第4戦 サンマリノGP 2002

2002年4月5日(金)

ミカ・サロ - イモラでの戦いを前に

開幕からの3戦で、2度の入賞! パナソニック・トヨタ・レーシングにとってなんて幸先のいいスタートなんだろう! 僕にとっても、ブラジルの結果は、オーストラリアの時よりも大事だったね。というのも、ブラジルの時は、トップチームの多くがまだ走っているレースで勝ち得た入賞だからね。単に運が良かったということではないよ。

次のことも忘れて欲しくないな。インテルラゴスで僕たちが使ったTF102は、ほとんどオーストラリアGPでの仕様と同じなんだよ。他のチームには、シーズンがスタートして6週間のあいだで、けっこう改良を進めたところもあるんだ。でも、僕たちはそれほど改良を進めたというわけではないけど、まだまだ戦闘力はあるね。

クルマがヨーロッパに戻って来て、僕たちも開発プログラムを進めているところさ。チーフデザイナーのグスタフ・ブルナーと、エンジン部のジェネラルマネージャーのノルベルト・クライヤーから聞いたんだけど、今のTF102は、パッケージのポテンシャルを最大限までは、まだ引き出されていないそうなんだ。だからこそ、これからの数週間で、開発のスピードはとっても速くなるはずさ。もちろん、チームの皆も前に向かって走っているし、自信をつけてきているよね。

ブラジル戦が終わってから、僕はしばらくの休息。でも、アラン・マクニッシュは、スペイン・バレンシアでテスト。今回の3日間の合同テストには、パナソニック・トヨタ・レーシングの他にも7つのチームが集まったんだ。アランは、電気系やタイヤのテストをしたし、次のGPイモラで試したいと思っているエンジンの改良版もテストしてくれているんだ。

僕らは、電気系システムを更に改良を重ねる必要があるね。だって、ローンチコントロールもまだスピードがないし、トラクションコントロールも完璧ではないね。でも、僕らにはこれをちゃんとしたものに仕上げることが出来るのに必要なエンジニアがいるから、あとは時間の問題さ。

僕はサンパウロからフィンランドにまっすぐ戻って、そこで妻の賀子と赤ん坊のマックスに合流したんだ。そこから家があるスイスのルガノに飛んだんだ。この街は、スイスでもイタリア語圏にあって、とっても美しいところなんだ。家族みんなここが気に入っているよ。
ヨーロッパから遠く離れた開幕からの3レース(オーストラリア・マレーシア・ブラジル)を終えて嬉しく思っているね。だって、そんなに長い時間、賀子をひとりっきりにしておくわけにいかないからね。オムツ換えを手伝ってくれる僕がそばにいないと賀子が特に大変だからね。

イモラ(サンマリノGP開催地)に関して言えば、僕たちはうまく行けると思っているよ。最後にここで僕が走ったのは2000年シーズンで、その時は6位に入っているんだ。ここの雰囲気はまたすごいんだ。イタリア人のファン-"ティフォジ"はフェラーリの熱烈ファンだからね。1999年にはこの"彼らの"チーム(フェラーリ)で、僕は幸運にも走ったことがあるんで、彼らも僕のことを応援してくれているよ。

アランだけだったけど、チームはこのイモラで去年テストもしているんだ。ここでの事前の知識というのは、他のサーキットよりも役に立つはずさ。なぜなら、地域の騒音規制からイモラでテストしているチームはそれほど多くないんだ。

ブレーキングしている時に挙動のいいクルマにすることが重要だけど、僕らのTF102はまさにこれだね。イモラは、またカレンダー上で2番目でかつ最後の反時計廻りのサーキットだよ。(インテルラゴスが最初)

僕は、イモラのレースに準備万端さ。予選でトップ10に入り、決勝でトップ6に入ること以外は狙っていない。僕らがそれが出来ることをブラジルで証明したさ。これからの全レースでも、これを目標にしていくよ。