6月16日(土)、鈴鹿サーキットの国際南コースにおいて、“GAZOO Racing ワクドキ サーキットを走ろう”が開催された。鈴鹿サーキットで当イベントが開催されるのは、今年初となる。
既に梅雨入りした東海地方、この日は、朝からあいにくの雨。先導車付の走行ではあるが、毎回、初心者の方が多いこのイベント、安心してご参加いただけるか、講師・スタッフ一同、やや心配しながらお客様の到着を待った。
今回のチーフインストラクターは、福山英朗氏。同氏は、世界3大レースの1つ、ル・マン24時間レースでのクラス優勝、及び米国で絶大な人気を誇るモータースポーツ、NASCARで、最上位カテゴリーの決勝に進出した唯一の日本人など、華々しいレース経歴を誇る。一方で、今回の開催地である鈴鹿サーキットを始め、各種ドライビングレッスンで人気の名物インストラクターでもある。
このような福山先生を招いて行われた今回の“サーキットを走ろう”、午前・午後合わせて50名以上の方にご参加いただいた。
今回のプログラムは、定番の“先導車付の走行”を中心としたものだが、コース脇の建物2階からコースが一望できる特徴を活かし、自分の走行順でない時間には、他の参加者の走行を見ながら、福山先生が解説をしてくれる。「あのクルマの走行ラインいいね~」、「あのクルマはもう少しコース幅を一杯に使った方がいいね~」などなど。皆さん、見られてますよ。ただ、解説を聞きながら他の参加者の走行を見ていると、自分が走る時の留意点がわかりやすく、皆さん、次の自分の走行が待ち遠しいご様子。
福山先生の解説では、“アウト・イン・アウト”、“クリッピング・ポイント”、“タイヤへの荷重を意識”など、初心者の方にはやや馴染みが薄いかもしれない言葉も、ホワイトボードで説明してくれるのでわかりやすい。ただし、頭ではわかっても、実践するのは結構難しく、やはりクルマの運転は奥が深い。ある参加者の「あのコーナー、うまく走れなくてイライラする」との声に対し、別の方が「そうそう!」と返すが、お2人とも表情は笑顔!「次はもっとうまくなりたい」ということで、段々、ハマっていく方も多い。
さて、“雨”ということで、スタッフは心配したが、参加されたお客様からは、「路面が滑りやすい分、低いスピードでも楽しい」との声も聞かれ、「来る前は最悪の天気だと思ったが、雨でかえってよかった」とおっしゃる方も。いつも、雨が降らないように祈るスタッフ同士、「意外と雨もあり!?」との感想を抱いた。福山先生も、「今日はせっかくだから、雨で滑るのを体験してみたら?普段の運転ではなかなか試せませんが、ここで体験しておくと、いざという時にパニックにならないかも」とのアドバイス。実際に参加者の中には「クルマが滑るのがわかりました」と笑顔で話す方もいらっしゃった。貴重な体験だが、怖い方は、もちろん無理は禁物。このイベントは、あくまでも“安心して”、“楽しく”がモットー。
次回の“ワクドキ サーキットを走ろう”は、7月23日(月)、宮城県のスポーツランドSUGOで開催予定。今年は、回毎に、各サーキットの皆様とご相談しながら内容を決めているので、今までと違った内容になるかも。乞うご期待!