GAZOO Racing サーキットを走ろう

11月11日（日）、スーパー耐久シリーズ2012第6戦の決勝と同日開催された『ワクドキ“ちょっと”サーキットを走ろうinオートポリス』。

通常の『サーキットを走ろう』のプログラムとは、スタイルがちょっと異なり、レンタル車両（TOYOTA 86）でレイクサイドコースを走行体験という約1時間弱の“体験版”プログラム。参加受付も当日受付なので、レース観戦に来られたお客様も観戦の合間に気軽に参加できるというもの。また、『サーキットを走ろう』初の試みで、観戦チケットと参加券がセットになったお得な“ワクドキチケット”も枚数限定で発売され、前日までにほぼ完売となった。

だが、開催前夜から降りだした雨は夜半過ぎには、強風を伴い嵐に…。スタッフが朝、サーキットに到着すると、イベント広場は展示テントが飛んだり、壊れたりしている様子が目に飛び込んだ。

修復作業や安全確認の為、30分遅れのゲートオープン。悪天候のため、お客さんが参加してくれるか…というスタッフの不安をよそに、朝一から、GAZOO Racingの展示コーナーに設けられた受付ブースには、参加申し込みのお客様が集まっていただき、一時は列もできるほど。熊本や大分等、近隣の県のみならず、九州各地～山口・広島、愛知、東京等から、総勢100名のお客様が“ちょっと”サーキットを走ってくださった。

今回の『ワクドキ“ちょっと”サーキットを走ろうinオートポリス』は“ちょっと”と銘打っている通り“体験版”ではあるが、内容は、（1）基礎編（8の字旋回・フル制動実技）と（2）走行編（先導走行）と2つの体験を楽しめ、正味1時間弱のプログラムながら、中身はなかなか濃いものとなっている。

基礎編の前半では、インストラクターの説明の後、まず、レイクサイドコースの北側半分に設定されたジムカーナ旋回コースで8の字走行を体験。コース脇には、コースを指示する番号が書かれた看板が設置されたのだが、豪雨と濃霧により悪視界のためコースを間違えてしまうことも…。また、8の字走行の後は、直線コース部分で、フルブレーキ体験。普段なかなか使うことのないABSの機能を体感した。オートポリス名物（？）の霧に悩まされた参加者も多かったようだが、「もう少し走りたかった」「普段なかなか体験できないことを楽しめた」と緊張の中にもサーキット走行や86での走行を楽しんでいただけたようだ。

走行編は、先導車（LEXUS ISF）に従ってレイクサイドコースの南側半分・全長約1kmを走るプログラム。悪天候のため、路面がウェットなのでコーナー等で「滑る」体験をした参加者もいたが、普段走ることのないサーキットを自分の車ではなくTOYOTA 86で走れるチャンスとあって、多くのクルマファンがそれぞれに楽しんだ。

今回は、助手席に座っての同乗体験もOK。身長が110cm以上（チャイルドシート不要、シートベルト着用可能）あれば、お子様でも参加できるため、多くの親子連れ、ファミリー連れが参加された。未来のレーサーもいるかな？

また、印象的だったのは、「普段はレース観戦だけ。でも、今回はこのプログラムを狙って来場しました！」と元気に言ってくださった女性2人組の参加者。雨と霧でコースが見えなくて緊張もされたようですが、笑顔いっぱいで「また走ってみたいです。」と話してくれた。

この日は本コースで開催されているスーパー耐久レースも悪天候のため、朝から幾度となくスケジュールが延期やキャンセルとなり、当初午後1時に開始予定の決勝レースは、濃霧で全く先が見えない中、1時間30分遅れ、セーフティーカー先導によりスタートとなるほど。それほどの雨と濃霧に見舞われ極寒の中での体験にもかかわらず、「雨で残念」という声と同じくらい、いや、それ以上に「（雨でも）楽しかった！」「また参加したい、走りたい」という多くの声と笑顔は、雨の中での誘導や車両整備等に協力いただいた地元スタッフ一同にも大きな励みとなった。

今回“ちょっと”サーキット走行の楽しさを味わっていただいた方にはさらにもっと楽しんでいただけるキッカケとなってくれただろう。2012年の『ワクドキサーキットを走ろう』も終盤を迎え、九州地方での開催はまた来年となるが、また来年、皆さんの笑顔に会えますように…。