第5戦 スペインGP 2002
2002年4月27日(土)
スペインGP 予選レポート
パナソニック・トヨタ・レーシングにとり、F1第5戦となるスペインGPの予選は試練の戦いとなった。
明日の決勝を、ミカ・サロは1分18.897秒のタイムで18番手、アラン・マクニッシュは1分19.025秒で20番手のスタートで臨む。
ロジスティックの観点からも苦労の多い欧州外の"アウェイ"グランプリを終え、ヨーロッパラウンドの戦いが始まったが、ここカタルニアサーキットはチームにとってより厳しいサーキットである。なぜなら、技術的にも要求レベルが高く、空力が特に重要となるからだ。この空力の分野は、ケルンの拠点でのウィンドトンネルが本格稼動し、データ収集で改善が進むものの、TF102の開発に更に必要なところである。
サロは次のように語った。「今週のレースが厳しいものになることは分かっていたんだ。それに、ダウンフォースが本当に必要なコースだから、僕らは苦労することも分かっていたよ。そして、今日の予選はその通りになったね。」
「18番グリッドからスタートするというのは、少しがっかりだけどね。でも、僕らのクルマは概して信頼性はあるから、レースでポジションを上げていくことにベストをつくすよ。」「まあ、今の位置は僕らの実力の位置といったところかな。早くクルマに空力の改良を加えないとだめだね。さもないと、シーズンを通してポジションを上げることは本当に難しくなってしまうからね。」
マクニッシュも、予選で苦戦。3Gを超える横Gをドライバーが受けるコーナーで、高速のスピンを起こしてしまった。
「コーナーをトップスピードで抜けようとしたんだけど、縁石に少し乗ってしまって、クルマが揺れてね。それで、縁石の外側に後輪を落としてしまって、スピンしてしまったんだ。ちょっと無理し過ぎたかもしれないね。」
「最初はウォールにヒットすると思ったよ。なんとかクルマを横向きにすることが出来たんだ。もしうまく後ろ向きにもって行けたら、避けれると分かっていたよ。うーん、幸いにも、その通り行けたね。いろんな方向から他のクルマが向かって来たんだけど、そこにクルマを止めて座っていると、他のクルマは時速600kmで通り過ぎていくように見えたね!」
この予選でも、フェラーリが強さを見せつけた。ワールドチャンピオンのMシューマッハーは、3回目の最後のアタックでチームメートのRバリチェロからポールポジションを奪い取った。
BMWウィリアムズは、2人ともにトップ10に入らなかった昨日のフリー走行から、大きく前進した。Rシューマッハーが3番手、JPモントーヤが4番手と、再びフェラーリチームに一番近い挑戦者として明日の決勝に臨む。5番手には、マクラーレン・メルセデスの若きフィンランド人K.ライコネンが0.09秒差で続き、6番手にルノーのJバトンがつけた。
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