第11戦 フランスGP 2002

2002年7月16日(火)(フランス・マニクール・サーキット発)

パナソニック・トヨタ・レーシング 由緒あるフランスGPへ初挑戦

先週のF1モンツァ合同テストで問題点の原因究明と対策を施し、信頼性を向上

パナソニック・トヨタ・レーシングは、イタリア・モンツァでの4日間にわたるテストで合計267周を走行。セットアップを行なうとともに、冷却系の向上を果たし、F1第11戦フランスGPへやってきた。

フランスは1906年、ル・マンにおいて史上初の"グランプリ"を開催し、レース史に新たな幕開けを告げた由緒のある国。グランプリ発祥の地で開催されるフランスGPは、今年12回目の開催となるブルゴーニュ地方ネベルス近郊に位置する1周4.250Kmのコースを持つマニクール・サーキットで行なわれる。パナソニック・トヨタ・レーシングにとって、マニクール・サーキットは、昨年テストカー"TF101"で走行して以来の場所。F1合同テストでも使用されておらず、"TF102"でもテスト走行を行っていない。

チームは今回3台の"TF102"をマニクール・サーキットへ持ち込むが、そのうち1台は、先週末イギリス・スセックス州で行なわれた"グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード"に参加し、アラン・マクニッシュが非公式ながらヒルクライムでの記録を更新した後に運び込まれた。ここ数戦チームは、信頼性に関わる問題を抱えてしまったが、フランスGPにおけるパナソニック・トヨタ・レーシングの大きな目標は、伝統的にも消耗戦となるレースで2台とも完走し、フィニッシュラインを通過することである。

オベ・アンダーソン:
「イギリスGPでは、F1はあらゆる手段を尽くさなければならない、ということを実感させられた。特に今シーズン、この段階で2つのメカニカル・トラブルを抱えたことも、とても残念だ。しかし、チームが進歩し続けるためにも、これらの問題を克服せねばならない。フランスGPは、パートナーであるミシュランタイヤの地元でもあり、さらに暖かい気候も有利と思われるので、今週末は良い結果を期待している」

ミカ・サロ:
「マニクールは悪くないサーキットだ。建造以来あまり手を加えられておらず、そのため早く走りのリズムを見出すことを可能としている。路面はとても滑らかで運転しやすく、"TF102"にとって有利な要因となると思う。しかし、どのような結果となるかは、始まってみなければわからない。最近のレースではいくつかの問題を抱えているものの、我々はそれらを克服し前進しなければならない」

アラン・マクニッシュ:
「他のいくつかのサーキットほど、マニクール・サーキットのことを知っているわけではない。しかし、昨年"TF101"でテスト走行をしており、F1カーを操るには、とても興味深いサーキットだと思う。先週モンツァでのテストでは、バランスの向上をはかるとともに、セットアップを行なった。また、シルバーストーンで抱えた、クラッチトラブルの原因究明と対策も進めたので、フランスGPでは良いレースが出来ることを確信している。」

ミカ・サロは、マニクール・サーキットについて、「マニクールは、パドックがピットに隣接しておらず、小さな村のようなちょっと変わった雰囲気のサーキットだ。レースコースは、高速コーナーと低速コーナーが混在していて、2ヶ所の追い抜きポイントを秘めている。そのひとつは、アデレード・ヘアピンへの進入だ。レースは常に何らかのリタイヤの可能性を秘めているが、もし完走出来れば、ポイント獲得の可能性もある」 と語った。