ラリー競技はサーキットレースと違い、一般の公道を使って行なわれるモータースポーツだ。ちょうどマラソン競技が一般道路を封鎖して開催されるのと同じように、ラリーはあらかじめ使用許可をとった山の中の林道などを舞台に行なわれる。
競技といってもラリーは一斉に走って競争するわけではなく、いくつかの競技区間(スペシャルステージ=SS)で1台ずつタイムアタックし、その積算タイムで勝敗を争う。SSの総走行距離はラリーごとに異なり、全日本ラリー選手権では60㎞~250㎞だが、WRC世界ラリー選手権では300km以上にもおよぶ。
SSとSSの間は一般の道路を、一般の交通とともに移動するため、ラリーカーはすべてナンバー付き。移動区間は「リエゾン」と呼ばれ、その国の道路交通法に従って安全に移動しなければならないというのも、ラリーの特徴のひとつだ。
ラリーを観戦する場合は、SSは基本的に立ち入りが禁止されているため、主催者によって定められたギャラリーエリアかリエゾン、あるいは競技中のマシンをメンテナンスしたり修復したりする「サービスパーク」で観戦する。