第3戦 ブラジルGP 2002
2002年3月31日(日)(ブラジル・サンパウロ発)
ブラジルGP 決勝レポート
パナソニック・トヨタ・レーシングは、ミカ・サロのすばらしい走りで、ブラジルGPでも ポイントを獲得した。ブラジルの英雄ペレが、インテルラゴス・サーキットでチェッカーフラッグを降ろした時は、ミカ・サロが6位入賞を獲得し、チームにとって3戦連続での完走をキープした瞬間であった。
喜ぶミカは、「開幕からの3戦の内2レースで、ポイントを獲得できた。新しいクルマで、新しいチームとしてだから、これはすごいことだよ。 今日はとってもがんばった1日だったね。長く、暑いレースだったけど、最後には報われたかたちとなって嬉しいね」と。
一方、アラン・マクニッシュは、このレースでもすばらしいスタートを切ったが、またもや不運に見舞われてしまった。「レッドライトが消えるや、僕は16番グリッドからうまくスタートして、最初のコーナーまでに数台追い抜いたんだ。そしてJ.ヴィルヌーブを抜いて、ミカの真後ろについてね。でもミカがストレートの3/4くらい行ったところで急にサイドに避けた時には、コースの真中にフロントウィングが落ちていたんだ。たぶん、J.Bモントーヤのウィングだったのかな。僕はこのウィングを踏んでしまって、自分のフロントウィングを傷めてしまったし、タイヤと クルマの空力に大切なバージ・ボードにも、ダメージを受けてしまったんだ。それでピットに戻って、新しいウィングを付けて、コースに戻ったんだけど、クルマの状態がだんだん悪くなってきてしまってね。特にコースにグリップがつくようになってからは、オーバーステア気味になってしまったんだ。それから、給油でピットストップして、またコースに戻ったけれど、急にハンドリングの調子が悪くなってしまってね。ターン4で、ブレーキがロックしてしまって、スピンして、僕のレースは終わってしまったね。」
決勝レースでは、フェラーリのMシューマッハーと 弟のBMWウィリアムズのRシューマッハーとの間で、大変エキサイティングなバトルが展開された。しかしこの兄弟の闘いという展開になる前に、レーススタート直後に、ポールポジションのモントーヤとMシューマッハーの間で、2戦連続となる接触がまたしても起きてしまった。これで、モントーヤはフロントウィングを失いポジションを大きく下げたものの、後尾からの追い上げを見せて、5位入賞で2ポイントを獲得した。
Mシューマッハーは、レース中盤一旦は弟との差を開いていったが、Rシューマッハーもピットストップ以降その差を詰めて、71週目でチェッカーフラッグを受けた時は、その差は1秒にも満たなかった。
今日のレースを振り返って、チームマネージャーのアンジ・パスカリは、こうコメントしている。「ミカのレースには、問題はまったくなかったね。ワン・ストップ・レースで、すべてが予定通りいったよ。ミシュランタイヤもすばらしかったし、今日はいいレースが出来た。」
テクニカル・コーディネーターの高橋敬三も、次のように語った。「ミカのパフォーマンスには皆とても喜んでますよ。もう1ポイント獲得出来ましたしね。アランは今日は運がなかったですね。技術的な改良を続けるべく努力を重ねてますし、次戦のイモラでは、更に1歩先を行けるようにと願ってます。」
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