第3戦 ブラジルGP 2002
2002年3月26日(火)(ブラジル・サンパウロ発)
パナソニック・トヨタ・レーシング ブラジル・サンパウロに到着
パナソニック・トヨタ・レーシングは、アジア、オセアニア地域での幸先の良いスタートに続き、2002年F1世界選手権第3戦のためにブラジルに到着した。
ミカ・サロは、開幕戦オーストラリアで入賞ポイントを獲得し、第2戦マレーシアでは、チームに初の予選トップ10入りをもたらした。その成果を持ち、3台の"トヨタTF102"は、クアラルンプールから直接空輸されて、週末にはサンパウロに到着。パナソニック・トヨタ・レーシングにとっては、初のブラジル。サンパウロの北部郊外に位置する4.331Kmのインテルラゴス・サーキットは、2001年にチームがテストを行えなかった3ヶ所の常設サーキットのひとつである。
チームのセットアップのためのデータの欠如は勿論、ドライバーにとっても経験が不足している。ミカ・サロは、1999年以来、ここブラジルを走っておらず、さらにアラン・マクニッシュにとっては、初めてのサーキット。2人のドライバーは、強烈なストレスが待ち受け、通常のF1サーキットとは異なる反時計回りのサーキットでの戦いを前に、マレーシアから継続的に首の補強訓練を続けてきた。
インテルラゴス・サーキットは、1940年に2つの湖の間(inter-lakesの意)に造られた。その後リオ・デ・ジャネイロのジャカレパグア・サーキット(ネルソン・ピケ・サーキット)とともにブラジルでのGP開催を分け合ってきたが、1990年以降はインテルラゴスがその舞台となっている。
オベ・アンダーソン:
「私の仕事はこれまで以上に、各々のレースで、誰もの期待に水を注ぐことだ。我々は予想以上に成果を発揮している。しかし、過剰な期待を望まない。このブラジルを見守ってほしい。我々は、テストをしていないのだから、当然、厳しい試練が待ち受けている。とはいうものの、我々が成し遂げている進歩には、私自身は非常に満足している」
ミカ・サロ:
「我々は、マレーシアで着実な前進を果たすことが出来た。もし、ブラジルでも同じような前進が遂げられたらとても幸せだ。特に我々のTF102が、このサーキットに向いていると思われるので、"インテルラゴス"での戦いが待ち遠しい。このサーキットは、エンジンパワーがとても重要だが、我々のエンジンは問題ないと思うし、ダウンフォースも最大限に効かす必要もないと考えられる。マレーシアでは、ポイントに手の届くところまで行き着いたが、ここでもその願いが叶うかもしれない。悪い路面がクルマとドライバーの両方を苦しめるが、私はこのサーキットのレイアウトが好きだ」
アラン・マクニッシュ:
「私は複雑な心境でマレーシアを離れた。私にとって最初の世界選手権ポイントを取り逃がした失望感と、レースで活躍出来たことの満足感。そして、今回の"インテルラゴス"は、私もチームも共に経験の全く無いサーキット。我々は、多くのことを学ばなければならない。しかし、我々は今年、すでに挑戦を楽しむことを証明してきたので、ここでも問題が無いことを確信している」
ミカ・サロは"インテルラゴス"サーキットについて、「ドライバーにとって"インテルラゴス"は、悪路を意味する。コースの全周にわたる荒れた路面がクルマを不安定にし、さらに、もし雨でも降れば、さらに危険なものとなる。高速コーナーと低速コーナーがほどよく混ざり、コースレイアウトが素晴らしいだけに残念だが、リズムを見出す事が出来る。また、ピットストレートの最後は追い抜きのポイントともなっており、コース幅も広く、このグランドスタンド前で繰り広げられる10秒間のバトルは、誰もが、あたかも自ら"スリップストリーム"に入っているかのような緊迫感を味わうことが出来る」と語った。
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