第4戦 サンマリノGP 2002

2002年4月18日(木)(イタリア・ムジェロ・サーキット発)

F1ムジェロ合同テスト最終日 次戦スペインGPへ最終仕上げ

アラン・マクニッシュとステファン・サラザンが開発、改善に手応え

F1ムジェロ合同テスト最終日を迎えたトスカーナ地方の丘陵は、深い霧に包まれて朝を迎えた。午前9時のテスト開始時間となっても、コーナーの彼方は霞んでおり、昨日同様に準備を整えたフェラーリ、マクラーレン・メルセデス、そしてパナソニック・トヨタ・レーシングの3チームのピットは、静寂を保ったまま。濃霧が強い太陽にかき消された午前9時半過ぎからテスト走行が始まった。

パナソニク・トヨタ・レーシングは、当初の予定を変更し、走行3日目を迎えるアラン・マクニッシュが、TF102/02で引き続きサスペンション系と次戦スペインGPへ向けてのセットアップ。昨日までのミカ・サロに代わりTF102/06は、テストドライバーのステファン・サラザンが主として、ミシュラン・タイヤのテストを行うこととなった。ライアン・ブリスコもスタンバイしたものの、今日のテストには参加せず、“トヨタTF102”は2人のドライバーにより周回数を重ねた。

午前中にアラン・マクニッシュが26周、ステファン・サラザンが37周を走行。解析したデータを活かしながら、順調にテスト・プログラムをこなし、ランチ・タイムも惜しみつつ、午後6時15分の今回のテスト終了までに、アラン・マクニッシュが合計72周、ステファン・サラザンが合計77周を走行し、今回のF1ムジェロ合同テストを締めくくった。

次戦スペインGPを前にした、今回の合同テストで、パナソニック・トヨタ・レーシングは空力パーツを始め、サスペンション系、各種電子制御系の開発、改善に手応えを得るとともに、テストの成果を実戦投入へと短時間に適合させるヨーロッパ・ラウンドならではの、貴重な経験を積むこととなった。

次戦、F1第5戦スペインGPは、4月28日(日)にカタルニア・サーキットで決勝レースが行われる。

アラン・マクニッシュ: 
「昨日からのテストを継続し、サスペンションの向上に注力した。そして、今日はタイヤのテストも多少行った。次戦はもとより、さらに将来的な視野も据えて多くを学ぶ事ができ、TF102のフィーリングは、さらに向上し、より安定した操縦性を得ることができた」

ステファン・サラザン:
「ミカ・サロに代わり、多くのテストプログラムをこなすことができ、充実した1日だった。我々は数多く周回を重ね、次のレースに向けて多くの情報を集積した。このムジェロのサーキットは、車とドライバーの双方に対しテクニカルなコースで、その効果を活かすことができた」

4月18日(木) F1ムジェロ合同テスト 最終日の記録

ドライバー: アラン・マクニッシュ/ステファン・サラザン
天候: 晴れ
気温: 最高気温18℃  最低気温7℃
周回数: アラン・マクニッシュ 72周 /ステファン・サラザン 77周
ベストラップ: アラン・マクニッシュ 1分24秒830/ステファン・サラザン 1分26秒260
路面状況: ドライコンディション
路面温度: 最高24℃  最低17℃