第6戦 オーストリアGP 2002

2002年5月16日(木)(フランス・ポール・リカール・サーキット発)

次戦モナコGPに向け、ミカ・サロがポールリカールでテスト走行

CART参戦の高木虎之介、F1カーのステアリングを握り、技術の進化を体験

F1ポールリカール合同テスト2日目は、昨日同様、パナソニック・トヨタ・レーシング、マクラーレン・メルセデス、ザウバー・ペトロナス、アロウズの4チームが、午前9時からテスト走行を開始した。ドライバーのラインアップは、若干昨日と変わり、マクラーレン・メルセデスはD.クルサードとK.ライコネン、ザウバー・ペトロナスが、F.マッサ、アロウズがH.フィレンツェン、パナソニック・トヨタ・レーシングがミカ・サロという布陣となった。

また今回、CARTシリーズでトヨタチームの一員として活躍している、高木虎之介とクリスチアーノ・ダ・マッタが、"トヨタTF102"のステアリングを握る機会を与えられ、ポール・リカールサーキットを訪れた。「インディ500」の予選月間に当たる今月は、CARTシリーズが開催されないために、このチャンスを得たもので、今日は、高木虎之介、明日はクリスチアーノ・ダ・マッタが走行する。

合同テスト2日目は、1周4.157Kmのショートコースを使用してテスト走行が行われ、来週へと迫った第7戦モナコGPへのセットアップが繰り広げられた。パナソニック・トヨタ・レーシングは、ミカ・サロが、アップダウン、そしてタイトコーナーの多い、モナコの市街地レースに照準を合わせて、タイヤテストを繰り返し、合計57周を走行。ウェイトバランスの調整、エアロダイナミクスの煮詰めなどを、精力的にこなし、さらなる改良と改善を行った。

一方、高木虎之介は、合計107周を走行。午前中は、久々のF1カーということで、慎重に周回を重ねていたが、午後には、25周の連続走行も敢行。まったくノートラブルで、午後4時20分過ぎに走行を終了。明日は、"トヨタTF102"のステアリングをクリスチアーノ・ダ・マッタに譲ることになった。

明日のF1ポールリカール合同テスト3日目(最終日)は、再びショートコースを使用して行われるが、テストは、アラン・マクニッシュに託され、モナコGPへと体制を固める。

ミカ・サロ:
「来週のレースに向け、ミシュランタイヤのテストを行った。今日はショートコースでのテストだったが、いくつかの低速コーナーはモナコGPにも似ており、他チームとの合同テストは、貴重な経験となった。明日のアラン・マクニッシュのテストにも期待して、体制を整え、モナコGPでは、全力で頑張りたい」

高木虎之介:
「2年半ぶりにF1に乗り、とにかく全てが変わっており、技術的進歩には驚いた。しかし、午後には慣れて、とても楽しい1日を過ごさせてもらった。107周もしたが、トラブルはゼロで、本当に信頼性の高さには驚いた。このような素晴らしいチャンスを与えてくれたトヨタに感謝するとともに、CARTで表彰台を獲得し、トヨタチームの一員として、さらに頑張らなくてはならないとの意識をあらたにした」

5月16日(木) F1合同テスト 2日目の記録

ドライバー: ミカ・サロ(TF102/06)
天候: 快晴
気温: 最高気温24℃  最低気温18℃
周回数: 57周
ベストラップ: 1分14秒99
路面状況: ドライコンディション
路面温度: 最高46℃  最低20℃