第12戦 ドイツGP 2002

2002年7月26日(金)

ドイツGP フリー走行レポート

F1世界選手権シリーズ第12戦ドイツGPは、改修されたホッケンハイムで行われる初のグランプリレースとなった。この新サーキットで行われた最初のフリー走行でパナソニック・トヨタ・レーシングチームのアラン・マクニッシュは22台中、9番手のタイムを記録し、期待が高まっている。

従来のホッケンハイムでは、クルマはローダウンフォースのセッティングを施し、ストレートの最高速は時速360キロに達する超高速サーキットとして知られていた。TF102のシャシーとエンジンのコンビネーションは、旧コースで強さを発揮できると予想されたが、チーム全体が旧コースでレースができないことにがっかりしたわけではない。

「旧コースよりレイアウトが良いんじゃないかな。この新サーキットは近代的な特徴を持っている。最近のサーキットは、退屈なレイアウトだったりするんだけれど、ここは追い越しのできそうなところや長いストレートセクションもあり、なおかつテクニカルな部分もあるんだ。観客の立場からいうと、多くを見渡せるセクションがあって良いんじゃないかな。また、路面のグリップが高いのには驚かされたよ」とマクニッシュは語っている。

マクニッシュは、この新サーキットにクルマがマッチしていると感じているようだ。

チーフデザイナーのグスタフ・ブルナーは「旧コースは、とても危険だった。以前はハイスピードで起こるアクシデントを常に心配していたけれど、新コースでは危険性が低くなり良いレースができそうだ。F1のレースは蛮勇を競うのではなく、テクニックを競うものなのだ」と語っている。

ミカ・サロは旧コースで優勝を目前にした経験がある。彼は、初日18番手で終えている。「今日は、チェックするべきプログラムを消化した。しかし、途中で電気系のトラブルが出てあまりタイムをアップできなかったのも事実さ。2回のセッションで充分なラップをこなすことができた。これは、初めて走るサーキットでセットアップを行うには不可欠なことなんだ。いくつかの新しいコーナーは良いよ。思っていたより良いサーキットだったね」と語っている。

フェラーリ2台が初日のトップにランクされた。5度目のチャンピオンを獲得したMシューマッハーがRバリチェロに先行した。2003年もマクラーレン・メルセデスチームに残留が決定したKライコネンとDクルサードが3,4番手。これにBMWウイリアムスのRシューマッハー、ジャガーのEアーバインが続いている。