２００２年５月２３日（木）（モナコ・モンテカルロ発）

モナコＧＰプラクティスで“トヨタＴＦ１０２”仕上がりをアピール

アラン･マクニッシュが２番手、ミカ・サロが５番手タイムをマークして明後日の予選へ

朝から時折小雨の降る、はっきりしない天候のもとで、モナコＧＰのプラクティスが始まった。

プラクティスは、午前１１時と午後１時からの２回、各１時間行われ、最初のセッションは、若干ウェットコンディション。この難しい状況下で、早々と２番目にコースインしたのは、パナソニック・トヨタ・レーシングのアラン・マクニッシュ。初のモナコＧＰへ向け、一刻も早く、難しい市街地コースをものにすべく周回を重ねた。また、過去６回モナコＧＰを戦い、４回ポイントを獲得しているミカ・サロは、その経験を活かし、慎重にセットアップ。この午前中のセッションで、アラン・マクニッシュは１分２３秒３９５で１２番手、ミカ・サロは１分２３秒９９６で１４番手であった。

１時間のインターバルの後に行われたプラクティス２回目も、小雨模様の中で開始され、狭く、滑りやすく、セーフティゾーンの少ない市街地コースでは、ガードレールへのクラッシュが続出。４分間の赤旗中断も出されるなど、荒れた展開となったが、"トヨタＴＦ１０２"は、順調にセットアップを重ねた。その後、時折、日が射し始め、ドライコンディションへと路面が変わる中、アラン・マクニッシュは１分１９秒３６１を叩き出し２番手、ミカ・サロも１分１９秒８１５の５番手で、プラクティス初日を終えた。

モンテカルロ市街の１周３．３６７Ｋｍの公道を閉鎖して行われるモナコＧＰは、通常のＦ１ＧＰと運営日程が異なり、明日２４日（金）には、オフィシャルイベントは無く、明後日２５日（土）に、プラクティス２日目と、予選が行われ、２６日（日）の決勝レースへと臨む。

アラン・マクニッシュ：　＃２５　１分１９秒３６１　２番手　周回数４９周　シャシー　ＴＦ１０２／０２
「ＴＦ１０２は、私が思っていたよりも、はるかにこのコースに適していた。これまで私のレクサスでしかモナコのコースを走ったことがないが、その割には今日は良い仕事が出来たと思っている。段々とＦ１に慣れてきたこともあり、さらにセットアップを進めることにも、手応えを持っている」

ミカ・サロ：　＃２４　１分１９秒８１５　５番手　周回数３８周　シャシー　ＴＦ１０２／０４　
「満足のいくプラクティス初日だった。これは、先週３日間ポール・リカールで行ったテストから学んだことの成果といえる。ただ、さらにバランスを改善せねばならない。アンダーステアにも苦しんでおり、土曜日の予選までに対策出来ることを望んでいる」

テクニカル・コーディネーター　高橋敬三：
「モナコの初めての、特殊なコースでクラッシュすることもなく、満足いくタイムでプラクティス初日を終えたことにほっとしている。特にアラン・マクニッシュは、初めてのコースにもかかわらず、素晴らしい走りを見せてくれた。どちらかというと、モナコＧＰは、我々には不向きなコースと思っていたが、これまでテストを重ねてきた成果を発揮している。プラクティスのタイムだけでは、一概に比較は出来ないが、手応えはつかめた。さらに、明日もデータを解析して、予選、そして決勝レースへと体制を整える」

＜プラクティス初日＞

天候：	曇り時々晴れ
気温：	最低１９℃　最高２０℃
路面温度：	最低１４℃　最高２２℃
湿度：	７４％
Ｔ-ＣＡＲシャシ－：	２台（ミカ・サロ仕様／アラン・マクニッシュ仕様）

公式予選は、明後日２５日（土）午後１時から２時（日本時間午後８時から９時）まで行われる。