手く行った。1台ずつ前車をパスし、首位に立つことが出来、とても良い1日だった。後半の(平手)晃平も頑張ってくれたが、ライバルは非常に強かった。最後逆転のチャンスはあったと思うが、後方から他のLEXUS勢も来ていて、このままレースが続いていたらどうなったかはわからない。とはいえ、チーム全体で良いパフォーマンスを発揮出来たことには満足している。今年、我々は大きく進歩しており、これからも努力を続けてチャンピオンシップを争いたい。

2位表彰台を獲得したDENSO KOBELCO SARD RC F 39号車の平手晃平とヘイキ・コバライネン

DENSO KOBELCO SARD RC F 39号車 平手晃平

予選ではウェイトハンデの影響が大きいにもかかわらず、ヘイキ(コバライネン)がQ1を突破してくれて、8番手からスタートすることが出来た。予選は決勝レースを見据えたタイヤでアタックしたので、決勝もドライになれば勝機があると自信を持って臨んだ。前半戦は、周りがタイヤで苦戦する中、我々の選択がはまり、また、ヘイキがとても良い仕事をしてくれて首位に立てた。後半も同じタイヤで行ったのだが、天候が回復し、路面温度が上がってしまったことで、思うようにパフォーマンスが発揮出来ず苦しむことになったが、2位という結果を残せたことで、昨年クラッシュしたここSUGOで雪辱を果たせたし、LEXUS勢最上位フィニッシュは嬉しい。この夏の3連戦、初戦で良い結果を残せたので、続くレースはウェイトハンデが重くなるがしっかりとポイントを稼いで、後半戦のチャンピオンシップ争いに絡んで行きたい。

ZENT CERUMO RC F 38号車 立川祐路

最後は勝てる手応えもあったし、そのつもりでアタックしていたので、急に終わってしまって残念だ。残り数周レースが続けられれば行けると思っていたので、続けたかった。もちろん、安全に関わることなので仕方が無い。表彰台には上れたが、勝てる可能性のあったレースだけに悔しいし、残念だ。このままライバルに勝ち続けられる訳にはいかない。次こそは絶対に勝ちに行く。

3位表彰台を獲得したZENT CERUMO RC F 38号車の立川祐路と石浦宏明

ZENT CERUMO RC F 38号車 石浦宏明

スタートは雨が降っていて路面温度も低く、もうちょっと暖かいコンディション用のタイヤを持ち込んだ我々は性能を発揮出来ないという予想をしていたが、その通りだった。何とか僕のスティントを凌ぎきれば後半にはチャンスがあると思い、出来る限りの走りで立川さんに繋げられたと思う。後半の立川さんの追い上げとオーバーテイクは本当にすごく、僕も刺激を受けた。最後赤旗終了となり、その追い上げが活かし切れなかったのは残念だが、次に繋がるレースが出来たのではないかと思う。この夏の3連戦で出来る限り多くポイントを獲得してシリーズ争いに残るのが目標なので、まず1レース目で表彰台に立てたのは良かった。

RESULT
SUPER GT 2016年 第4戦 SUGO 決勝結果:GT500

順位No.車名ドライバー周回ベストラップ所要時間/差タイヤウエイト
124フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-R
NISSAN GT-R NISMO GT500 / NR20A
佐々木 大樹
柳田 真孝
741'14.6781:42'08.887YH4
239DENSO KOBELCO SARD RC F
LEXUS RC F / RI4AG
ヘイキ・コバライネン
平手 晃平
741'13.6650.358BS38
338ZENT CERUMO RC F
LEXUS RC F / RI4AG
立川 祐路
石浦 宏明
741'13.2120.518BS10
46WAKO'S 4CR RC F
LEXUS RC F / RI4AG
大嶋 和也
A.カルダレッリ
741'12.9891.048BS28
519WedsSport ADVAN RC F
LEXUS RC F / RI4AG
関口 雄飛
国本 雄資
741'14.0012.152 YH10
617KEIHIN NSX CONCEPT-GT
Honda NSX CONCEPT-GT / HR-414E
塚越 広大
小暮 卓史
741'12.8187.001 BS
715ドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GT
Honda NSX CONCEPT-GT / HR-414E
武藤 英紀
オリバー・ターベイ
741'13.68226.109 BS
837KeePer TOM'S RC F
LEXUS RC F / RI4AG
ジェームス・ロシター
平川 亮
741'13.75128.735 BS54
91MOTUL AUTECH GT-R
NISSAN GT-R NISMO GT500 / NR20A
松田 次生
ロニー・クインタレッリ
741'14.83829.387MI80
10100RAYBRIG NSX CONCEPT-GT
Honda NSX CONCEPT-GT / HR-414E
山本 尚貴
伊沢 拓也
741'13.70130.204 BS2
1136au TOM'S RC F
LEXUS RC F / RI4AG
伊藤 大輔
ニック・キャシディ
741'13.70644.757BS22
1264Epson NSX CONCEPT-GT
Honda NSX CONCEPT-GT / HR-414E
中嶋 大祐
ベルトラン・バゲット
741'13.81956.982 DL2
1346S Road CRAFTSPORTS GT-R
NISSAN GT-R NISMO GT500 / NR20A
本山 哲
千代 勝正
731'14.0281LapMI30
148ARTA NSX CONCEPT-GT
Honda NSX CONCEPT-GT / HR-414E
松浦 孝亮
野尻 智紀
711'14.6053LapsBS10
12カルソニック IMPUL GT-R
NISSAN GT-R NISMO GT500 / NR20A
安田 裕信
J.P.デ・オリベイラ
351'13.72139LapsBS14