第11戦 フランスGP 2002
2002年7月19日(金)(フランス・マニクール発)
"トヨタTF102"にとって初走行のマニクールでプラクティス初日
トータルバランスが要求される難コースでミカ・サロが7番手、アラン・マクニッシュ11番手
パナソニック・トヨタ・レーシングは、F1第11戦フランスGPへ向けて、プラクティスを開始した。 "グランプリ"発祥の地、フランスで行なわれるフランスGPは、パリから250Km南下、フランスの中央に位置するミシュランタイヤの本拠地クレルモンフェランから北へ150Kmのブルゴーニュ地方マニクールが戦いの舞台。ワインの産地として知られ、一面に広がる畑と、珍しい白色の食肉牛チャロレイズが草を食む牧草地に囲まれて、1周4.250Kmのサーキットが現れる。
午前11時から午後2時までの間、1時間のインターバルを挟み、1時間づつ2回に分けて行われたプラクティスでは、マニクール初走行となる"トヨタTF102"のセットアップが急がれた。
午前中のプラクティス1回目は、快晴、強い太陽が気温を上昇しつつあるものの、気温21度、路面温度23度、湿度52%という、比較的快適な気候のもと、走行が開始された。パナソニック・トヨタ・レーシングのミカ・サロとアラン・マクニッシュは、昨年、"トヨタTF101"でテスト走行し、収集したデータをもとに、初めての"トヨタTF102"をサーキットに適合させるべく、セッティングを煮詰めた。高速コーナーあり低速コーナーありの、トータルバランスが問われるコースで、両車がウィングなどを交換しながら、セットアップに集中。ミカ・サロは1分17秒205で16番手、アラン・マクニッシュは1分17秒219の17番手であった。
午後1時からのプラクティス2回目は、気温が26度、路面温度44度へと、さらに上昇する中、セットアップに向け走行を重ねた。セッションも残り20分にして、ミカ・サロとアラン・マクニッシュは、ニュータイヤを装着。ミカ・サロは、1分15分161をマークし5番手、アラン・マクニッシュも9番手へ一気に躍り出た。しかし、さらに各車がタイムアップをはかる中、残り10分で、28周を走行したミカ・サロがエンジンから白煙を吐きストップ。プラクティス初日を、ミカ・サロが1分15秒161の7番手、アラン・マクニッシュが1分15秒411の11番手で終えることとなった。
ミカ・サロ: #24 1分15秒161 7番手 周回数28周 シャシーTF102/07
「あまり良い初日とは言えなかった。最初の1周で、他車と接触してしまい、ステアリング系を修復するために、多くの時間を失ってしまった。2回目のセッションでは、セットアップに集中したものの、今度はエンジンのトラブルに見舞われてしまい、今日の走行を終えなければならなかった。原因の究明が早急になされることを期待している」
アラン・マクニッシュ: #25 1分15秒411 11番手 周回数44周 シャシーTF102/08
「毎戦、金曜日は、とても難しい作業を強いられる。しかし、2回目のセッションまでに、ずいぶんとセットアップを煮詰めることが出来た。タイムアタックの際には他車に阻まれないことが大事だが、明日の予選タイムアタックでも大きな要素になると思う。今日も何度か他車に阻まれたが、これは、誰も同じ問題を抱えているのだから仕方ない」
テクニカル・コーディネーター 高橋敬三:
「空力、メカニカルグリップ、ブレーキ、そして、勿論エンジンと、様々な要素が要求される難しいコースで、初日としては、まずまずの結果だと思う。しかし、ミカ・サロのエンジンが残り10分でトラブルを抱えてしまったことは残念だ。大至急原因を究明し、明日の予選へと備えたい」
<フランスGPプラクティス初日>
天候: | 快晴 |
気温: | 最低21℃ 最高26℃ |
路面温度: | 最低23℃ 最高44℃ |
湿度: | 43% |
T-CARシャシ-: | TF102/06(ミカ・サロ仕様) |
明日の公式予選は、午後1時から2時(日本時間7月20日午後8時から9時)まで行われる。
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