第9戦 ヨーロッパGP 2002
2002年6月22日(土)(ドイツ・ニュルブルクリンク発)
ヨーロッパGP ミカ・サロ予選10番手、アラン・マクニッシュ予選13番手
新スペックエンジンを投入した"トヨタTF102" 地元の声援に応えて明日の決勝レースへ
F1ヨーロッパGPの予選日を迎えたニュルブルクリンクは、通常のF1予選日よりも早くパドックが目覚めた。サッカーの「ワールドカップ」との兼ね合いで、22日(土)に限って、すべての運営スケジュールが、45分づつ繰り上げられたもので、世界500億人/年の視聴率を誇るF1といえどもサッカー熱を気遣った配慮。
また、パナソニック・トヨタ・レーシングは、今日から新スペックのエンジンを投入。予選、そして、明日の決勝レースへと体制を固めた。この"バージョン3"と呼ばれる新スペックエンジンは、より太く、スムーズなトルク特性を追求した改良型で、戦闘力の向上が期待される。
予選を前に行われたプラクティスは、午前8時15分から10時15分まで、45分づつ2回、30分のインターバルをおいて行われた。この、最後のプラクティスで、セットアップを行った "トヨタTF102"のミカ・サロは、1分31秒803で6番手、アラン・マクニッシュは、1分32秒863の12番手で、午後の予選に臨むことになった。
午後12時15分からの予選は、気温は22度、路面温度33度、薄曇りながらも、時折、太陽が覗くという、降水確率30%の予報のもとで開始された。予選開始後、15分間は、各チームとも予選規定の12周をいかに有効にものにするか様子見の構えでコースインせず、静寂を保った。しかし、その後は、一斉にタイムアタックへと突入。激しいバトルが展開された。パナソニック・トヨタ・レーシングの"トヨタTF102"も果敢にタイムアタックを繰り広げ、ミカ・サロが1分31秒389で予選10番手、アラン・マクニッシュは1分31秒941の予選13番手で決勝レースへ挑む。
ミカ・サロ: #24 予選10番手 1分31秒389 11周 シャシーTF102/07
「ほんの少しハンドリングに問題があっただけで、TF102はとても良く仕上がっていた。私のベストタイムは最良の状態で最初のタイムアタックで記録したもので、その後に、若干バランスを崩してしまった。その問題は解決せねばならないが、予選10番手という結果には満足している。我々は、カナダでの雪辱戦に燃えている」
アラン・マクニッシュ: #25 予選13番手 1分31秒941 12周 シャシーTF102/08
「予選結果には満足している。TF102のバランスは、昨日、今朝と比べて、さらに良くなっている。電気系に若干の問題は抱えているが、これは、明日までに解決せねばならない。しかし、昨日に比べ格段にセットアップは向上しているので、きっと決勝レースでは、良い戦いが出来ると思う」
チームマネージャー アンジュ・パスカリ:
「再び予選トップ10を確保出来たことは、意義深い。これは、チームが一貫して成長していることの証であり、ミカ・サロもアラン・マクニッシュも、予選を頑張ってくれた。予選13番手は良いポジションではないかもしれないが、我々は冷静に戦って、良いスタートを切り、ただのジョークにするつもりだ」
テクニカル・コーディネーター 高橋敬三:
「両車ともセットアップは満足するレベルにまで仕上がっており、納得のいく予選結果だった。今日から投入した新スペックのエンジンも好調なので、応援に来てくれている多くのTMGスタッフのためにも、チームの地元での決勝レースを全力で戦う」
天候: | 曇り時々晴れ |
気温: | 最低21℃ 最高23℃ |
路面温度: | 最低23℃ 最高28℃ |
湿度: | 54% |
T-CARシャシ-: | TF102/06(ミカ・サロ仕様) |
明日の決勝レースは、ドイツ時間午後2時(日本時間6月23日午後9時)にスタートが切られる。
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