第3戦 ブラジルGP 2002

2002年3月29日(金)(ブラジル・サンパウロ発)

ブラジルでの試練へ向け、プラクティスを開始

未知のF1第3戦ブラジルGPを前にアラン・マクニッシュが3番手タイムの好仕上がり

パナソニック・トヨタ・レーシングは、F1参戦3戦目ブラジルGPを前にプラクティスを開始した。午前11時から行われたプラクティス1回目は、快晴のもと、ジリジリと強烈な太陽が照りつける気温29度、湿度49%と、ブラジルならではの気候のもとで行われた。パナソニック・トヨタ・レーシングにとっては、ミカ・サロが1999年以前のレース経験があるものの、アラン・マクニッシュもチームも、インテルラゴスはテストを行っていない未知のサーキット。

プラクティス1回目は、午前11時半過ぎに、D.クルサードとK.ライコネン(共にマクラーレン・メルセデス)が、スピンからコース上にストップ。6分間にわたり赤旗中断。さらに、その後も、M.シューマッハとR.バリチェロ(共にフェラーリ)などがスピンするなど、各チームともバンピーで荒れた路面に手を焼く中でプラクティスが進行。午後0時6分まで延長された最初のセッションで、パナソニック・トヨタ・レーシングのミカ・サロとアラン・マクニッシュは、慎重な中にも、順調に周回を重ね、一刻も早く、コース状況を把握することにチームの総力を集中した。

午後1時から午後2時まで、1時間にわたって行われたプラクティス2回目は、各チーム共、スピンも少なくなり、セットアップが進む中、パナソニック・トヨタ・レーシングも、決勝レース用のセットアップを見出すべく周回を続けた。この2回目のプラクティスセッションも残り10分となって、アラン・マクニッシュは、トップタイムのD.クルサード(マクラーレン・メルセデス)に0.375秒遅れの1分15秒450をマークして、一気に3番手に躍進。仕上がりの速さをアピールした。一方、ミカ・サロは、セットアップに苦しみ、1分16秒529の15番手でプラクティス初日を終えた。

アラン・マクニッシュ:  3位 1分15秒450 周回数46周 シャシー TF102/05 
「週末へ向け良いスタートが切れた。第2セッション後半でクルマは、一気に良くなった。コースオフも経験したが、初めてのインテルラゴスは好感が持てる。しかし、TVで見るよりもはるかに高低差がある」

ミカ・サロ:  15位 1分16秒529 周回数33周 シャシー TF102/04
「コース上は埃が多かったが、それは誰も同じ。今日午前のセッションからギアレシオが合わず、さらに、クラッチにも問題を抱えてしまった。午後のセッションでは、ギアは良くなったもののクラッチの問題は解消せず、期待していたセットアップまでは到達出来なかった」

チーフデザイナー グスタフ・ブルナー:
「アランとチームにおめでとうと言いたい。戦いを前に素晴らしいパフォーマンスを見せてくれた。ミカは、クラッチに少し問題を抱えてたが、明日に期待する」

テクニカル・コーディネーター 高橋敬三:
「アラン・マクニッシュは、クルマのバランスをうまく調整することが出来た。一方、ミカ・サロは、まだ、充分なセットアップに到達していない。このサーキットは、我々にとって初めてであり、路面もとても悪く、セットアップに苦労している。しかし、今日のデータをしっかり解析し、明日は、両者ともに、バランスのとれたセットアップが見出せると思う」

<プラクティス初日>
天候: 快晴
気温: 最低28℃ 最高32℃
路面温度: 最低37℃ 最高45℃
湿度: 最低37% 最高56%
T-CARシャシ-: TF102/02(ミカ・サロ仕様)

明日の公式予選は、午後1時から2時(日本時間3月31日午前1時から2時)まで行われる。