第11戦 フランスGP 2002
2002年7月21日(日)(フランス・マニクール発)
パナソニック・トヨタ・レーシング フランスGPで辛苦の戦線離脱
ミカ・サロ、アラン・マクニッシュ共にエンジントラブル。マクニッシュは規定で11位
フランスGP決勝日を迎えたマニクールは、薄い雲のベールを被った朝陽で目覚めた。昨日の予報では天気は下り坂。決勝の行なわれる午後には雨も懸念され、戦略を練る各チームを悩ませていた。しかし、この予報も降水確率0%へと変わり、また、暑さがいくらか和らぐ中、ウォームアップでの走行を迎えた。
午前9時半から30分間のウォームアップは、気温20度、路面温度28度というコンディション。昨日のプラクティスでクラッシュしたG.フィジケラ(ジョーダン・ホンダ)と、予選落ちのアロウズH.フレンツェン、E.ベルノルディの3台が欠場。全19台が決勝のグリッドに並ぶこととなった。パナソニック・トヨタ・レーシングは、決勝レースでの好天と、気温上昇を見込んだタイヤ選択で最後のセットアップ。ウォームアップでは、気温、路面温度ともに上がらず、同じくミシュランタイヤを履くポールポジションのJ.モントーヤ(ウィリアムス・BMW)も14番手と低迷する中、ミカ・サロが1分16秒889で16番手、アラン・マクニッシュが1分17秒056の17番手であった。
午後2時の決勝レースを前に、午前中、時折出ていた太陽が陰りをみせ、薄い曇り空のもとで、フォーメーションラップが開始された。しかし予選3番手のR.バリチェロ(フェラーリ)が、スタート出来ずにそのままリタイアとなり、全18台が序盤戦に突入した。"トヨタTF102"を駆るミカ・サロとアラン・マクニッシュは、1周目の混乱をうまく乗り切り、11位、12位で周回を開始、8周目には10位、11位へと順位を上げた。その後、24周目、25周目の1回目のピットインで、各々12位、14位と順位を下げたが、36周目のJ.ビルヌーブ(BARホンダ)のリタイアで、再びミカ・サロが10位、アラン・マクニッシュが12位へ復帰、中盤戦へと向かった。しかし、45周目に2回目のピットインを済ませ12位から追い上げていたミカ・サロは、49周目に無念のエンジントラブルでリタイア。終盤戦は、孤軍奮闘のアラン・マクニッシュが9位へと躍進したが、67周目にエンジントラブル。残り7周で戦列を去ったが、全72周中90%の周回をこなしたことで、完走11位の順位が与えられた。優勝はM.シューマッハ(フェラーリ)で、早々と今季F1のチャンピオンを確定した。
アラン・マクニッシュ: #25 11位 65周/72周 シャシーTF102/08
「今日は全体的に見れば、そこそこ納得出来るレースだった。ただ、グリップ不足には悩まされており、最初のピットインでは左前輪ホイールがうまく外れず、タイムロスをしてしまった。2セット目のタイヤでは、アンダーステアに悩まされていたが、3セット目のタイヤが良かったので、一気に遅れを取り戻そうとしたところで、エンジンにトラブルを抱えてしまった。9位まで追い上げていただけに、とても残念だ」
ミカ・サロ: #24 リタイア 48周/72周 シャシーTF102/07
「良いスタートを切れ、2周目には11位まで順位を上げたが、序盤戦から徐々にエンジンの不調を感じていた。その後、エンジンの不調からリタイアせざるを得なくなってしまった。初めてエンジン不調でリタイアすることになり、残念だが、再びこのようなことはないと思う」
チーム代表 オベ・アンダーソン:
「シーズン初めから信頼性の高いエンジンは、我々の強味であったが、このような結果でフランスGPを終えて、とても残念だ。ケルンに帰り、来週に迫ったドイツGPの前までに、原因を調べ上げなければならない。とても厳しい週末となってしまった」
テクニカル・コーディネーター 高橋敬三:
「2台ともエンジントラブルという、本当に悔しい結果に終わってしまった。この試練を乗り越え、次週に迫ったドイツGPに備えて、大至急原因を究明、対策を講じる」
天候: | 晴れ時々曇り |
気温: | 最低20℃ 最高26℃ |
路面温度: | 最低38℃ 最高41℃ |
湿度: | 35% |
T-CARシャシ-: | TF102/06(ミカ・サロ仕様) |
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