第3戦 ブラジルGP 2002
2002年3月31日(日)(ブラジル・サンパウロ発)
熱戦 ブラジルGPでミカ・サロが6位入賞!2度目のポイント獲得
アラン・マクニッシュは、序盤の混戦で最後尾から猛追するも無念のスピンでリタイア
故アイルトン・セナの国、熱狂的F1ファンの国ブラジル。そのインテルラゴス・サーキットのコントロールタワーに、コースのそこここに、“TOYOTA”の文字。F1挑戦3戦目のパナソニック・トヨタ・レーシングは、熱い思いと、挑戦への期待の中で、ブラジルGPの決勝レースを迎えた。
昨日同様に、雲ひとつない澄んだ青空のもと、午前9時30分から30分間のウォームアップが行われた。このウォームアップは、E.ベルノルディ(アローズ・コスワース)のアクシデントで13分間赤旗中断。電気系統に予想外の不調をきたし、急遽ピット作業に時間を割かれ、周回数の限られたミカ・サロは18番手、アラン・マクニッシュは9番手で決勝レースへと体制を整えることとなった。
午後2時に決勝レースがスタート。2戦連続トップ10スタートのミカ・サロと、16番手スタートのアラン・マクニッシュは、およそ800人のブラジル・トヨタの従業員、販売店、そしてトヨタユーザーが陣取った“トヨタ・スタンド”をはじめとする、8万人は越える観衆の大声援を受けてスタート。気温31度、路面温度40度という熱気を突いて開始されたスタート直後から、首位のM.シューマッハ(フェラーリ)にJ.モントーヤ(BMW・ウィリアムス)が接触する白熱戦。この1周目の混戦をミカ・サロは、12位でクリアして序盤戦へ。しかし、アラン・マクニッシュは、混戦に巻き込まれてフロントウィングを痛め、無念のピットイン。最後尾22位からの追い上げとなってしまった。
その後のミカ・サロは、慎重な中にも果敢なレースを展開。首位争いのR.バリチェロ(フェラーリ)が戦列を去った17周目には、8位へ躍進。38周目の給油ピットインで一時12位へ後退するが、再びトップ10争いに復帰。アラン・マクニッシュは、42周目にスピンからリタイアとなってしまったが、ミカ・サロは、70周を戦い抜き6位でフィニッシュ。パナソニック・トヨタ・レーシングと“トヨタTF102”は、初戦となった第1戦オーストラリアGPに続く2度目のポイント獲得を果たした。優勝は、終始首位を逃げ続けたM.シューマッハ(フェラーリ)だった。
ミカ・サロ: #24 6位 1時間32分37秒074 70周完走 シャシー:TF102/04
「ハードなレースだったが、とくに問題は発生しなかった。予選でも速かったし、レースでも速かった。これ以上何が求められるかと思うほどだ。今回は、単に運が良いポイント獲得とは思わない。クルマの信頼性はとても高く、全てがうまく作動した。これまで全戦を完走出来ているし、次戦イモラでの更なる改善を期待している」
アラン・マクニッシュ: #25 リタイア シャシー:TF102/05
「第1コーナーまでにかなりのクルマを抜いて、ミカのすぐ後ろを走っていた。しかし目前に落ちていたウィングを避けることは不可能だった。フロントウィングを壊し、パンクもしてしまった。その後はオーバーステアが、どんどん悪化、最後にはホイールがロックしてしまい、スピンを喫してしまった。とても悔しい」
チーム代表 オベ・アンダーソン:
「2回のポイント獲得は本当に素晴らしい。TF102の信頼性は本当に誇りに思う。ミカ・サロは、過去の3戦すべてで完走を果たしているが、我々は、まだまだやるべきことがある。他のクルマがリタイアをするのを頼るのではなく、実力で結果をものにするために、もっともっと努力を重ねなければならない」
テクニカル・コーディネーター 高橋敬三:
「トヨタにとって2回目のポイント獲得を果たせて、とても嬉しい。ミカ・サロは、当初の戦略通りに、彼の持てる力を充分発揮して全力で戦ってくれた。アラン・マクニッシュは不運だったが、次戦に期待したい。いよいよヨーロッパ戦に突入するが、さらに戦闘力をつけるべく、チームとともに努力を重ねる」
天候: | 快晴 |
気温: | 最低31℃ 最高32℃ |
路面温度: | 最低33℃ 最高42℃ |
湿度: | 最低32% 最高37% |
T-CARシャシ-: | TF102/02(ミカ・サロ仕様) |
パナソニック・トヨタ・レーシングは、来週スペイン・バレンシアのリカルド・トルモ・サーキットで3日間に渡るテストを行う。3日間ともドライバーは、アラン・マクニッシュ。
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