第1戦 オーストラリアGP 2002

2002年3月1日(金)(オーストラリア・メルボルン発)

オーストラリアGP フリー走行レポート

パナソニック・トヨタ・レーシングの最初のグランプリウィークは、メルボルンで幸先のよいスタートを切った。TF102は、ウェットでもドライコンディションでも問題なく走り、金曜日のフリー走行で、M.サロが6位、A.マクニッシュが16位のポジションを確保した。

2回それぞれ1時間で行われたセッションでは、コースコンディションがころころ変化したために、意味あるタイムを出すのは難しかった。最初のセッションは、ウェットの状態で始まり、徐々にドライコンディションに変わっていった。次のセッションでは、ドライで始まったものの、半ばで小雨に見舞われた。しかしながら、M.サロはこの日の6番となる1:29.601のタイムを刻んだ。

パナソニック・トヨタ・レーシングのアンダーソン社長は、次のように語った。「今日は、タイム自体はそれほど重要ではない。チームのスタッフの中でわずかな者だけが、以前にF1レースで働いた経験があるだけだ。だから、大切なことは、すべてのことがうまくまわり、チームがスムーズに行動すること。今日は自分たちの仕事がちゃんとできたので、とても嬉しく思っている。」

この日は、両方のドライバーともあまり車のセットアップをいじらなかったが、最初のセッションの始めにギヤ比はいじった。M.サロは第2セッションの後半にベストタイムを出した。A.マクニッシュは、コースが一番早く走れる状態の時に、走ることができなかった。

M.サロは、「ところどころ油ぽいコースコンディションのため、全体の中で自分たちがどれくらいにつけているのか知るのは難しい。最後には、上位につけることができて、自分でもびっくりしているよ。でも、今日大切なことは、すべてがチームにとってスムースに進んだということ。間違いがひとつもなかったからね。」とコメント。

ルーキーのA.マクニッシュは、金曜日のフリー走行を一番にコースに飛び出していった。A.マクニッシュは、5.3キロのアウバート・パークのコースをできる限り周回をこなすことに夢中であった。「コースに一番に飛び出していったのは、気持ちを落ち着かせる方法だったんだ。ピットレーンを加速していくにつれ、胸の高鳴りがやっとなくなってきたよ。あとは自分の仕事をするだけさってね。すぐにコースのグリップもつかめたね。もっともコースを普通の車で走った時の感覚とは全然違ったね。F1カーはとにかく早いね。」と語った。

金曜のフリー走行では、フェラーリが、信頼性の確認のため昨年のF2001のシャシーで望んだにも拘わらず、順位のトップ2を独占した。ワールドチャンピオンのミハエル・シューマッハーがウェットでもドライでも一番早く、1:27.276秒のタイムを刻んだ。チームメートであるルーベンス・バリチェロが0.5秒差で2位につけた。

続いては、BMWウィリアムズの二人のドライバーで、ラルフ・シューマッハーがチームメートのフアン・パブロ・モントーヤに0.1秒もない差で並ぶ。そして、ザウバーのニック・ハイドフェルトとM.サロでトップ6となった。