第9戦 ヨーロッパGP 2002

2002年6月21日(金)(ドイツ・ニュルブルクリンク発)

パナソニック・トヨタ・レーシング 地元"ニュルブルクリンク"でプラクティス

ミカ・サロ9番手、アラン・マクニッシュ18番手。明日の予選から新スペックエンジンを投入

パナソニック・トヨタ・レーシングは、チームの本拠地にも近いニュルブルクリンクで行われるF1第9戦ヨーロッパGPのプラクティスを開始した。

午前11時から午後2時までの間、1時間のインターバルを挟み、1時間づつ2回に分けて行われたプラクティスでは、新たに改修され、第1コーナーからインフィールドへと560m延長された新コースを攻略すべく、各チームとも精力的にセットアップを行った。

午前中のプラクティス1回目は、曇り空で気温18度、路面温度20度、湿度68%という、肌寒い中で行われた。パナソニック・トヨタ・レーシングは、1周5.144Kmの新装なった、中・低速のテクニカルコースで"トヨタTF102"の煮詰めを行い、アラン・マクニッシュが、19周をして1分34秒941の4番手で仕上がりの速さをアピール。ミカ・サロも16周し、1分35秒958で9番手タイムを刻んだ。

午後1時から行われたプラクティス2回目は、気温は23度、路面温度19度と、若干上昇したしたものの、やはり肌寒い曇天のもとで行われた。各チームともセットアップが進む中、パナソニック・トヨタ・レーシングもセッティングの向上をはかったが、アラン・マクニッシュは、午前中のセッション序盤で、右後輪のパンクに見舞われ、タイヤ数の規定から、プラクティス2回目は、限られた状況でのセットアップを強いられることになってしまった。

明日の予選は、サッカーのワールドカップとの兼ね合いで、通常のタイムスケジュールとは異なり、45分早まって午後12時15分から1時間にわたってタイムアタックが行われる。

ミカ・サロ: #24 1分33秒715  9番手 周回数35周 シャシーTF102/07 
「順調にセットアップを進めることが出来た。セットアップの際に、若干のアンダーステアと電子制御の調整を行ったが、いずれも、大きな問題ではなかった。新しいレイアウトのサーキットは、好感のもてるもので、とてもトリッキーで、高い技術を要求されるが、中でも第2、第3コーナーは好みといえる」

アラン・マクニッシュ: #25 1分34秒941 18番手 周回数38周 シャシーTF102/08
「プラクティス序盤でパンクをしてしまい、予定外のタイヤ交換を余儀なくされた。タイヤの使用を限られることになってしまい、ハンディを背負ってしまった。さらに、全体的にアンダーステア気味で、低速コーナーはタイムロスをしてしまった。しかし、チームは、明日に向けて改善してくれるはずだ。新しい第1コーナーはとても荒れていて、他のコーナーはそうでもなかったが、難しいことに変わりない」

チーフデザイナー グスタフ・ブルナー:
「大きな問題も無く、順当な1日だった。新しいサーキットについて、多くを学ぶことが出来たが、第1コーナーの多少のアップダウンを除いて、旧コースと比べても大差は見受けられない。チームは精力的にセットアップを続けているが、2台共順調に問題なく仕上がってきている」

テクニカル・コーディネーター 高橋敬三:
「ニュルブルクリンクの新しいコースにTF102を適合させるために、様々なセッティングを試みた。ミカ・サロは、まずまずのバランスまでは到達したが、さらに改良の余地がある。アラン・マクニッシュは、午前中のセッションでリアタイヤがパンクし、限られた2セットのタイヤでセットアップせざるをえなかった。明日からは、新スペックの新エンジンを投入するので、万全を期して、予選そして決勝レースへと挑む」

<ヨーロッパGPプラクティス初日>

天候: 曇り
気温: 最低17℃ 最高20℃
路面温度: 最低18℃ 最高25℃
湿度: 68%
T-CARシャシ-: TF102/06(ミカ・サロ仕様)

明日の公式予選は、午後12時15分(日本時間6月22日午後7時15分)から行われる。