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TRD Rally Challenge Round4 in 富山

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天候に翻弄されたサバイバルラリー モリゾウ選手が2度目のクラス優勝

大会概要

地元の方とともに盛り上がった富山ラウンド

むぎや祭会場内で行われたセレモニーでは、多くの方からあたたかい声援が送られた。
むぎや祭会場内で行われたセレモニーでは、多くの方からあたたかい声援が送られた。

9月15日(日)富山県南砺市イオックス・アローザ(スキー場)を拠点とした総距離140kmの行程で、TRDラリーチャレンジRound4 in 富山が行われた。早朝から雨が降り出し、多くのドライバーが天候の回復を願う中、クラス上位を走るドライバーからは雨天を望む声も聞かれた。
スタートの頃には小降りになり、スペシャルステージ(SS)1では晴れ間が覗くほどに回復した。しかし午後に再び雨が降り出し、刻々と変化する路面状況に対応する技術が要求された。ターマック(舗装路)ステージ5本/グラベル(非舗装路)ステージ2本が設定された本戦は、南砺市で行われる「むぎや祭」の会場を通過するなど、地域の方々の多くの協力のもと大いに盛り上がった。

結果概要

シリーズチャンピオンがかかった一戦で、速さを見せたヴィッツ勢

総合優勝の松岡・武田組。シリーズチャンピオンは戸塚・角田組に譲ったが、その速さを見せつけた。
総合優勝の松岡・武田組。シリーズチャンピオンは戸塚・角田組に譲ったが、その速さを見せつけた。

クラス1(現行ヴィッツ1.5リッター)は、新車で参戦した松木選手・桜井選手が地元富山で見事優勝。
壮絶なデッドヒートを繰り広げたクラス2(2代目ヴィッツ1.5リッター)。総合トップタイムをマークした松岡選手・武田選手が優勝。0.8秒の僅差で、同じ群馬のライバル、戸塚選手・角田選手の連勝を阻止した。
クラス3(初代ヴィッツ1.0リッター)では野村選手・中村選手が40秒もの大差をつけ優勝を決め、野村選手は全戦連覇にリーチをかけた。
6台の86で争われたクラス4(トヨタ車1.5リッター以上)は、モリゾウ選手・足立選手が安定した速さをキープし、見事優勝。
クラス5(トヨタ車1.5リッター未満)は、西能徹選手・西能章選手が危なげない走りを見せ、優勝を飾った。

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刻々と変化する路面と戦うドライバー達

86で初参戦となる今井優杏選手。GAZOO Ladyの平山愛子選手とコースの情報交換。
86で初参戦となる今井優杏選手。GAZOO Ladyの平山愛子選手とコースの情報交換。
後輪駆動のトヨタ86で走るグラベル路面の難しさに悪戦苦闘。しかし走行後は笑顔がこぼれていた。
後輪駆動のトヨタ86で走るグラベル路面の難しさに悪戦苦闘。しかし走行後は笑顔がこぼれていた。

今回の富山ラウンドにはGAZOO Racingから3台が参加した。
今シーズン全戦参戦しているモリゾウ選手は、長野ラウンドでペアを組んだ足立さやか選手と再びエントリー。
昨年ヴィッツでクラス1に参戦し、見事シリーズ2位を獲得した自動車ジャーナリストの今井優杏選手がGAZOO Racingラリーアカデミー86号でエントリー。「昨年ラリーチャレンジに参戦した時は、ヴィッツだったのでガンガンアクセルを踏んでいけたが、今回はFRでパワーもある86なので、ぶつけないように慎重に攻めたい」と控えめにコメントした。
前戦残念ながらリタイヤに終わったGAZOO Lady ワクドキVitz CVT号には、リベンジに燃える平山愛子選手が再びドライバーとしてエントリー。コ・ドライバー3戦目となる皆川果澄選手とともに「まずは完走」を誓った。

SS1・SS2の舞台となる臼中ダムは、今回最長となる2.38km。タイトな道幅に加え、道路脇の草木が道路にはみ出しドライバーにプレッシャーを与える。朝の雨で路面に砂が流れ滑りやすい状況と重なり、コ・ドライバーとのチームワークが重要となった。
リエゾン区間では、南砺市のむぎや祭の中心部を通過。選手紹介コーナーも設けられ、祭りに訪れていたお客さんも色鮮やかなラリーカーに歓声を送っていた。
イオックス・アローザに戻りギャラリーステージのSS3。ジムカーナ形式のパイロンコースとなり、ここでのミスコースはタイムに大きな影響を与えるため、各車丁寧にクリアしていった。

悔しくも多くの収穫があったGAZOO Ladyチーム

再び足立選手とペアを組んだモリゾウ選手。2度目のクラス優勝を果たした。
再び足立選手とペアを組んだモリゾウ選手。2度目のクラス優勝を果たした。
ミスしない慎重なドライビングに徹しながらも、随所でキラリと光る走りを見せたGAZOO Lady ワクドキ Vitz CVT号。
ミスしない慎重なドライビングに徹しながらも、随所でキラリと光る走りを見せたGAZOO Lady ワクドキ Vitz CVT号。

再び小雨が降り出した午後は、市道を利用したターマックステージと、特設グラベルステージ。
ターマックのSS4&SS6はタイトながらスピードの乗るコースということもあり、ここでもコ・ドライバーの腕が試されることとなった。続くSS5&SS7のグラベルステージでは、滑りやすい砂利の中で果敢にアクセルを踏み込む選手や、ロスの少ない走りに徹する選手など、様々な走りが見受けられた。
次々と順位が入れ替わるクラス4において、モリゾウ選手は序盤から安定したタイムを叩き出し見事クラス優勝を果たした。
今井選手は「最初のSSからウェットでヒヤリとするシーンが何度もあったんですが、すぐに晴れて路面が乾いてきたので助かりました。でも後半SS5・SS7のグラベルステージは苦労しました。86は扱いやすく安心感がありますが、グラベルは特にFRならではの難しさがありますね。でもそれが楽しかったです」と振り返った。
GAZOO Ladyの2人も無事完走を果たした。ドライバーの平山選手は「前回の反省をもとに、ミスをしないように気をつけてドライブしました。特に、狭い林道などでは無理せず落ち着いてドライブできたと思います。今回改めて反省点が見えたので、次はもっとペースを上げられるように頑張ります」と決意を新たにした。SS5に向かうリエゾン区間でコースミスしてしまったことを悔やむ皆川選手は「今回はミスをしないように気をつけていたんですが、道を間違ってしまいました。平山選手がSSで頑張ってくれたのに申し訳ないです。」と涙ながらに語った。
マシントラブルを含め5台がリタイヤするサバイバルラリーとなったが、参加者に怪我はなく無事に富山ラウンドは終了した。
次戦はいよいよ最終戦となる新城ラリー。2013年シリーズの集大成となる走りに期待したい。

クラス別順位結果(上位3クルー)

クラス 順位 ドライバー/コ・ドライバー 車名
クラス1 1 松木 秀樹/桜井 克之 トヨタ・ヴィッツRS NCP131
2 牧 昂輔/本石 渉 トヨタ・ヴィッツRS NCP131
3 藤田 豊久/落合 孝平 トヨタ・ヴィッツRS NCP131
クラス2 1 松岡 淳/武田 宏一 トヨタ・ヴィッツRS NCP91
2 戸塚 和幸/角田 大輔 トヨタ・ヴィッツRS NCP91
3 赤羽 政幸/赤羽 隆子 トヨタ・ヴィッツRS NCP91
クラス3 1 野村 長/中村 祐太 トヨタ・ヴィッツ SCP10
2 越智 瑞穂/桒村 浩之 トヨタ・ヴィッツ SCP10
3 小林 直広/小林 紀子 トヨタ・ヴィッツ SCP10
クラス4 1 モリゾウ/足立 さやか トヨタ86
2 北爪 浩志/植竹 遊太郎 トヨタ86
3 北川 徹治/佐藤 直樹 トヨタ86
クラス5 1 西能 徹/西能 章 トヨタ・ヴィッツRS NCP91
2 赤木 攻/加藤 辰弥 トヨタ・ヴィッツRS NCP91
3 名倉 成幸/名倉 洋子 トヨタ・ヴィッツRS NCP91

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