第7戦 モナコGP 2002

2002年5月23日(木)

モナコGP フリー走行レポート

パナソニック・トヨタ・レーシングは第7戦のモナコ・グランプリを迎えた。シリーズの中でも特に有名なこのグランプリは、チームにとってもドライバーにも厳しい闘いが予想されたが、意に反してアラン・マクニッシュが2位、そしてミカ・サロが5位という素晴らしい結果を1日目のフリー走行で記録した。

サーキットのパドックに沿って停泊する豪華なヨットは、モナコならではの地中海の雰囲気を醸し出しているが、グランプリの開催と共に安全性を第一に考えてそのヨットたちすらも移動を余儀なくされている。

「ここのサーキットは、大好きさ。すごくドライバー魂をかき立てるし、電子制御装置でなく、ドライバーの腕で差が出るサーキットなんだ」とサロは語った。その言葉を物語るように彼は、ここで6回出場してポイント獲得圏内で4回フィニッシュしている。

一方のマクニッシュは、今回が初走行なのだが、初日に何と2番手タイムを叩き出すという素晴らしい結果を残した。

「ハッピーだね。思っていたよりクルマが良かったし、すぐにリズムに乗れたのが良かった。こんなにうまく行くなんて思ってもみなかったよ。クルマをいじることは考えずに周回をこなすことだけ考えて走っていたんだ。燃料を少な目にして、ニュータイヤを装着してセッションの最後に出ていったんだけれど、あいにく小雨が降ってきてしまってトライはできなかった。第1セッションでは、とにかくガードレールぶつからないように走ったんだけれど、第2セッションでは攻めてみた。自分では抑え目に走っているつもりだったけれど、外から見たらそうではなかったらしいね」とマクニッシュ。

5番手でセッションを終えたサロは、クルマの状態にほぼ満足している。「少しだけバランスが悪いけど、それは、大したことじゃない。なぜかアンダーステアーが消えなかったけど、今晩データを見ながら対処するよ」と語っている。

マクニッシュは、初めてのモナコでセッションが終わる13分前にルノーチームのJトゥルーリが彼のタイムを更新するまでトップだった。マクラーレン・メルセデスのDクルサードが3位、ジョーダン・ホンダのGフィジケラが4位、そしてサロ、ウイリアムス BMWのRシューマッハーと続いた。

パナソニック・トヨタ・レーシングにとって期待が膨らむ初日の結果についてTMG社長のオベ・アンダーソンは「われわれにとって今年は全てが学習です。でも、ここモナコでこれほどやれるとは・・・」と本音を覗かせた。