第5戦 スペインGP 2002
2002年4月23日(火)(スペイン・バルセロナ発)
ヨーロッパラウンド2戦目のスペインGPへ挑戦
前戦イモラでの雪辱に燃えて、カタルニア・サーキットに集結
2002年F1世界選手権は、第5戦を迎え、スペイン・バルセロナのカタルニア・サーキットに戦いの舞台を移す。パナソニック・トヨタ・レーシングにとって、カタルニア・サーキットは、シーズン前のテストを多く行ってきたこともあり、馴染み深いサーキットのひとつでもある。
2週間前のイモラでは、ミカ・サロとアラン・マクニッシュが早々にメカニカルトラブルでリタイヤするという残念な結果となり、今回のスペインGPでのパナソニック・トヨタ・レーシングの目標は、2台揃っての完走。
チームは、先週、ムジェロで3日間のテストセッションをこなした。ミカ・サロとアラン・マクニッシュに加え、最終日には、ステファン・サラザンもテスト走行を行った。このテストで、メカニカル・グリップの向上や、エアロダイナミクスに改善を施された3台のTF102をバルセロナへと持ち込むこととなった。
1991年に造られた1周4.730Kmのカタルニア・サーキットは、難度が高く、クルマへの負荷も高いサーキットとして知られている。高速コーナーとタイトなヘアピン、そしてエンジンの最高回転を維持しなければならない、長いピット前のストレートで構成され、さらに、荒れたアスファルトの路面はタイヤを磨耗させる。
ミカ・サロは、過去6戦バルセロナを経験しているが、アラン・マクニッシュにとっては、初めての戦いとなる。
オベ・アンダーソン:
「先回のイモラでは、パナソニック・トヨタ・レーシングの誰もが、我々のチームがコンスタントに中位のポジションでレースを戦えるようになるには、まだまだ、先が長いということを、思い知らされた。この段階で、最も重要なことは、完走することであり、ムジェロでのテストで学んだものを活かすことだ。もちろん、パフォーマンスも大事だが、信頼性を犠牲にしてはならない」
ミカ・サロ:
「ヨーロッパ戦の厳しさは予期していた。そして、そのことが先回のレースで証明された。イモラでは、荒れた路面にクルマが適応出来なかった。バルセロナに向け、我々はいくつかの改善を行ったが、困難な週末を迎えることになると思う。どのチームも、バルセロナのサーキットを熟知しているため、我々の抱えるウィークポイントが、より誇張された形で現れて来ると思う」
アラン・マクニッシュ:
「私はバルセロナが好きだ。とてもチャレンジングで、F1カーを運転するのに、興味深いサーキットといえる。TF102は、サーキットとの相性も良いが、問題は、ライバルに対しての仕上がり具合である。全てのチームがヨーロッパに戻ったことにより、速いペースでクルマの開発を進めている。従って、チームのポジションが1戦ごとに変わる。今、我々に最も重要なことは信頼性を見出し、とにかくレースを完走することだ」
ミカ・サロは、バルセロナについて、「カタルニア・サーキットは熟知しており、素晴らしいサーキットだと思う。高速コーナーは本当に速く、チャレンジング。最終コーナーは特にそうだ。さらにピット・ストレートの終わりは、良い追い抜きのポイントとなっている。残念ながら、これまでのF1キャリアの通じて数多くのテストを行ってきたため、最も刺激的なサーキットだとは言えなくなってしまった。とはいえ、上手く走ることができれば非常に満足できる場所でもある。多くのコーナーは互いにつながっており、それがミスを引き起こす原因になったり、良い流れを作るきっかけになったりもする。路面は荒れており、絶えずクルマは上下に振動させられることになる」
- トヨタ自動車 モータースポーツ カーレースカテゴリー