Team Land Cruiser TOYOTA AUTO BODY 冒険は止まらない 特別編 塩村文夏の突撃レポート ランクル同乗体験記

2009/05/14

まだ少し肌寒い3月の下旬、愛知県豊田市にある「さなげアドベンチャーフィールド」で開催された「TLCフェスティバル」に行ってきました。

TLCフェスティバルは、ダカールラリーに参戦しているラリーマシンに同乗体験できる貴重なイベントなんです。ダカールラリーといえば、2週間以上にわたって不整地を走行するとても過酷なラリーとして世界的に有名。2009年は南米で行われるなど、遠方での開催となるため、身近にその走りが見られる機会は滅多にないんです。しかも今回ステアリングを握るのは、現役ドライバーの三橋淳選手。さっそくその模様をレポートしましょう。

まずクルマに乗り込む手順からして、普通のクルマとはかなり違います。どんな道でも楽々走破できてしまうランクルはもともと背が高いのですが、ラリー仕様車はさらに車高が高くなっていて、身長165センチの私がよじ登ってなんとか乗り込めるという感じでした。さらにシートベルトが5点式になっていて、身体をシッカリ支えられるようになっているのも競技車両らしいところです。

「準備OK?」。シートベルトを装着したのを見計らってドライバーの三橋選手が声をかけてくれました。心の準備はまだだったものの、その場の雰囲気でとっさに頷いてしまいました。するとクルマがとつぜん急発進。デコボコ道をなんのためらいもなく、矢のような勢いで突き進んでいきます。


02 ラリーカーの凄まじい走り

肝心の走行リポートですが……、実はそこから先の記憶は断片的なんです。あいにくの雨ということもあって路面はヌルヌル。リアを滑らせながらコーナリングをしたり、岩場で大きくジャンプしたり。その度にヘルメットが大きく上下左右に振られて、もう大変でした。喋りたくても声にならないんです。

2周目に突入。少し慣れてはきたものの、予測不能な車体の揺れに出てくる言葉は「ギャーー!!」「わーー!」と、そればかり。シートベルトをしっかり締めていたのに、それでも体が左右に揺すられて、上手に話すことができません。挙げ句の果てに気分まで悪くなってしまう始末……。

こ、これではリポーター失格になってしまうので、ドライバーの三橋さんになんとか話しかけました。「ワタシ、こんなにスゴイものだと思いませんでした……」。すると「そうですねー、実際のレースでは毎日何時間も乗ってますからねー。たまに嘔吐するナビゲーターもいますよ」とケロッと返されてしまいました。「そっかぁ、そりゃワタシには無理だわ」。

でも今回、遥か遠くの過酷な地で開催されるダカールラリーの雰囲気を日本で体験できて、本当に感激でした。実際にダカールラリーを戦っている現役ドライバーの運転で不整地走行を体験できるのは、日本ではTLCフェスティバルだけって知ってました? ぜひ来年はTLCフェスティバルにお出かけしてはいかがでしょうか? スゴイ体験が出来ること、ワタシが保障しちゃいます!


(文=塩村文夏)