ルカ・マルモリーニ インタビュー
エンジン開発に携わる人間にとって、新しいレギュレーションは大いなる挑戦といえます。エンジンの寿命を2レースに伸ばさなければならないわけですからね。そのため、最初の段階ではとにかく信頼性を重視してエンジンのコンポーネントを開発しました。つまり、エンジンのコンセプトは変更せずそのままにしておき、同時に、各部品を最適な形にチューニングするという作業が必要となったのです。その後、信頼性を確保できた時点で、今度はパフォーマンスの向上に取り組みました。われわれの最初の目標は2004年と同じレベルのパフォーマンスを保つことでした。私としてもうれしいのは、今シーズンの最初のレースで使用するエンジンは、昨年の最後のレースで使用したエンジンよりもすこしだけパフォーマンスが向上しているということです。
現在では、大きな革新的な改善をしようと計画をたてるのは容易ではありません。というのも、われわれはエンジンの改善を常時継続しているわけですからね。シーズン中も何度かは大きな変更を計画するかもしれませんが、ただし、たとえどんなものであれ、パフォーマンスの向上が見込めるものについてはシーズン中であってもできるだけ短期間で導入する、というのがわれわれの方針なのです。