第6戦 オーストリアGP 2002

2002年5月11日(土)

オーストリアGP 予選レポート

FIA F1世界選手権第6戦のオーストリア GPの予選は、これまでの努力の成果が実ったパナソニック・トヨタ・レーシングにとって素晴らしい結果となった。

ミカ・サロのドライブする TF102は、マレーシア、ブラジルと同じ10番手のグリッドから決勝をスタートすることとなった。

そして、アラン・マクニッシュも力強い走りで自己ベストの14番グリッドを確保した。

「セッションの終わりまでインフィールドのふたつの左コーナーと最後のふたつのコーナーでアンダーステアーが出てたんだ。これには金曜日から悩まされている。でも、ストレートで速いのと、ブレーキがすごく良いんだ。そこで僕はタイムを稼いだんだ。この分だとレースセッティングもいいはずさ。天候が良くてこれまでのように暖かい方がわれわれのTF102とタイヤに状況が合っているんだ」自信を持って語った。

「ポイントをまたゲットできるかもしれないけれど、レースは長く、タフだからね。そしてまず、一周目の最初のきついふたつのコーナーを切り抜けないと・・・」サロは、今回ポールポジションを獲得したR・バリチェロと第1コーナーであわや接触しそうだった。

「ルーベンス(バリチェロ)には謝らないと。彼が後ろから来るのを完全に見失ってしまったんだ。ミラーにはウイリアムスのクルマが見えて、抜かせるためにラインを譲った、ルーベンスは完全に死角にいて、僕がレーシングラインに戻ろうとした時に接触しそうになった。彼がうまく避けてくれたからよかった。接触してもおかしくない状況だったんだ」とサロはそのシーンを振り返った。

マクニッシュも走行に満足している。「TF102は、速いし安定している。明日の決勝も調子は良いよ。スポーツカーレースでこのコースは多く走っているけれど、コースレイアウトからいっても、ここではホイールを接するぐらいのバトルがよく展開されるんだ。僕はそれが好きなんだ」と語った。

バリチェロの活躍によってフェラーリチームが6戦中5つのポールポジションを獲得した。R・シューマッハーは、2台のフェラーリに割って入り、兄をフロントローから引きずり降ろした。もう一台のBMWウイリアムスに乗るJ-P・モントーヤが4番手。昨日25歳の誕生日を迎えたザウバーのN・ハイドフェルドが5番手。そしてマクラーレン・メルセデスのK・ライコネンが6番手グリッドに位置した。

ミカとアランは、彼らのママから特別な応援を受けている。オーストリア G Pのオーガナイザーが今回特別に参加ドライバー達のお母さんを<母の日>のプレゼントとしてA-1リンクサーキットに招待している。ターヤ・サロとシェイラ・マクニッシュは予選中、息子達が頑張るように一生懸命祈ってくれた。そして息子達はそれに応えた仕事をしてくれた。