２００２年４月２７日（土）（スペイン・バルセロナ・カタロニアサーキット発）

スペインＧＰ予選　各チーム熟知のサーキットで試練へのタイムアタック

ミカ・サロが予選１８番手、アラン・マクニッシュは予選２０番手から、明日の決勝へ

スペインＧＰ予選日のバルセロナは、薄曇のはっきりしない天候で朝を迎えた。日本で行われたＣＡＲＴ「もてぎ」戦で、トヨタチームのＢ．ジュンケイラが、悲願の国産エンジン初勝利を飾ったという朗報を胸に、パナソニック・トヨタ・チームは、試練への挑戦を開始した。

午前９時から１１時まで、３０分間のインターバルを挟み、４５分間のプラクティスが２回行われた。パナソニック・トヨタ・レーシングは、ミカ・サロとアラン・マクニッシュが"トヨタＴＦ１０２"とともに、最後のセットアップを開始したものの、最初のセッションでアラン・マクニッシュは、クラッチにトラブルを抱えてストップ。修復後に復帰したが、ミカ・サロとともにセットアップに苦戦。ミカ・サロが１分２１秒１３３で２０番手、アラン・マクニッシュが１分２１秒２１９の２１番手で午後の予選に臨むこととなった。

午後１時に開始された予選は、Ａ．ユーン（ミナルディ・アジアテック）が、午前中のプラクティスに続き、再び走行中にボディパーツを脱落するという赤旗中断も発生、４分間延長されて午後２時４分までタイムアタックが繰り広げられた。この予選でミカ・サロは、１分１８秒８９７で１８番手、アラン・マクニッシュは、タイムアタック中にスピンを喫し、幸いにもコースに復帰をはかるというハプニングも災いし、１分１９秒０２５の２０番手から明日の決勝レースへと挑む。

ミカ・サロ： ＃２４　　予選１８番手　１分１８秒８９７　１２周　シャシー：ＴＦ１０２／０４
「予選１８番手というのは、正直に言って残念といわざるを得ない。しかし、我々の現在の状況と納得もしなければならない。早急にエアロダイナミクスの改善を成し遂げねばならないと同時に、シーズンを通して絶えず改善、改良を進めることの難しさを実感せねばならない」

アラン・マクニッシュ： ＃２５　　予選２０番手　１分１９秒０２５　１１周　シャシー：ＴＦ１０２／０５
「予選に向けて、さらにバランスは良くなっていた。しかし、タイムアタック２周目にコーナーのバンプに乗ってしまいスピンをしてしまった、このスピンが大事に至らなかったことは幸いだった。クルマは、明日のレースにむけて、さらに良くなるはずだ」

チーム・マネージャー　アンジュ・パスカリ：
「このサーキットでは、これまでもテストを通じて苦労してきたので、容易いものではないことは分かっていた。ここでは、多くのダウンフォースを必要とするが、我々はまだ充分なダウンフォースを得られていない。しかし、今日２回目のプラクティスから予選へのタイムアップを見る限り、さらに改良の余地はあると思う」

テクニカル・コーディネーター　高橋敬三：
「タイム的に見ても、力を出し切って、頑張った結果と理解している。他チームが知り尽くしたサーキットなので、予選順位としては厳しいものとなったが、今日から投入した新スペックエンジンは、とても安定しており、信頼性にも自信はある。明日は、日本での勝利に続くように、全力で頑張り、成果を残したい」

プラクティス初日

天候：	晴れ時々曇り
気温：	最低２１℃　最高２２℃
路面温度：	最低２０℃　最高２２℃
湿度：	最低４４％　最高４８％
Ｔ-ＣＡＲシャシ－：	ＴＦ１０２／０２（ミカ・サロ仕様）

明日の決勝レースは、スペイン時間午後２時（日本時間４月２８日午後９時）にスタートが切られる。