WEC

WEC 2016年 第5戦 メキシコ6時間レース

決勝

3位表彰台を獲得したTS050 HYBRID 6号車

TOYOTA GAZOO Racing 初めてのメキシコで表彰台獲得

TOYOTA GAZOO Racingはメキシコで行われたWEC第5戦メキシコ6時間レースで表彰台に返り咲いた。

2台のトヨタTS050 HYBRIDで挑んだメキシコのレース。中でも#6号車は厳しい週末のスタートだった。木曜日の午前中に行われたテスト走行中に事故に遭ったせいでその後に行われた2度の練習走行に出走できず、レースに向けてのロングランテストを行うことができなかった。しかし、苦境を乗り越え、#6号車は見事に3位表彰台を獲得した。この結果、#6号車の3人のドライバー、ステファン・サラザン、マイク・コンウェイ、小林可夢偉は2016年シーズンのドライバーズ選手権で2位に浮上した。

しかし、メキシコのレースはTOYOTA GAZOO Racingにとって決して簡単なものではなかった。レースを完走できたTS050 HYBRIDは#6号車だけで、#5号車はパワートレーンのトラブルでリタイアを余儀なくされた。

レースの開催されたアウトドローモ・エルマノス・ロドリゲスは、1周が4.304kmで、WECの行われるサーキットでは1周が最も短い。ゆえにLM P1車両にとればトラフィックが大きな問題になり、今日のレースでも接触があるなど通常とは異なるハプニングが発生した。

レースが90分を過ぎた頃、コンウェイのドライブする#6号車がLM P2クラスの車両と接触、そのためドライブスルーのペナルティが科せられた。車両にダメージはなかったものの、ペナルティ消化で20秒のタイムを失うことになった。

アウトドローモ・エルマノス・ロドリゲスを走行する2台のTS050 HYBRID

3位を走行するTS050 HYBRID 6号車

#6号車がペナルティを受けた数分後、#5号車はさらに大きな不運に見舞われた。中嶋一貴がドライブ中、パワートレーンの電気系に問題が生じ、修理のためにピット・ガレージへ持ち込まれたのだ。そこでは懸命の修復が試みられたが、時間内の完了は困難と判断され、リタイアの判断が下された。

ピット作業を行うTS050 HYBRID 6号車

アウトドローモ・エルマノス・ロドリゲス名物のスタジアムセクションを走行するTS050 HYBRID

レースが半分を過ぎた頃、予想通りに雨が降り始めた。#6号車のサラザンはすぐさまピットに向かいウエットタイヤに交換した。その後の順位の変更は目まぐるしく、#6号車はインターミディエイトタイヤを装着したアウディR18#7号車に抜かれるまで3位を走っていたが、その後はポルシェ#2号車を2度にわたって抜く速さを見せた。

ゴール前のピットストップを控え、インターミディエイトタイヤを装着した#6号車がアウディ#7号車をかわして2位に上がった。しかし、最後のストップで3位に後退、そのままの順位でゴールを迎えた。#6号車にとっては今季3度目の表彰台だった。サラザンは後半の3スティントを1人でこなし、ゴールしたときには2位に僅か8秒267遅れていただけだった。

メキシコのレースを終えたWECはアメリカ・テキサスのオースティンに移動し、2週間後にCOTA(Circuit Of The Americas)で開催される第6戦COTA6時間レースで覇を競う。

佐藤俊男 チーム代表:

今年から初めての開催となったWECメキシコ戦は、トヨタチームにとっては厳しいスタートの週末でしたが、決してあきらめることなく準備を行い、価値のある結果を得ることが出来ました。#5号車に関しては残念なことになってしまいましたが、#6号車と同様の速さがあったと思います。スタッフ全員がハイ・ダウンフォースサーキット用パッケージの性能向上に全力を尽くし、見事な働きをしてくれました。また、メキシコのファンの皆様と今回、素晴らしいご支援を頂いたトヨタメキシコの関係者の皆様の前で、力強い走りをお見せ出来たことはとても嬉しく思います。次戦WEC米国戦ではトップ争いが出来る様、引き続き改良を進めます。

中嶋一貴:

我々にとっては厳しい一日となってしまいましたが、#6号車が表彰台を獲得出来たのは良かったですし、競争力の高さを確認できたのも嬉しいです。観戦していても楽しいレースでしたが、それだけに最後まで戦いたかったです。序盤良いペースでレースが戦えていただけに、完走出来なかったのは残念です。

セバスチャン・ブエミ:

#6号車の表彰台獲得とドライバーズランキング2位という素晴らしい結果を祝福します。我々は最初のスティントで速さを見せられただけに残念な結果となってしまいました。トラブルに見舞われるまではアウディやポルシェとの接近戦を繰り広げ、良いペースでレースを戦うことが出来ました。チームにとっては表彰台獲得という良い結果となりましたが、我々の気持ちは既に次戦オースティンに向かっています。

小林可夢偉:

予想外の結果です。我々にとってはタフなレースウィークでしたが、表彰台獲得という、チームにとって良い結果で終えることが出来ました。メカニックにとっては大変な週末でしたが、それに報いることが出来たと思います。表彰台で皆の喜ぶ姿を見ることが出来て嬉しいです。予選の後、ポルシェを抜いて2位を争えるとは誰も予想していなかったと思いますが、それだけにこの結果には満足しています。

3位表彰台を獲得したTS050 HYBRID 6号車のマイク・コンウェイ、ステファン・サラザン、小林可夢偉

ステファン・サラザン:

木曜日に私がクラッシュしたことで厳しいレースウィークのスタートになってしまいましたが、メカニックが夜を徹した素晴らしい仕事でTS050 HYBRIDを修復してくれました。序盤はアクシデントもありましたが、我々は全力を尽くして戦い、良い結果に終わることが出来ました。メカニックのことを考えながら走り、それが後押ししてくれたことで更に力強くレースを戦えました。TS050 HYBRIDは好調で、マイクと可夢偉、そしてメカニックと共に素晴らしいチームで戦うことが出来ました。表彰台獲得とランキング2位というのは驚くべき結果です。

マイク・コンウェイ:

表彰台獲得は素晴らしい結果です。序盤はやや問題もありましたが、私のスティントは、ドライブスルーペナルティーを受けるまでは順調でした。その後のペースも良く、2つのスティントを1セットのタイヤで走れたことも有利に働きました。後半、雨に見舞われた後、路面が乾いていくという難しいコンディションの中で、ステファンが素晴らしい走りを見せてくれました。2位獲得も可能だと思わせる走りでしたが、雨が降るのが少し遅かったようです。フィニッシュ出来たのはメカニックの努力のおかげであり、チーム全体で獲得出来た表彰台です。

RESULT
WEC 2016年 第5戦 メキシコ6時間レース 決勝レース結果

順位No.クラスチーム
車種
ドライバー所要時間/差周回ベストラップタイヤ
11LMP1-Hポルシェ チーム
ポルシェ 919 Hybrid
ティモ・ベルンハルト
マーク・ウェバー
ブレンドン・ハートレー
6:00'43.7022301'25.880M
27LMP1-Hアウディ スポーツ チームヨースト
アウディ R18
マルセル・ファスラー
アンドレ・ロッテラー
ブノワ・トレルイエ
1'01.4422301'26.083M
36LMP1-HTOYOTA GAZOO Racing
トヨタ TS050 HYBRID
ステファン・サラザン
マイク・コンウェイ
小林 可夢偉
1'09.7092301'26.567M
42LMP1-Hポルシェ チーム
ポルシェ 919 Hybrid
ロマン・デュマ
ニール・ジャニ
マルク・リーブ
1'30.0042301'26.531M
513LMP1レベリオン・レーシング
レベリオン R-ONE - AER
マテオ・ツッシャー
ドミニク・クライハマー
アレキサンドレ・インペラトーリ
12 Laps2181'30.710D
643LMP2RGR スポーツ by モーランド
リジェ JS P2 - ニッサン
リカルド・ゴンザレス
フィリップ・アルバカーキ
ブルーノ・セナ
20 Laps2101'35.702D
736LMP2シグナテック アルピーヌ
アルピーヌ A460 - ニッサン
グスタボ・メネゼス
ニコラス・ラピエール
ステファン・リケルメ
20 Laps2101'36.026D
831LMP2エクストリーム スピード モータースポーツ
リジェ JS P2 - ニッサン
ライアン・ダルジール
ルイス・フェリペ・デラーニ
クリストファー・カミング
23 Laps2071'36.335M
942LMP2ストラッカ レーシング
ギブソン 015S - ニッサン
ニック・レベンティス
ルイス・ウィリアムソン
ジョニー・ケイン
23 Laps2071'36.995D
1041LMP2グリーブス モータースポーツ
ギブソン 015S - ニッサン
ロベルト・ゴンザレス
ブルーノ・ジュンケイラ
ルイス・ディアス
23 Laps2071'37.027D
1135LMP2Baxi DC レーシング アルピーヌ
アルピーヌ A460 - ニッサン
デビッド・チェン
ホー・ピン・タン
ネルソン・パンチアティシ
24 Laps2061'36.248D
1227LMP2SMP レーシング
BR01 - ニッサン
ニコラス・ミナシアン
マウリツィオ・メディアーニ
24 Laps2061'37.372D
1326LMP2G-ドライブ レーシング
オレカ 05 - ニッサン
ロマン・ルシノフ
レネ・ラスト
アレックス・ブランドル
25 Laps2051'35.925D
1430LMP2エクストリーム スピード モータースポーツ
リジェ JS P2 - ニッサン
スコット・シャープ
エド・ブラウン
ヨハネス・バン・オーバービーク
26 Laps2041'37.813M
1597LMGTE Proアストンマーチン・レーシング
アストンマーチン ヴァンテージ V8
リッチー・スタナウェイ
ダレン・ターナー
28 Laps2021'40.633D
1651LMGTE ProAFコルセ
フェラーリ 488 GTE
ジャンマリア・ブルーニ
ジェームス・カラド
28 Laps2021'41.025M
1795LMGTE Proアストンマーチン・レーシング
アストンマーチン ヴァンテージ V8
ニッキー・ティーム
マルコ・ソーレンセン
28 Laps2021'40.478D
1871LMGTE ProAFコルセ
フェラーリ 488 GTE
ダビデ・リゴン
サム・バード
29 Laps2011'41.487M
1967LMGTE Proフォード チップ・ガナッシ チームUK
フォード GT
マリーノ・フランキッティ
アンディ・プリオール
ハリー・ティンクネル
29 Laps2011'41.234M
2077LMGTE Proデンプシー プロトン レーシング
ポルシェ 911 RSR(2016)
リヒャルト・リエツ
マイケル・クリステンセン
29 Laps2011'41.661M
214LMP1バイコレス レーシングチーム
CLM P1/01 - AER
シモン・トリュンマー
オリバー・ウェッブ
ピエール・カッファー
31 Laps1991'32.118D
2288LMGTE Amアブダビ プロトン レーシング
ポルシェ 911 RSR
ハレド・アル・クバイシ
デビッド・ハイネマイスター・ハンソン
パトリック・ロング
33 Laps1971'42.328M
2383LMGTE AmAFコルセ
フェラーリ F458 イタリア
フランソワ・ペロード
エマニュエル・コラール
ルイ・アグアス
34 Laps1961'42.795M
2478LMGTE AmKCMG
ポルシェ 911 RSR
クリスチャン・リエド
ウルフ・ヘンツラー
ジョエル・キャマティアス
34 Laps1961'42.474M
2586LMGTE Amガルフ レーシング
ポルシェ 911 RSR
マイケル・ウィンライト
アダム・キャロル
ベンジャミン・バーカー
34 Laps1961'42.204M
2666LMGTE Proフォード チップ・ガナッシ チームUK
フォード GT
ステファン・ミュッケ
オリヴィエ・プラ
49 Laps1811'41.598M
278LMP1-Hアウディ スポーツ チームヨースト
アウディ R18
ルーカス・ディ・グラッシ
ロイック・デュバル
オリバー・ジャービス
63 Laps1671'25.954M
98LMGTE Amアストンマーチン・レーシング
アストンマーチン ヴァンテージ V8
ポール・ダラ・ラナ
ペドロ・ラミー
マティアス・ラウダ
38 Laps1921'42.301D
50LMGTE Amラルブル コンペティション
シボレー コルベット C7-Z06
山岸 大
ピエール・ラギュ
リッキー・テイラー
46 Laps1841'43.308M
44LMP2マノー
オレカ 05 - ニッサン
マシュー・ラオ
リチャード・ブラッドレー
アルフォンソ・グェルラ
51 Laps1791'36.141D
5LMP1-HTOYOTA GAZOO Racing
トヨタ TS050 HYBRID
セバスチャン・ブエミ
中嶋 一貴
168 Laps621'26.767M
37LMP2SMP レーシング
BR01 - ニッサン
ヴィタリー・ペトロフ
キリル・レディーギン
ヴィクトール・シェイタル
201 Laps291'37.603D