第2戦 マレーシアGP 2002

2002年3月15日(金)(マレーシア・クアラルンプール発)

マレーシアGP フリー走行レポート

パナソニック・トヨタ・レーシングチームは、F1選手権第2ラウンドとなるセパン・サーキットでの初日フリー走行を、ミカ・サロがトップから1.6秒差の5番手という順調な成績で終えた。アラン・マクニッシュは、高温・多湿のもとでのフリー走行を11番手につけている。

チーフデザイナーであるグスタフ・ブルナーは、サロのタイムにトヨタのピットではそれほど騒ぎ立つことはなかったと語っている。サロのクルマはタイヤの比較をするために、ニュータイヤを履いて、比較的燃料も軽く積んでの状態であったためである。

ミカ・サロは、次のようにコメントした。「今日はとても順調な一日だったね。クルマのバランスをとる仕事をいっぱいやったんだ。いくつか良い結果を見つけたよ。オーストラリアGP戦以降、いくつか新しいことをクルマに試しているけど、それがいい結果に結びついているね。」

しかしながら、ミカ・サロも、今日のコースコンディションは難しく、マレーシアGPの初日のコースはサーキット周辺の灼熱の太陽にさらされる大地からのほこりでトラブルが起き、タイヤのゴムがコース表面に定着するまでに時間がかかると、認めている。ミカ・サロは、「今日スピンしたクルマの数からも分かると思うけど、サーキットは滑りやすかったね。もっとも、どのドライバーにとっても同じ状況だけどね。」と。

パナソニック・トヨタ・レーシングのチーフ・デザイナーのグスタフ・ブルナーは、「僕らで、サロを、(フリー走行のある)金曜日のスターということにしよう!」とおどけてみた。

アラン・マクニッシュは、オープニング・セッションで十分な走りができなかったものの、初日の結果には満足していて、「最初のプラクティスセッションは、電気系に不調を抱えてしまって、十分に走れなかったね。でも、2回目のセッションでは結構走れたし、クルマは感触がいいよ。さらにクルマとタイヤのバランスをとる必要はあるけれど、今回ミシュランが持ってきてくれた2種類のタイヤはとても安定しているね。」とコメントしている。

ワールドチャンピオンのミハエル・シューマッハーが、ブリヂストンタイヤを履くフェラーリで、最初のセッションの終わりにベストタイムをたたき出したが、この日の終わりには、ミシュランタイヤを履くマクラーレン・メルセデスのキミ・ライコネンが一番手となった。この若きフィンランド人ドライバーに続くのは、チームメートのデービッド・クルサードであった。

ミハエル・シューマッハーは、マクラーレンのベストタイムから1.09秒差の3番手で、BMWウィリアムズに乗る弟のラルフ・シューマッハーには0.16秒の差をつけている。

ミカ・サロは、BMWウイリアムズに挟まれるかたちで、ラルフ・シューマッハーから0.41秒の差で、ファン・パブロ・モントーヤより速いタイムを刻んでいる。

フェラーリのルーベンス・バリチェロは7番手につけ、その後をジェンソン・バトンとヤルノ・トゥルーリのふたりのルノーのドライバーが8番手・9番手と続く。

ザウバーのニック・ハイドフェルドが10番手につき、その後をアラン・マクニッシュが百分の一秒差で11番手につけた。

パナソニック・トヨタ・レーシングチームは、明日の予選に向け、さらにエンジン、シャシーのセットアップを続ける。