第5戦 スペインGP 2002
2002年4月22日(月)
ミカ・サロ-スペインでの戦いを前に
グランプリレースをリタイアするということは、とても物足りなくて、穴の開いたような気分にさせられるものだね。楽しいパーティを、急に途中で抜け出さなくてはならなくなったような感じかな。ことさら残念なのは、TF102の発表以来、めったに起こらなかったギアボックスの不調から、前回のサンマリノGPのレースをリタイアしなければならなかったことだ。
僕は、いろいろなシチュエーションにおいて、ポジティブな方向から見るようにしているのだけれど、サンマリノのレースから得たことは、リタイヤという結果によって、クルマのことがより分かったということだね。このように、弱点を見つけ出していくということによって、この先、より良いポジションを獲得するということにつながっていくのだと思うんだ。パナソニック・トヨタ・レーシングのチームメイトはみんな、今年は難しいレースになるということを良く分かっていたし、サンマリノはそのうちの一つの出来事だったんだ。いろいろ学んでいく途中のプロセスということだね。
レースのあと、3日間のムジェロ(イタリア)でのテストの前に1日だけ、妻の賀子と息子のマックスと一緒の休日を取ったんだ。マックスはサンマリノGPがF1初体験だったのだけれど、とても喜んでいたようだったね。テストはとても収穫が多くて、トラブルフリーの周回を重ねることができ、トラクション関係のニューパーツをトライすることもできたんだ。
ムジェロはコースレイアウトが、今週末レースをするバルセロナ(スペイン)と、そう大きく変わらないから、今回テストをするのには良いところだったね。長いストレートと高速カーブのコンビネーションは、ミディアムのダウンフォースのセットアップが必要となるんだ。ムジェロでクルマをうまく仕上げることができれば、バルセロナでも問題なくいくよ。
スペインGPは、僕たちにとってハードなレースになると思う。クルマは改良を重ねているけれど、他のチームも同じように進歩しているからね。しかも、バルセロナはグランプリカレンダーにある各サーキットの中でも、とても良く知られているサーキットの一つなんだ。数々のテストセッションがここで行われてきているからね。他チームのどこも、今年のはじめくらいに抱えていたセットアップの問題をまだ持っているということはないだろうね。
チームのポジションについて言えば、予選でだいたい16位くらいのところにつけるかな。そのあたりが今のチームのポジションだろうと思っているよ。けれど、みんながっかりしないでね。パナソニック・トヨタ・レーシングで働いている誰もがレーサーであり、ファイターなんだ。今のポジションよりも、もっと前のグリッドにつけるように必死で頑張っているからね。
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