第8戦 カナダGP 2002
2002年6月9日(日)(カナダ・モントリオール発)
“トヨタTF102” 思わぬトラブルに見舞われ、初のカナダGP完走ならず
ミカ・サロは41周、アラン・マクニッシュは45周で、無念にも戦列を去る
F1カナダGP決勝日を迎えたモントリオールは、昨日の予選終盤から雨を降らせ各チームを悩ました雨雲は去り、気持ちの良い澄んだ青空が広がった。決勝レースは、午後1時にスタート。気温24度、路面温度32度と気温が上昇する中で序盤戦に突入した。18番手スタートのミカ・サロと20番手スタートのアラン・マクニッシュは、うまいスタートを切り、1周目には、ミカ・サロが14位、アラン・マクニッシュが18位にポジションアップ。追い上げが期待された。
しかし24周目を前に、10位まで躍進していたミカ・サロは、リア左タイヤの不調を訴えピットイン。リアタイヤを交換し、ピットアウトしたものの、フロントタイヤのパンクも発覚して、再びピットイン。19位へと大きく後退してしまった。その後も再び追い上げへと挑んだミカ・サロであったが、パンクの後遺症からかブレーキにもトラブルを抱えてしまい、41周目に無念のリタイヤ。
さらに、アラン・マクニッシュも41周目のピットアウトの際に、ギアに不調を抱え、タイムロス。ピットアウトしたものの、45周目にスピンを喫して、同じくリタイヤとなってしまった。
パナソニック・トヨタ・レーシングにとって、初の“ジル・ヴィルヌーブ・サーキット”での戦いは、惜しくも2台とも戦列を去るという結果となった。しかしこの雪辱は、8月25日に、同コースにて開催される、CARTシリーズ第13戦「MOLSON INDY」に挑むトヨタチームへと引き継がれる。
ミカ・サロ: #24 リタイヤ 41周/70周 シャシーTF102/07
「今日のTF102は、この週末でベストのフィーリングだった。多くをパスすることが出来、順調だったが、リアタイヤのパンクで緊急ピットインせざるをえなかった。さらにコース上の何かで傷ついたフロントタイヤにも損傷を受けてしまい、再びピットインを強いられてしまった。その後、ピットレーンのスピード違反でピットを通過せねばならないペナルティも受け、その時点でレースが終わったも同然となってしまった。そして最後には、ブレーキトラブルを抱えレースを去ることとなってしまったが、とても悔しい」
アラン・マクニッシュ: #25 リタイヤ 45周/70周 シャシーTF102/08
「スタートでP.デ・ラ・ロサ(ジャガー)と接触した際にダメージを受け、その後は運転がしにくくなってしまった。予定していたピットストップでステアリングにあるクラッチの操作が不調となり、タイムロスをしてしまった。さらに、45周目にスピンをしてしまい私のレースは終わってしまった。決して良いレースウィークとは言えなかったが、次戦のヨーロッパGPで好転することを願っている」
チーム代表 オベ・アンダーソン:
「昨日の残念な予選結果の後、決勝レースへ向けてのセットアップはとても上手くいっていた。ミカはタイヤとブレーキのトラブルが起こるまでは素晴らしい戦いをしており、あれほど多くの追い抜きを見せてくれた。2台共のリタイヤは、勿論望んでいたわけではないが、これもレースだ。我々にとって初のカナダGPからは、とても多くのことを学ぶ事が出来た」
テクニカル・コーディネーター 高橋敬三:
「ミカ・サロもアラン・マクニッシュも予期せぬトラブルに見舞われてしまい、2台ともリタイヤするという結果になったのは非常に残念だ。徹底的に原因を究明して次戦へと備えたい」
天候: | 快晴 |
気温: | 最低24℃ 最高26℃ |
路面温度: | 最低31℃ 最高36℃ |
湿度: | 45% |
T-CARシャシ-: | TF102/06(ミカ・サロ仕様) |
パナソニック・トヨタ・レーシングは、来週6月12日(水)から3日間、スペインのセビリア近郊のヘレス・サーキットで行われるF1合同テストに参加する。12日、13日はミカ・サロ、14日はライアン・ブリスコがテスト走行を行う予定。
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