全日本ラリー選手権 Japanese Rally Championship

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ラリーとは?身近なクルマで公道最速を競うモータースポーツ

ラリー競技はサーキットレースと違い、一般の公道を使って行なわれるモータースポーツだ。ちょうどマラソン競技が一般道路を封鎖して開催されるのと同じように、ラリーはあらかじめ使用許可をとった山の中の林道などを舞台に行なわれる。

競技といってもラリーは一斉に走って競争するわけではなく、いくつかの競技区間(スペシャルステージ=SS)で1台ずつタイムアタックし、その積算タイムで勝敗を争う。SSの総走行距離はラリーごとに異なり、全日本ラリー選手権では60㎞~250㎞だが、WRC世界ラリー選手権では300km以上にもおよぶ。

SSからSSへは一般道を移動 だからラリーカーはすべてナンバー付き

SSとSSの間は一般の道路を、一般の交通とともに移動するため、ラリーカーはすべてナンバー付き。移動区間は「リエゾン」と呼ばれ、その国の道路交通法に従って安全に移動しなければならないというのも、ラリーの特徴のひとつだ。
ラリーを観戦する場合は、SSは基本的に立ち入りが禁止されているため、主催者によって定められたギャラリーエリアかリエゾン、あるいは競技中のマシンをメンテナンスしたり修復したりする「サービスパーク」で観戦する。

ラリー競技の基本的なしくみ

  1. スタート
    スタート
    スタート時刻は1台ごとに決められており、その出走間隔はラリーによって異なるが、基本的に上位ドライバーは2分間隔、通常は1分間隔で1台ずつスペシャルステージをスタートしていく。
  2. スペシャルステージ
    スペシャルステージ
    スペシャルステージはアクセル全開のタイムアタック区間。タイムはスタートとフィニッシュに設置された光電管で計測される。フィニッシュはストップせずに駆け抜けるフライングフィニッシュ形式だ。
  3. タイムコントロール
    タイムコントロール
    ラリー競技では、スペシャルステージの走行時間以外のあらゆる行動が1台ごとに分単位で指定されており、それをチェックするポイントがタイムコントロール(TC)だ。
  4. サービスパーク
    サービスパーク
    指定された時間内に車両の修復やセッティング変更を行なう場所がサービスパーク。熟練メカニックの手際はまさに“プロの仕事”。ただし見学する時は出入りする車両にご注意!
  5. パルクフェルメ
    パルクフェルメ
    車両の整備等が禁止されている場所。ほとんどの場合は1日の競技が終わった後で車両を保管しておく場所を意味する。また競技進行の時間調整=リグループのために設けられる場合もある。
  6. リエゾン
    リエゾン
    SSとSSをつなぐ区間はリエゾンと呼ばれ、ラリーカーは一般のクルマと一緒に交通法規を守って移動しなければならない。自分のクルマで観戦していると、ラリーカーとすれ違ったりすることもある。
  7. ヘッドクオーター
    ヘッドクオーター
    競技運営管理本部。ラリー会場近隣のホテルや公共施設などに設定されることが多く、報道関係者の仕事場であるメディアセンターが設置されたり、様々な通達や結果表が掲示される場所でもある。

“全日本ラリー選手権”は国内最高峰のラリー競技!

全日本ラリー選手権は、日本自動車連盟(JAF)登録クラブ・団体が主催する国内格式のラリー競技だ。
2012年の全日本ラリー選手権は、4月から10月にかけて全9戦が開催予定。それぞれに特徴をもった、その地方ならではの個性豊かなラウンドが設定されている。近年では、開催地域のお祭りとコラボレーションし、地元と一緒になってラリーを盛り上げるケースも少なくない。
観戦に行く場合は、あらかじめその地方の名産品や観光名所などを調べていくと、より楽しみの幅も広がるはず。週末のドライブや旅行がてらの観戦計画を立てて、ラリーを思い切り満喫しよう!

全日本選手権の下には全国5地区(北海道、東日本、中部・近畿、中国・四国、九州)に分かれた各地区トップラリーシリーズ(JAF地方選手権)があり、その下には各地区のジュニアシリーズや県シリーズなどが存在し、総走行距離やSS総距離によりレベル分けされています。