2012年JAF全日本ラリー選手権(JRC)開幕戦「ツール・ド・九州2012 in 唐津」が4月6日~8日、佐賀県唐津市周辺を舞台に開催された。2日間、総走行距離380.07kmで戦いが繰り広げられたラリーは、全16本・計72.57kmのスペシャルステージ(SS)で構成。2日間とも晴天に恵まれ、絶好のラリーコンディションとなった。
昨年のチャンピオン勝田 範彦/足立 さやか(スバル・インプレッサ、JN4クラス)が序盤からステージベストを連発し、ラリーをリード。2日目に入っても手綱を緩めることなくトップの座を守り切り、勝田自身にとっては7年連続となる開幕戦優勝を果たした。
クラス別順位結果(上位3チーム)
※クラス区分の説明については、こちらを参照クラス | 順位 | ドライバー/コ・ドライバー | 車名 |
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JN4 | 1 | 勝田 範彦/足立 さやか | スバル・インプレッサ |
2 | 奴田原 文雄/佐藤 忠宜 | 三菱ランサーエボリューションX | |
3 | 榊 雅広/井手上 達也 | 三菱ランサーエボリューションIX | |
JN3 | 1 | 眞貝 知志/田中 直哉 | ホンダ・インテグラ |
2 | 曽根 祟仁/枡谷 知彦 | トヨタ・セリカ | |
3 | 山口 清司/島津 雅彦 | トヨタ・カローラレビン | |
JN2 | 1 | 丹羽 和彦/永山 聡一郎 | ホンダ・フィットRS |
2 | 川名 賢/安東 貞敏 | トヨタ・ヴィッツRS | |
3 | 天野 智之/井上 裕紀子 | トヨタ・ヴィッツRS | |
JN1 | 1 | 小泉 茂/小泉 由紀 | 日産マーチ |
2 | 篠原 正行/鶴田 邦彦 | ダイハツ・ストーリア | |
3 | 山北 研二/糸永 敦 | 日産マーチ |
クラス1位は総合優勝の勝田 範彦/足立 さやか(スバル・インプレッサ)、2位には奴田原 文雄/佐藤 忠宜(三菱ランサーエボリューションX)、3位には榊 雅広/井手上 達也(三菱ランサーエボリューションIX)がそれぞれ入賞した。
激戦のJN2クラスは、このラリーを最も得意とする丹羽 和彦/永山 聡一郎(ホンダ・フィットRS)が、昨年のリタイアを払拭する走りで優勝。2位には若手有望株の川名 賢/安東 貞敏(トヨタ・ヴィッツRS)が、3位には2011年JN2クラスチャンピオンの天野 智之/井上 裕紀子(トヨタ・ヴィッツRS)が入賞した。
86を駆る筒井 克彦/舟木 一祥は、ツイスティなコースにセッティングが合わず苦戦を強いられたが、最後までしっかりと走り切ってクラス6位で完走を果たした。
筒井は「セッティングの方向性を見つけることができたのが一番の収穫ですね。今回はセッティングがうまく合わず苦労しましたが、それでも86は運転していて楽しいクルマでした。今後はセッティングを煮詰めて、速さに磨きをかけていきたいです」と力強いコメント。
チームの勝田 照夫代表も「デビュー戦だけに、まずは最後まで走り切るということが最も重要な課題でした。おかげで事前のテストではなかなか得ることができなかった実戦データを数多く蓄積することができましたし、開発を進めていく上でも収穫の多いデビュー戦だったと思います」と手応えを感じていた。今後に向けてさらに戦闘力を高めていくことだろう。