第4戦 サンマリノGP 2002
2002年4月10日(水)(イタリア・イモラ発)
ヨーロッパ戦へ突入 第4戦サンマリノGPへ集結
パナソニック・トヨタ・レーシング 昨年のテストの経験を活かし難関へ挑戦
シーズン開幕3戦の遠征戦を終え、F1世界選手権は、ヨーロッパ戦へと戻り、今週末のサンマリノ・ グランプリを迎える。
パナソニック・トヨタ・レーシングは、2台の完走を目指し、正式には“Autodromo Enzo e Dino Ferrari” と呼ばれる4.933Kmのサーキットに到着した。この目標を達成するために用意された、3台の “トヨタTF102“は、今シーズン初めてとなる種々の改良を加えられている。
アラン・マクニッシュは、先週、南スペインのバレンシアで種々の改良部品のテストを行った。 一方、チームメイトのミカ・サロは、2週間前のブラジルグランプリを前にテストをこなし、今回は、 家族と共に、スイスで充分な休養をとっている。
種々の改善、改良がなされたエンジンや電子制御と同様に、アラン・マクニッシュは、ブレーキが 重要となる“イモラ”での戦いに向け、ブレーキ素材に改良を加えるとともに、空力部品にも改良を 試み、ブラジルの“インテルラゴス”と同じく半時計回りのレースへと備えている。
パナソニック・トヨタ・レーシングは、昨年“トヨタTF101”を使用して、ここ“イモラ”でのテストを 行っているが、その時のドライバーは、アラン・マクニッシュ。多くのチームが、この地域の騒音 規制のために、昨年のレース以後、テスト走行を行っていないことから、昨年夏のテストにおける データは、貴重なものとなっている。
オベ・アンダーソン:
「ブラジルで再びポイントを獲得してフィニッシュするなど想像も出来なかった。チームは本当に 努力をして、この結果へと貢献してくれた。私は、誰もがパナソニック・トヨタ・レーシングの信頼性を 認めてくれたと思っている。しかし、先行車のリタイアを頼ることなくトップ10を獲得するには、 まだまだ、道程は遥か。ケルンの「風洞」施設は稼動し始めたばかりで、部品も開発途上にある。 我々は、この週末のために、空力部品に若干の手を加えたが、きっとその成果が得られると思う」
ミカ・サロ:
「ブラジル戦で、我々はさらなる自信をつけることが出来た。それは、主要チームが戦列に残って いる中で戦い続け、結果を得ることが出来たからにほかならない。“イモラ”については、我々の “TF102”にふさわしいコースであると思うし、私の好きなコースのひとつでもある。2000年の レースで6位入賞を経験しているが、とても高速コースで、ブレーキが重要。しかし、我々は良い ブレーキを準備出来ている。アランは、昨年チームと共にここでテストをこなし、良い成果を得ている。 決して闇雲に戦うのではないので、レースが楽しみだ」
アラン・マクニッシュ:
「我々は、先週バレンシアのテストで成果をあげることが出来た。とくに電子制御での新たな試みを ものにすることが出来、さらに進歩を遂げた。昨年チームと共に“イモラ”でテストをし、多くの情報を 収集出来たことは、一般のテストが行われないコースだけに、とても役に立つと思う。そして“イモラ”が 難しいレースであるだけにこれが重要で、私がここを走った経験を持てたことがとても嬉しい」
ミカ・サロは、“イモラ”について、「コースは、非常に狭く、速くコーナーを抜けるためには、縁石をうまく 使用せねばならず、非常に難しい。そこで、TF102のドライバーへの“友好的”で素直な追従性が 本領を発揮する。また、“タンブレロ”のシケインは、スムーズな慣性を利用して、ブレーキには頼らずに 抜けることが重要で、さらには、“アクエ・ミネラリ”のようなチャレンジングなコーナーも待ち受ける。 私は、常に熱狂的な“ティフォシ”のおかげで、大いに盛り上がる“イモラ”をとても楽しみにしている。 運良く1999年にフェラーリで好成績を得たが、その再来を期待している」と語った。
- トヨタ自動車 モータースポーツ カーレースカテゴリー