第1戦 オーストラリアGP 2002

2002年2月28日(木)(オーストラリア・メルボルン発)

ミカ・サロからのメッセージ

ついにわれわれの最初のF1グランプリにやってきたよ! メルボルンでのチームのムードは今とても盛り上がっているよ。ドイツからの機材とチームのみんなは、先週末(24日)に無事到着。金曜日の最初の練習走行に向けて、最後の調整に取り組んでいるところなんだ。始まるのが待ちどうしくてしょうがないね。

僕は、ストリート・サーキットが大好きだし、オーストラリアもお気に入りの国なんだ。だから、シーズンをオーストラリアのストリート・サーキットで始めれるなんて、こんな最高なことはないね。

先週の今頃、ここオーストラリアに本当に来れるのかなと思ったなんて、信じられる? と言うのも、東京でトヨタのために信じられないくらいのプロモーションの仕事をしてから、日曜日(24日)にメルボルンに向けて出発するはずだったんだ。でも、東京でひどい風邪をひいてしまって、飛行機に乗る前に、週末を休養して体を休めたほうがいいと考えたんだ。今はとっても気分がよくて、正しい判断をしたと自分では感じているんだ。

また、日本に余計に数日滞在することができたおかげで、家族との大切な時間を持つことができたんだ。そう、普通の家族がするようなことが出来たんだ。散歩をしたり、お気に入りのレストラン「瀬里奈」で食事をしたり、妻の賀子の家族も、6ヶ月になる僕たちの息子「マックス」過ごせて喜んでいたしね。

日本に向かって出発する時は、僕も賀子も離陸前に少しナーバスになっていたね。だって、マックスが ヘルシンキからの12時間のフライトの間、周りの人に迷惑をかけるんじゃないかって思ったからね。でも、そんなことはなかったね。マックスは、とってもいい子にしていたよ。そう、さすがは僕の息子さ!

オーストラリアGPと言えば、僕にとって確かに気持ちが込み上げてくるものがあるんだ。ここまで、チームが来るには、長く厳しい道のりだったから。もし努力した分がそのまま世界選手権タイトルのポイントなるのなら、トヨタは最初のグランプリレースで優勝することになるだろうね。もちろん、最初のレースで勝利なんてことが難しいのはわかっているけど、僕らが何位になるのかを予測するのも難しいね。もしレースを完走できたなら、それ自体でいい結果だと言えるんじゃないかな。

TF102は、常に改良されている。今年の1月にテスト走行が解禁されてから、6000キロ以上走り込んだよ。でも、本当はあと一週間のテストができたらなと思うけど、他のチームもみんな同じ気持ちだろうね。

最高の週末になることを願って。またすぐに会いましょう。

ミカ