第6戦 オーストリアGP 2002
2002年5月7日(火)(オーストリア・スピルバーグ発)
パナソニック・トヨタ・レーシング オーストリア「A1リンク」へ
F1世界選手権第6戦オーストリアGP出場へと万全の構え
パナソニック・トヨタ・レーシングは、ポルトガル・エストリルで、先週3日間にわたって行われたテストの成果を持って、2002年F1世界選手権第6戦のためにオーストリアへ到着した。テストドライバーのライアン・ブリスコは、今週末"A1リンク"で使用される、エンジンとシャシーの適合をはかるために、ポルトガル・エストリルで274周にも及ぶ走り込みを行った。
2週間前のスペインGPの後、ミカ・サロは、スイスのルガノの自宅で、アラン・マクニッシュは、スコットランドのダンフリースにある実家へ戻り、束の間の休養を取った。
"A1リンク"は、低速コーナーと長いストレートで構成された、それほどダウンフォースを必要としない、どちらかといえばエンジンパワーが問われるサーキットのひとつである。パナソニック・トヨタ・レーシングにとっては、昨年、両ドライバーとテストカー「TF101」で、テスト走行を行ってきた、馴染みのサーキットでもある。
4.326Kmのコースは、オーストリアのスピルバーグに位置し、1987年までグランプリの舞台となっていた超ハイスピードサーキット"エステルライヒリンク"に併設されている。その後10年間、F1カレンダーからはずれていたオーストリアGPは、1997年に新しい"A1リンク"で開催されることとなり、現在へと至っている。
オベ・アンダーソン:
「前戦バルセロナのレースでは、2台が揃って完走出来、本当に満足した。そして、オーストリアでも再び、2台が完走することを願っている。トップ10でのフィニッシュはひとつのボーナスだと思っている。我々は、今、信頼性のレベルを維持し、確実に完走せねばならない。それが、向上するための唯一の方法でもあると考える」
ミカ・サロ:
「オーストリアは非常に美しく、第2の故郷であるスイスを思い起こさせてくれる場所だ。そして、1999年にフェラーリでのデビューを果たした、忘れられないところでもある。また、A1リンクは高いダウン・フォースを必要とせず、とてもスムーズなサーキットであり、我々の車に適していると思っている。レースコースは、週末の早い時期には、とても滑りやすく、その間、辛抱強くセットアップを続け、タイヤのゴムがコースに付きはじめて滑りにくくなるのを待たなければならない」
アラン・マクニッシュ:
「A1リンクは、年間を通じて戦うサーキットの中で、それほどチャレンジングなコースだと思わない。しかし、ストレートが長いだけに、コーナーの出口での失敗は許されない。オーストリアには、レース史に残る素晴らしい遺産があるので、レースファンが熱狂してくれることを期待している。そして、コースのレイアウトも素晴らしいサーキットなので、レースでのバトルを楽しみにしている」
ミカ・サロは、A1リンクについて、「悲しいかな、A1リンクは、かつてのエステルライヒリンクのようなものではなくなってしまった。エステルライヒリンクは、少年と男性をはっきり差別するほどの"メガ・トラック"であった。新サーキットは、とても遅く、モナコの様なチャレンジングさにも欠ける。しかし、周回ラップタイムは年間を通して最短であり、スターティンググリッド争いは常に切迫し、予選は緊張を強いられる。さらに、速く走るためには縁石を利用し、リズムを作り出すことをせねばならない。その上、常にフルスロットルなので、エンジンのパワーはとても重要となる。常に理想を求めるが、我々は問題なく、その理想を手中に納めていると思う」と語った。
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