第5戦 スペインGP 2002
2002年4月28日(日)(スペイン・バルセロナ・カタルニア・サーキット発)
スペインGP決勝 波乱のサバイバルマッチで2台がトップ10完走
アラン・マクニッシュが8位、ミカ・サロが9位 信頼性に手応え
決勝レースの朝を迎えたバルセロナ・カタルニア・サーキットは、どんよりとした雲に包まれ、気温15度、湿度80%と肌寒く、今にも崩れそうな空模様。時折薄日は射すものの風も吹きはじめ、天候が危惧された。予選15番手であったE.アーバイン(ジャガー)が燃料規定違反によるタイム抹消により、決勝レースは最後尾スタートとなり、パナソニック・トヨタ・レーシングのミカ・サロは予選17番手、またアラン・マクニッシュは予選19番手となった。
午前9時30分から30分間の予定で開始されたウォームアップ走行は、セッションの残り1分で、M.ウェーバー(ミナルディ・アジアテック)がリア・ウィングを飛ばし、4分間の赤旗中断。午前10時4分まで延長された走行で、パナソニック・トヨタ・レーシングのミカ・サロは1分23秒002で15番手、アラン・マクニッシュは1分23秒849で21番手となった。
昨日、そして今日のウォームアップと、連続してボディパーツを脱落するトラブルに見舞われた予選20番手、予選21番手のミナルディ・アジアテック・チームが決勝への出場を断念したことで決勝グリッドには全20台が並んだ。
午後2時にスタートした決勝レースでは、予選2番手のR.バリチェロ(フェラーリ)がスタート出来ず、早々リタイア。荒れるレースを予感させたが、ミカ・サロも2周目にパンクでピットイン。戦列復帰後、猛追を開始した。その後も、リタイア続出の序盤戦でパナソニック・トヨタ・レーシングは、アラン・マクニッシュが11周目には13位、ミカ・サロは15位へ躍進。20台中9台がリタイアする65周のサバイバルマッチをしぶとく戦い抜き、ポジションアップ。アラン・マクニッシュが8位、ミカ・サロが9位でチェッカーをくぐりぬけた。優勝は、M.シューマッハ(フェラーリ)であった。
アラン・マクニッシュ: #25 8位 64周/65周 シャシー:TF102/05
「スタートポジションのわりには、良いレースとなった。TF102のバランスは、レース中にも多少変えたものの、さらに向上している。そして、2台の完走はとても重要で、この経験は貴重なものとなる。今年2回目の完走が出来たことには、とても満足している」
ミカ・サロ: #24 9位 64周/65周 シャシー:TF102/04
「左リアタイヤのパンクのために予期せぬストップを強いられてしまった。TF102は非常に調子が良く、ラップタイムも良かっただけに悔やまれるが、結果には満足している。問題を抱えていたラルフ・シューマッハ(ウイリアムズ・BMW)をなかなか抜くことが出来なかったが、最後に彼のリタイヤで、9位を獲得できたのは幸運だった」
チーム代表 オベ・アンダーソン:
「8位と9位で2台とも完走出来たことは、素晴らしいことだ。もし、好結果を望むなら完走せねばならず、今日はそのことを実行出来た。ミカ・サロはレース早々にパンクしたが、大きなメカニカルトラブルは、発生しなかった。この週末を全力で戦ったチームスタッフの全てに感謝する」
テクニカル・コーディネーター 高橋敬三:
「レース早々のミカ・サロのパンクが悔やまれるが、新スペックエンジンの信頼性を発揮してトップ10で2台とも完走でき、今後への自信に繋がった。次戦オーストリアは、エンジンパワーの重要な得意とするサーキットでもあり、さらに開発を進め、万全の体制で上位を目指して戦う」
天候: | 曇り時々晴れ |
気温: | 最低19℃ 最高21℃ |
路面温度: | 最低21℃ 最高23℃ |
湿度: | 63% |
T-CARシャシ-: | TF102/02(ミカ・サロ仕様) |
パナソニック・トヨタ・レーシングは、来週4月30日(火)から3日間ポルトガル・エストリルで行われるF1合同テストに参加する。ライアン・ブリスコが3日間にわたりテストを行う予定。
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