第8戦 カナダGP 2002
2002年6月9日(日)
カナダGP 決勝レポート
第8戦カナダGPにおいてパナソニック・トヨタレーシングの2台は共にリタイヤという結果に終わった。
予選でミカ・サロが18番手、アラン・マクニッシュが20番手と苦戦した。コーナーの縁石を越える際のクルマの挙動に苦しんでいた2人にとって決勝も厳しい状況であることはわかっていた。
しかし、サロは予選でのトラブルは、重大な問題ではないと説明し、なおかつ後方からの追い上げ、早い時期に順位を挽回するべく、2ピットストップの作戦をとることにした。
その作戦は的中。オープニングラップでなんと4つも順位をアップして14位でストレートに帰ってきたのだった。そしてなおも、彼は佐藤琢磨、Oパニス、Jビルヌーヴ、Jバトンを抜き去って9位を走行していたJトゥルーリに迫った。 しかし、サロを襲ったタイヤのパンクがチームに大きなドラマをもたらした。
「ミカが無線でリヤのタイヤがパンクしたと報告してきた。そこでリヤタイヤだけを交換したのだが、トラブルが起こっていたのはフロントだったのだ。再び彼はピットインを強いられた」とパナソニック・トヨタ・レーシングの社長オベ・アンダーソンは説明してくれた。
そして、サロは41周してブレーキのトラブルでリタイヤしてしまった。たぶんバンクによる振動がブレーキに悪影響を及ぼしたようだ。
「本当に残念だよ。作戦は大成功だった、でもコース上にあった何かの破片でフロントのタイヤがパンクしてしまったんだ。その上、ピットレーンの速度違反でピットを通過するペナルティーまで受けちゃったんだ」とサロは語った。
マクニッシュもスタートで順位を挽回した。しかし、彼はサロと違ったワンストップ作戦をとった。しかし、電気制御のマルチファンクションステアリングにトラブルが発生、ギヤチェンジができなくなり、長くピットに留まった。1速ギヤに入れようとすると5速に入ってしまうというトラブルが発生。なんとか戦列に復帰したが、その後もギヤのトラブルは続き45周目の第4コーナーでスピン、リタイヤしてしまった。
「1周目にPデ・ラ・ロサと接触してしまって、ダメージを受けすごくドライブしにくかったんだ。今回は不運ばっかりだったね。でも次のニュルブルクリンク(ヨーロッパGP)ではうまく行くように望みたいね」とマクニッシュは語った。
Mシューマッハーが自身5回目のカナダGP優勝、今シーズン6勝目を飾り、フェラーリチームの150勝目を達成した。Dクルサード(マクラーレン・メルセデス)が2位に入ってフェラーリの1-2フィニッシュを阻止、Rバリチェロが3位となった。Kライコネン(マクラーレン・メルセデス)が4位、Gフィジケラ(ジョーダン・ホンダ)が5位で2ポイントを獲得、Jトゥルーリ(ルノー)が6位でフィニッシュした。
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