第10戦 イギリスGP 2002

2002年7月6日(土)

イギリスGP 予選レポート

フォーミュラ・ワン世界選手権第10戦のイギリスGPにおいてパナソニック・トヨタ・レーシングはドラマチックで素晴らしいチームパフォーマンスを示した。

昨日のフリー走行ではミカ・サロは腹痛で走れず、そしてアラン・マクニッシュは、雨で満足な走行ができなかった。

しかし、サロが完全に回復してチームにとって最上位の8番手グリッドを獲得するという活躍を見せた。イギリスに拠点を置いてここシルバーストンサーキットをホームサーキットとしてテストを繰り返して行っているチームが多いことを考えると、この予選結果はわれわれにとって素晴らしいポジションである。

これまでのベストポジションはモンテカルロのモナコGPでの9番手。サロ自身記録を更新できたことにとても満足している。

「朝のフリー走行では数ラップしかできなかったし、予選に入ってからバッテリーがトラブってしまったり、決して順調なものではなかったんだ。でも太陽が出てきて気温が高い状況となったらクルマの調子がすごく良くなったんだ。レースのセッティングしなくてはならなかったし、金曜日の状況から考えれば、8番手グリッドはこれ以上言うことはないね」とサロは語った。

サロから0.39秒遅れのタイムをマークしたチームメイトのアラン・マクニッシュは、中段の15番手グリッドを獲得。サロから7番手後方の位置から決勝をスタートする。

マクニッシュは「タイム的には悪くは無いけれど、3度目にコースインしたときに高速コーナーのベケットでハッとする出来事があったんだ。特に名前を出して非難するつもりはないけれど、彼はピットアウトしたばかりなのに気を付けるべきだ」と不満をもらした。

「他のドライバーがどんな走行をしたってかまわないけれど、ベケットでアクセルを戻さなければならないというのは、その後に続くハンガストレートに影響してコンマ2,3秒はロスしてしまうんだ。絶対にもっと良いタイムは出せた。中段のグリッドは混戦状況だから大変だ」とマクニッシュの気持ちはおさまらない。

フェラーリが予選セッションで主導権を握っていたかに見えた。しかし、JPモントーヤが1分19秒の壁を破りレコードタイムで4連続ポールポジションをBMWウイリアムズチームにもたらした。フェラーリチームはRバリチェロが0.01秒差でMシューマッハーに先行して2番手グリッドを獲得した。ミハエルの弟ラルフは4番手。マクラーレン・メルセデスの2台がKライコネン、Dクルサードの順で3列目に並んだ。トップ3チーム以外ではルノーのJトゥルーリだけがサロの前からスタートを切ることになった。