第8戦 カナダGP 2002
2002年6月4日(火)(カナダ・モントリオール発)
パナソニック・トヨタ・レーシング、折り返し戦の第8戦カナダGPへ
モントリオール“ノートルダム島”の特設サーキットで、前戦モナコGPの雪辱戦
2002年F1世界選手権のシリーズ折り返し戦となる第8戦カナダGPが開催される。
戦いの舞台となるジル・ヴィルヌーブ・サーキットは、モントリオールを流れるセントローレンス川のノートルダム島に位置する。かつて万国博覧会(1967年)が開催され、またモントリオールオリンピック(1976年)のカナディアン・カヤックの競技も行われた由緒ある島内に、4.361kmのレースコースが設定され、常設サーキットと公道を繋げた特設コースとして使用される。
パナソニック・トヨタ・レーシングは、昨年、この特設サーキットでのテストは行っていないものの、長いストレートと低速コーナーで構成されるサーキットは、"トヨタTF102"にとって有利なコース。高性能なブレーキと信頼性の高い"RVX-02"エンジンが安定性を発揮するとともに、今回新たに投入される空力部品により、より一層の戦力アップが期待される。
ミカ・サロ、アラン・マクニッシュ、そしてパナソニック・トヨタ・レーシング代表のオベ・アンダーソンは、木曜日の朝、モントリール到着の前に、トロントにあるトヨタの市販車生産工場に立ち寄る予定となっている。
オベ・アンダーソン:
「我々はさらに前進するために、モントリオールへ向けて新しい部品を用意した。先週のシルバーストーンでのテストは、悪天候に阻まれ満足のいくテストが行えなかった。それでも、フロントとリアのウィングに改善を加えることができ、それらをカナダへと持ち込んだ。前戦のモナコGPでは、予選はうまくいったものの完走は叶わなかった。今週末に、その雪辱を晴らさなければならない」
ミカ・サロ:
「モントリオールは、レースのためにあるような街だ。素晴らしい雰囲気があり、人々はそれを受け入れている。だからこそレースは盛り上がる。このコースで大切な良いエンジンと、ブレーキングでの安定性を備えたTF102に適しているはずだ。先週シルバーストーンでは、新たな空力部品を装着して走行し、クルマのバランスの向上を見ることができた。このことからも、予選でトップ10に入れることを期待している」
アラン・マクニッシュ:
「このサーキットは、私がテストをしていない2つ目のサーキット。しかし、とても楽しみにしている。このコースは、グランプリの週末以外には使われていないこともあり、金曜日には、とても路面が汚れていて走りづらいから充分に気をつけろ、と、ミカに教えられている。タイヤのゴムが路面に付着するまでは、失敗をしないよう自分自身との戦いとなるだろう。誰もがモントリオールは偉大な街だと言っているので、私も訪れることをとても楽しみにしている。フランス語も少しは出来るので、不自由は無いと思う」
ミカ・サロはカナダGPについて、「ジル・ヴィルヌーブ・サーキットは、効果的に低速コーナーが長いストレートと繋げられている。従って、ストレートでスピードを抑えないように、ウィングを非常に小さくしているので、メカニカルグリップとトラクションコントロールが重要な役割を果たす。もうひとつ注意しなければならないのは、コースバリアがモナコと同じく非常に接近していること。モナコのようにバリアの餌食にならないことが肝要だ。しかし、モントリオールは走るのが楽しい。ここでは追い抜きもできるので、運転するのが好きだ」と語った。
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