第8戦 カナダGP 2002

2002年6月7日(金)(カナダ・モントリオール発)

"トヨタTF102"未知のモントリオール特設コースでプラクティス6番手

ミカ・サロは一気にタイムアップ。アラン・マクニッシュは終盤トラブルを抱え無念の初日

パナソニック・トヨタ・レーシングは、F1第8戦カナダGPへ向けて、プラクティスを開始した。フランス語と英語が交錯するカナダ・モントリオールは、昨夜遅くまで、市内中心街で繰り広げられた恒例のF1"前夜祭"で盛り上がり、爽やかな快晴のもとプラクティス初日を迎えた。

午前11時から午後2時までの間、1時間のインターバルを挟み、1時間づつ2回に分けて行われたプラクティスでは、各チームとも、コースデータの一刻も早いインプットに向け、特設コースならではの、緊迫した雰囲気の中での走行開始となった。

午前中のプラクティス1回目は、1周4.361Kmと、昨年の4.421Kmから若干短縮されたコースで、長いストレートと低速コーナーを攻めるべく、セッティングが行われた。パナソニック・トヨタ・レーシングも全く未知のコースで、ギア比を合わせるなどの基礎データの収集を開始、ミカ・サロが17周し1分19秒110で15番手、アラン・マクニッシュが25周し1分19秒903で20番手であった。

午後1時から行われたプラクティス2回目は、普段レースには使われていないコースにも、タイヤのゴムが付着し始め、各チームともタイムアップ。ミカ・サロは1分16秒259で一気に6番手に躍進、しかしアラン・マクニッシュは、セッション終盤でエンジンからのオイル漏れが見つかり、タイムアップのチャンスを逸し1分18秒311の20番手で、プラクティス初日を終えた。

ミカ・サロ: #24 1分16秒259 6番手 周回数39周 シャシーTF102/07 
「初日としては、うまくセットアップを進めることが出来た。まだ、ギア比を変えるなど、やらねばならないこともたくさんあるが、今日これから、明日へ向けて、じっくりと煮詰めるつもりだ」

アラン・マクニッシュ: #25 1分18秒311 20番手 周回数34周 シャシーTF102/08
「プラクティスセッションの間に、種々の変更を行い、"TF102"を仕上げていた。しかし午後のセッションの終盤で、オイル漏れに見舞われてしまい、車体後部とエンジンを外さなければならなくなってしまった。初めてのモントリオールで、しかも限られた走行時間の中の出来事で、本当に残念だった」

チームマネージャー アンジュ・パスカリ:
「我々のカナダでの初日は、成果を得る事が出来た。チームは、良く働き、多くの事を学ぶことが出来た。明日へ向けての方向性もはっきりした。ミカは、とても頑張ってくれたものの、アランにはオイル漏れが発生し、残念な初日となってしまった。しかし、このトラブルはすぐに修復されるので心配はしていない」

テクニカル・コーディネーター 高橋敬三:
「我々にとって初めてのコースであったが、"TF102"の改良点を実感することが出来た。アラン・マクニッシュはエンジンからのオイル漏れが発生し、終盤のタイムアップの機会を逃してしまったことが悔やまれる。このトラブルはすぐに解消出来るので、明日の予選に向けて、さらにセットアップを煮詰める」

<プラクティス初日>
天候: 快晴
気温: 最低19℃ 最高23℃
路面温度: 最低32℃ 最高37℃
湿度: 32%
T-CARシャシ-: TF102/06(アラン・マクニッシュ仕様)

明日の公式予選は、午後1時から2時(日本時間6月8日午前2時から3時)まで行われる。