第5戦 スペインGP 2002

2002年4月26日(金)

スペインGP- フリー走行レポート

パナソニック・トヨタ・レーシングのF1チャレンジは、第5戦スペイン・バルセロナに舞台を移した。

カタロニア・サーキット(スペインGP開催サーキット)は技術的な要素を必要とするサーキットのひとつである。空力が重要なパートを占め、また、気温が高く、磨耗率の高い、この2.93マイルのコースでは、タイヤも大切なポイントである。したがって、レースに向けて良いハンドリング・バランスをとることが極めて重要である。

金曜日の練習走行の結果は、ミカ・サロが18位(1分22秒082)、アラン・マクニッシュが21位(1分22秒564)となった。

ミカ・サロは次のように語った。「今日は問題が多かった。でも、何をすべきかはよく分かっているし、明日の予選はそれほど心配していないよ。」

チームマネージャーのアンジ・パスカリも今日のプラクティスをこう説明する。「オイル漏れがあったのでミカのクルマの後部を交換した。メカニックはそれを10分で成し得たんだ。すごいことだよ。まったくパニックにならなかったし、自分たちの仕事をちゃんとしたね。」

「このことを除いたら、面白いセッションだったね。いろんなことを学べたよ。もちろんここに来る前から、バルセロナは僕たちにとって、それほどいいサーキットでないことは分かっていたんだ。ここでは、しっかりとダウンフォースが必要だけど、僕らのクルマにはそのダウンフォースが現時点では少し足りないからね。」

「午前の最初のセッションでは、アランはセットアップで少し苦しんでいたね。でも、チームがどこを改良すればいいか、例えば ギア・レシオだけど、そういうところを見つけ出したんで、アランも少し自信を取り戻しているよ。でも、僕らはまだまだやることは一杯あるね。明日土曜日の朝のフリー走行でがんばらないとね。」

バルセロナは、F1のテストの多くが行われるところであり、F1チームは幾多のシーズンを通じて様々なコンディションでのデータを持っているサーキットである。パナソニック・トヨタ・レーシングのデータベースも拡大しているが、チームのアンダーソン代表も言うように、「データ収集も、我々の"学習"過程のひとつである。」

フリー走行のタイムは、今シーズン グランプリ4戦中3勝を挙げたフェラーリのM.シューマッハーが1番手。しかし、タイムはいつになく混戦、トップのフェラーリのタイムとミカ・サロのタイムは1.7秒差しかない。

オレンジ・アロウズのHHフレンツェンが2番手のタイムを出し、ドイツ人ドライバーが1-2番手となった。またアロウズのチームメートのEベルノルディもトップ6入りを果たした。

ルノーのJバトンが3番手タイムを出し、僅差でフェラーリのRバリチェロ、BARホンダのOパニスを抑えている。