Team Land Cruiser TOYOTA AUTO BODY 冒険は止まらない 挑戦者が熱き戦いを振返る 第2回 挑戦者が語るダカールラリー ~TLCトークショーダイジェスト~

2009/05/28

01 60万人が埋め尽くす自然の中のバトル

三橋ドライバー
三橋ドライバー
三浦ナビゲーター
三浦ナビゲーター
司会:
ダカールラリー初の南米開催でしたが盛り上がりはどうでしたか?
森監督:
大変盛況でブエノスアイレスのスタートでは60万人もの観衆が周辺道路を埋め尽くしました。
司会:
アフリカとの違いはどんなところですか?
三橋ドライバー:
例えると、アフリカでのダカールラリーを岐阜県の山中を走り続けるようだとすると、南米はこの会場周辺のように、住宅の周りに残る山林を走るって感じかな。つまり自然の中を走るのは同じですけど、南米は開けていて、コース以外のところには普通の文明生活があるという印象です。その他の印象ですが、南米では埃のすごさに驚かされました。
司会:
ランドクルーザー200のデビュー戦になりましたね。
小川エンジニア:
ラリーカーの開発には「ランドクルーザー200」の販売開始前から始めたので、3年くらい掛かりました。20000kmに及ぶ走行テストでメカニックと一緒にクルマの味づくりを進めてきました。
司会:
ラリー初日、2号車にいきなりのアクシデントがありましたね。
三浦ナビゲーター:
すごい埃で前が見えず、土手に乗り上げて2、3回転してしまいました。クルマは動きましたが、これは叱られるなとビクビクしながらキャンプ地にたどり着きました。
ニコラドライバー:
でもメカニックは逆に闘争心に火がついたように精力的に作業してくれて、翌朝には見事に復旧していました。
黒澤メカニック:
実際かなりダメージがあったのですが、ドライバー/ナビゲーターがキャンプ地にたどり着いてくれたので絶対に直してやろうと思いました。気づけばもう朝、という作業でした。

02 チームワークの勝利

小林メカニック
小林メカニック
森監督
森監督
司会:
5日目の砂丘上で1号車がストップしてしまいましたが?
三橋ドライバー:
トラブルの話ばっかりで大丈夫ですかね(笑)。実はドライブシャフトのブーツ(ゴム製でベアリングをカバーしている部品)が破れて2WD走行を余儀なくされてしまったので、その日のゴール30km手前の砂丘に埋まってしてしまいました。
司会:
そこで2号車がトップに出て休息日を迎えましたね。休息日ってどんな日ですか?
松本メカニック:
ドラ/ナビにとっての休息日であって、メカはとても忙しいんです。壊れた部分はもとより、悪くなりそうな部分は全て修理するので早朝から夜中までぶっ通しの作業になります。
司会:
最後に、まとめのお話をお願いします(笑)。
小林メカニック:
僕は3年前から小川エンジニアと一緒にラリーカーの開発に携わり、1年の半分以上をフランスやモロッコで仕事していました。ランクル100の時はフランス主体の開発でしたが、この200のラリーカーは胸を張ってトヨタ車体製、というか“メイド・イン・刈谷”です。まさに関係各社のご協力があってできたクルマです。
森監督:
今回そのような形で、関係者をはじめ、ドライバー・ナビゲーター・メカニック達の総力を結集し、チームワークで優勝できたということを、本当に嬉しく思っています。

(まとめ=竹平誠)